あとがき-感情くらい抱かせろよ出発点は、「斉木に向けられた最初の感情が"同情"である鳥束」でした。※『いや…お互い大変だな…』(第17χ「弟子にしてくだΨ!」)
そこで話の中で斉木の同情をもう一度呼び起こすために、鳥束に同情されるに値する過去を回想させました。それが"自転車に乗れない鳥束"です。この設定自体は捏造ですが、幽霊が人間と同じようにみえてしまうことへの弊害を少し拡大解釈したものです。運動会のエピソードも同様です。
また、そこから鳥束と斉木の霊聴とテレパシーの重なりについても考えています。どちらも"本来聞こえないはずのものを聴く"という力です。
しかしながら、鳥束は同情をそのまま受け取るかというとそうではないと思っていて、それは第30χ「霊能力者 鳥束零太のΨ難」にある「同情されるなんてとんでもない」という台詞に表れています。ただし、同話で一度「ダメっスよこんな力…」ともなります。しかしそのあとすぐに持ち直し、「やはり霊能力は素晴らしい力っス!」に落ち着きます。このアップダウンが鳥束零太です。
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