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    #killer×BB

    killer×BBkiller×BB

    最近は昼間にも街へ出歩くことが増えてきた
    最初はやたら視線を感じていたが今では気にすることもなくなった
    昔は睨み返したり手を出しかけたりすることが多かったが自然とそれもなくなった
    人は自分とは違うものだとわかるとよく観察し判断する
    害がないとわかれば視線も向けてこない
    それに気付いたのはいつだったか
    そんなことを思いながらフラフラ歩いているとアクセサリーショップを見つけた
    アクセサリーは俺も身につけているから気にならないわけじゃない


    「………まぁ、たまにはいいか」


    たまには別のものも見てみるかと思い中に入った
    中は他のアクセサリーショップと違いまったりした空間で木造でありところどころに観葉植物等が置かれていた
    まるで森にいるような雰囲気な内装だった
    俺の個人的なイメージだが常にキラキラして眩しいイメージしかなかったからこの内装は少し意外だった
    しかし


    (一瞬見ただけじゃアクセサリーショップには見えないな…)


    そんなことを考えながら並んであるアクセサリーに目をやる
    並んであるアクセサリーを見ると十字架のネックレスを見つけた
    今身につけている物もだいぶガタがきているから買い換えるにはいいかもしれない
    そう思いながらふと視線を向けるとBBの弟と変わらないくらいの身長の子供を見つけた
    なにやら不審な動きをしている


    (…?何やってるんだ)


    気付かれないようにチラッと視線だけを逸らさないでいると子供は手に持っていたブレスレットをそっとズボンのポケットに入れた


    (なるほどな。万引きか)


    そして辺りをキョロキョロしながら出ようとするから腕を掴み引き止めた


    「!!」

    「おい、さっきポケットに入れたやつだせ」

    「え…」

    「見られてないって思われてても誰かは見てるんだ。さ、出せ」


    そういうと渋々出してきた
    それを受け取る
    子供の表情はよく見えないがグズっているから多分泣いているのだろう


    (だったらしなければいいのに)

    「…なんで盗んだんだ?」

    「………っ」

    「…はぁ。別に俺はどうでもいいけどさ…店のもんだろ。勝手に盗んじゃ犯罪者扱いで牢屋にぶち込まれんぞ」

    「…ママに」

    「あ?」


    ママ
    おそらくは母親へのプレゼントだろう
    だからといって盗んだ物をプレゼントされても母親も喜ばないだろう
    バレて警察沙汰になれば悲しむのも子供の母親だ


    「あのな、盗んだ物をプレゼントされてもお前の母親は喜ばない。きっと悲しむ」

    「だけど、このブレスレット。ママが綺麗で素敵だって。僕こっそり働いてお小遣いを貯めてたんだ…でも……」

    「………自分には高くて買えない…か」

    「うん」


    つまり集めた金を使っても足りなく盗むという最終手段に出たのだ
    俺はブレスレットを持ち会計をすまして子供に手渡した


    「ほら、持っていけ」

    「え、でも…」

    「金は腐るほどある。ほら、早く持っていけ」


    子供にしっかり握らせ店から立ち去らせた
    俺も十字架のネックレスを購入すると店の人からお礼と言われ十字架のピアスを貰った


    「俺は何も…」

    「止めてくれただろ?あの子かなり前からずっとあのブレスレットを見に来てはいたんだけどほら、小さな子供が買える値段じゃないから…値段下げてはやりたかったけどこっちも商売だからねぇ…」

    「…これは、いいのか?」

    「さっきも言ったけどこれはお礼だよ。あの子を止めてくれてありがとねぇ」


    そうして俺は店をあとにした




    「ただいま」

    「killer帰ってきたのか!?」

    「…なんだ?」


    部屋を見るとBBとその弟がいた
    タイミング最悪すぎないか?
    弟は俺見た途端に威嚇をしてきた
    犬かこいつは


    「こらこらキース!威嚇しない!」

    「俺が兄貴の幸せを守らないといけないんだ…!」

    「あっぶな!」

    「こら!マイク投げるな!」


    急にマイクを投げつけてきて咄嗟に避ける
    こいつの弟は相変わらず無茶苦茶だな
    しばらくしたら落ち着いてきたのか不機嫌な顔のままソファに座った
    俺も上着を脱いでBBの隣に座った


