無題「ただいま!ルカ!」
真っ暗な家の中に向かって声をかける。
僕の愛しいルカがいるのは2階の寝室。
僕しか解き方を知らない、厳重にかけられた鍵をガチャリと開けると、そこには可哀想なくらい肩を震わせるルカがいた。
「今日もちゃんといい子にしてた?」
ふわふわと柔らかいその金髪を優しく撫でてやる。
「ひっ……」
どうやら酷く怯えているらしい。
「あれ、またご飯食べなかったの?」
「あ、ち、ちが……」
「駄目だよ、ちゃんと食べないと。僕は君が大切なんだから。」
そう言って、そっと頬にキスをする。
「ひぃっ……ごめんなさい、ごめ……」
「謝らなくてもいいよ。あーんってしてあげるからさ。ほら、口開けて?」
そう言って差し出したのは、僕の精液がかかったご飯。
だってルカってば、僕の匂いが無いとすぐに寂しがっちゃうからね。
「お、おなかすいてないから、いらないって…!」
「食べなきゃ大きくなれないよ?」
「だ、だいじょうぶだってっ!いらないから!」
参ったことに中々折れてくれない。
仕方ないので、まるで子どものように駄々をこねて口を開けようとしないルカの頭を掴み、ぐっとスプーンに顔を近づけさせる。
「食べてって言ってるでしょ?ご主人様の言う事ぐらい聞きなよ。」
とびきり低い声で、静かにそう言った。
「ぁ……ぅ……」
途端に大人しくなって従順になるルカを見て、思わず笑みがこぼれてしまう。
「そうそう、いい子いい子。」
スプーンでご飯を口に入れてやると、涙を目にいっぱいいっぱい溜めながら咀嚼し始める。
「ぅ…ぇっ」
えずきながらも必死に目の前のご飯に食らいつくその姿が、あまりにも滑稽で、可哀想で、愛おしくて。
「そんな急いで食べなくても、ご飯は逃げないよ。」
なんて言いながらも、少しづつ少しづつ、ゆっくり時間をかけてルカの口に精液を流し込んでいく。
スプーンから滴り落ちる白濁も、全部すくって食べさせてあげた。
「ぉえっ……げほっ、けほっ……かはっ……」
とうとう我慢できず吐き出してしまったようで、床に吐瀉物が散らばる。
「あ……あ…ごめんなさいっ、ごめんなさいっ……!!!」
「あーあ、もったいない。ルカ、床に吐いたやつも残さず舐めて綺麗にしなよ。」
「やだっ…ゆるしてっ……」
せっかくの綺麗な顔をぐずぐずに溶かしてすすり泣くルカ。
でもね、あれもこれも、全部ルカのせいなんだよ?
僕はただ君さえいてくれたらそれでいいのに、君が僕から離れようとするから。
「早くして。僕はあんまり気が長くないんだよ。」
そう言って軽く足蹴にしてやれば、また泣きじゃくりながら床に這いつくばって吐瀉物を舐める。
そんな君を見ていると、僕の中の何かが満たされていく音がするんだ。
「よくできました。」
そう言って優しい言葉をかけるのももちろん忘れない。
ああルカ、僕の可愛い恋人、そして従順な犬。
ずっとずっと一緒にいようね。
僕たちは、離れられない運命なんだから。