日向ヒヨ誕生日カウントダウンSS導入編(諸事情でボツ)「じゃあ、決まったことを整理するわね。3/31、ヒヨの誕生日にさりげなくありあの家に呼び出してパーティー。みんなで持ち寄ったヒヨへのプレゼントを渡す。準備は前日に協力してやるからそこまでに用意しておく……こんな感じかしら?」
冴子がまとめた決定事項をオレがホワイトボードに書き起こしていく。
そのボードの前にはハルキ、宇佐美、南、宝生、さらに英さんから凪さんまで。
そもそもどうしてこんなことになっているのかっていうと————
昨日。
「やっほ〜、真と冴。二人でおでかけ!?」
冴子と横並びで歩道を歩いていたところに、オレらを見つけたハルキが走ってきた。
「ヒヨの誕生日が近いから、何かしたいねって考えてたんだ。相談ついでに買い物でもって」
「確かに、もうそろそろ月末だもんねっ。ボクもお祝いしたいな……あっ、せっかくならパーティーしようよ」
「えっ」
二人きりでこじんまり用意しようしていたオレたちは、互いに顔を見つめあってしまう。
「大丈夫だって!この前のクリスマスパーティーみたいにパァっとやっちゃお。宝生もきっと協力してくれるよ」
「前回は本当にすごかったわよね」
うん、冴子の言う通り豪華だったな。
その時のヒヨの楽しそうにしている姿が脳裏に浮かんでくる。
……今度も、喜んでくれるだろうか。
「やってみよう」
「まじ!?やったー!じゃあ案を考えようっ」
「でもハルキ。オレは人集めとか苦手だから、手伝ってくれると助かる」
「わたしからもお願いしたいわ。大河人脈ひろいし」
オレたちからの要望を聞いて、即座にハルキがグーサインを出す。
「もちろん!ちょうど仕事も落ち着いてて余裕があるんだよね〜。ボクにできることがあったらなんでもいって⭐︎」
「ありがとう、なら早速……」
ハルキのおかげで、いつものおなじみのメンバーが名乗りをあげてくれた。
まさか自分が、率先してこんな会を開く側になるとは思わなかったけど。
これもハルキやヒヨが新しい世界を見せてくれたからだよね。
「これで賛成なら、手を挙げて」
言い終わらないうちに手が八つ、全てあがる。
「じゃあ決定で!各自準備に取りかかろう!」
ハルキの一声で、みんなが一斉に動き始めた。