    「killerなんか飲むか?」

    「…コーヒー。いつもの」

    「はいはい、ちょっと待ってろ」


    BBが立ち上がりキッチンに向かう
    しばらくするとコーヒーのいい匂いがした
    チラッと弟の方を見ると弟はテレビをじっと見ていた
    バラエティ番組で様々な世界について紹介されていた
    俺もこの国以外に行ったことはないから少し興味はあった
    ぼーっと見つめているとBBがコーヒーを置いてくれた
    それに口をつけほっと息をつく
    やっぱり美味い
    俺の好みにピッタリだ


    「んで、二人して何見てるんだ?」

    「世界について。俺いろんな国に行ってみたいなぁ」

    「うーん。近くならなんとかなりそうだけど資金がな。…まぁ今の仕事のおかげで貯蓄はだいぶあるけど…」

    「俺のも合わせたらかなりいくんじゃないか?」


    最近はBBに頼み込んでバウンティハンターの仕事をさせてもらっている
    殺しまではいかないがほぼ瀕死の状態にして警察に突き出している
    最初はBBにも散々言われたが諦めたのか今では何も言ってこない
    ただ犯人の顔をみて「かわいそうに」と呟くだけだ
    殺してはいないのだからいいだろう
    BBが死者から情報を貰い俺が探しに行く
    最近はそういった体制をとっている
    今ではこいつの身体も大事なのだから


    「…なんでお前と兄貴の金合わすんだよ」

    「は?まぁ…」


    すっとBBの腰に手を回し引き寄せる
    すると少し恥ずかしそうにするが逃さないようにぎゅっと力を少し入れる


    「俺たちは恋人関係だからな?別に問題ないだろ。なんかあったら俺がこいつを労ってやるよ。…たっぷりじっくりと、な?」

    「な、なぁそれ別の意味も入ってね?」

    「ん?なんだよ。期待した?」

    「なっ!」

    「やめろーー!!!!兄貴に手を出すなーー!!!!」


    また再びマイクが飛んできた
    こいつはどこにマイクを閉まってるんだ?って思うくらい結構な数を飛ばしてきた


    「てか兄貴!!前にも言ったけどいつまで…!」

    「悪いけどなkeith、俺はこいつから変えるつもりはないんだ」


    サラっと告げられる告白
    弟も止まったが俺も一瞬止まってしまった
    照れ笑いしてる顔もかわいいな?


    「…ん、あれ?なんか変なこといった?」

    「BB、結婚するか」

    「ん???」

    「ふざっっけるなこのくそ堕天使があぁぁぁぁああああああ!!!!!!」


    本日何度目かわからないマイクが飛んできて見事に頭に命中した
    当たると同時にキーンっと音がなる
    目の前のBBは顔面真っ青
    だが俺も我慢の限界


    「……散々やってくれたな?このクソガキ!!」

    「やれるもんならやってみやがれ!」

    「え、ちょ、おい二人とも落ち着けって!」


    そんな会話を聞いて理解しているのか
    BBが飼っている猫が面倒くさそうに「にゃあ」と鳴いたのだ


    しばらくして俺もオチビも落ち着いてBBから手当をしてもらっていた
    軽いとはいえ俺もオチビも最終的に殴り合いに発展し流石にまずいと思ったBBから二人揃って制裁を食らった


    「あのさ、あくまで俺の家なんだからやめてくれよな… keithはともかくkiller、お前一応大人なんだからさ…」

    「…悪いのはどう考えても先に投げてきたお前の弟だろ。俺は悪くない」

    「俺だって!」

    「はいはい、そこでストップだ。まったく…」


    手当をしてもらい少しBBに構って貰ってからオチビは帰って行った
    ソファに座り不貞腐れている俺を見てBBがふっと笑っていた


    「…何が可笑しい」

    「いや、明らかに顔に構ってって書いてあるからさ。わかりやすいな〜って」

    「…うるさい」


    そう言いつつも隣に座ったBBの膝に倒れ込み膝の上を占領する
    いわゆる膝枕だ
    好きで落ち着く場所


    「まったく…野郎の硬い膝のなにがいいんだか…」

    「落ち着くんだよ…」


    差し込む夕日が綺麗で温かくて
    ゆっくりと目を閉じる
    「おやすみ」と言う言葉と同時にBBが笑ったような気がした

    次に目を覚ますと腹を刺激するいい匂いが漂っていた
    頭にはクッションが置いてあり身体には毛布がかけられていた
    鼻歌が聞こえるあたりBBが飯でも作っているのだろう
    立ち上がりキッチンを見ると予想通りBBが飯を作っていた
    歌いながらではあるが集中しながら作っているから邪魔をしないように黙って椅子に座る
    こいつの弟もそうだが音域の幅が広い気がする
    俺も広いらしいが


    「…ん?起きてたのかkiller。丁度よかった。できたから皿並べてほしい」

    「随分とご機嫌に鼻歌歌ってたな。なんかいいことあったか?」

    「んー?焼きが上手くいってな!この感覚忘れないようにしないと…」


    BBが言っていたように焼き上げていたロースは確かにいつもと違った味がした気がした
    あまり食は気にしてなかったがなんとなく違いはわかる
    ちょっと違っただけで味が変わるんだなと思った




    風呂から上がるとリビングは明かりが消されて既にBBが移動しているのがわかった


    (ベットルームか)


    ベットルームに向かうとベットの上でリラックスしきっていたBBを見つけた
    普段はきちんと着ている服も寝る直前になると寝間着は着崩している
    おかげで肌色が見えて少しいやらしい
    当の本人は俺に気付かずずっと猫と戯れている


    (ちょっと悪戯するか)


    こっそりと近寄り後ろからそのまま覆い被さり肩に噛み付く
    すると「ひゃ!?」っと間抜けな声が聞こえた
    それと同時に猫はベットから飛び降り部屋から出ていった


    「びっ…くりした…驚かせるなよ……」

    「リラックスし過ぎじゃないか?また食われちまうぞ?」


    俺に、っと耳元で囁くとすぐに赤くなる
    確かにこれはあのガキには見せられないな?
    弟の前では"頼りになる兄"であいつが帰ったあとは"俺だけのBB"になるのだから
    うつ伏せていたBBを仰向けにさせて唇を奪う
    更に舌をねじ込ませれば声が漏れる
    服をぎゅっと引っ張るのを合図に離す


    「っ…は、おま、長すぎ…」

    「ん、でも良かっただろ」

    「…否定はしない」


    否定されないのをいい事に噛み付いた肩に軽くキスマークを付ける
    ふと、今日貰ったピアスを思い出す
    せっかくならBBに付けてもらいたい


    「…?どうした?」

    「お前に渡したい物があるんだ。ちょっと待ってろ」


    リビングに戻り掛けていたコートからピアスを取り出しベットルームに戻り中身を開ける
    それを見たBBが不思議そうな顔をした


    「…十字のピアスか?でもこの間新調したばっかじゃなかったか?」

    「今日行ったアクセショップ行ったら貰った。俺はもうあるしせっかくならお前に付けてもらいたいって俺の願望なんだが…」

    「俺?」

    「お前に付けてほしい。お前が、俺のものだってわかるように。まぁ、その…俺の単なる我儘なんだけど、さ…」


    しばらくピアスを見つめていたBBがそのピアスを手に取り俺に渡してきた
    するとBBは自身が付けていたピアスを外した


    「なぁ、それならkillerが付けてくれないか?」

    「…いいのか?」

    「ん…お前が満足するならそれで」


    そう言われ手渡されたピアスをそっとBBの耳に付ける


    「どうだ?」

    「うん。大丈夫。ありがとうな」


    それを嬉しそうにBBはちょんちょんっとピアスを触っていた
    それが嬉しいのとあまり緩んだ顔を見られたくないからBBにゆっくり抱きついた
    BBも抱き返してくれて一気に心が温まる


    「…幸せ、だなぁ…」


    俺がそう呟くと僅かにBBが笑ったような気がした


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