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    小説長くなりそうなので…

    人間と堕天使と天使薄暗くなった街を二人でゆっくり歩く
    空を見上げると徐々に星が覗き始めていた


    「もうすぐ日が落ちきるか」

    「だな」


    隣で歩くkillerが呟く
    昼くらいに俺が飯に誘ってそれから今に至るまでずっと一緒に行動してきた
    killerは元々出かける用事があったらしいからそれについていく感じにはなったがそれでも十分に楽しめた


    「…悪いな、買い物付き合わせて。食材切れたから買いにいかないといけなかったんだ」

    「いやいーよ。俺もついでにできたし。…それにしても結構買ったな?」

    「?いつもこれくらいだぞ?」

    「へ?」


    つまり買い込みしてしばらくは出ない生活をしているらしい
    出るとしても夜だけなんだとか
    俺が誘わないと昼間は出てこない
    なんて不健康な
    だから肌が白いんだ
    通りすがりの女性たちから羨ましがられる的になるはずだ


    (ま、その方が跡付けたときに興奮するんだけどな?)

    「…今変なこと考えなかったか?」

    「んーやー別に〜?」

    「…あっそ」


    そう言ってまた正面を向いて歩きだす
    片方の空いている手にそっと俺の手を絡める
    すると少し顔が赤くなった


    (ほんと、かわいいな。こいつ)


    最初は許せない対象だったけどこいつだって悪気があったわけじゃない
    ただ"天使"と"悪魔"という昔からあるものに囚われていただけだ
    それ以外は本当にただの箱入り娘状態だった
    天界にも仕事はあったらしいしきちんと食事もしていたらしい
    なんならこいつはひとり暮らしだったとか
    killerはベットにはものすごくこだわっていて布団やら毛布が本当の羽のように柔らかく、軽いものだった
    それにいくら払ったか聞くのは野暮と言うものだ
    まぁ幸いバウンティハンターで稼いでいるから金はあるだろうけど
    そうしてしばらく歩くとkillerが住んでいるアパートに付いた


    「…せっかくだから飯、食べて行くか?」

    「いいのか?」

    「ん。…嫌なら、いいけど」

    「いやいや!食べます!上がります!」


    そうして遠慮なくkillerの家に入った
    昔と比べると少しオシャレになったkillerの部屋
    初めて入った時は本当に必要最低限しかなくてこいつの手を引っ張って色々買いに行ったのを鮮明に覚えてる
    でっかいソファ買ったり、まったりできるようにテーブル買ったり、リラックスできるようにアロマとか買ったりと色々買わせた
    テレビも中々良い物を買わせたがあまり使っていないらしい
    結局スマホ1台で済んでしまうのだから

    キッチンの内容も勝手に俺が充実させたがこちらは結構使いこなしているらしい
    自炊はきちんとやっていた事がわかる一面だ
    killerが作るのを見ながら俺も少し手伝う
    俺の味付けはどうしても濃くなってあまりkillerの口には合わないらしい
    嫌いではないと言うが


    (ちゃんと測ってやるべきかな)


    しばらくするとスパイスの効いたいい匂いが部屋に充満する
    それだけで腹が減ってしまう


    「腹減ってきた…」


    あまりのいいにおいにそう呟いた
    それを聞いたkillerは苦笑いしながら準備を進めていた
    数分もすると綺麗な食卓になり向かい合って食事を始める
    丁寧にカットされたロースを口に運ぶ
    あまりの美味しさに口元が緩んでしまう
    それを見たkillerが苦笑いをしていた


    「そんなに美味いか?大したことはしてないぞ」

    「いやー…お前が作る料理本当に美味いからいくらでも食べれそうだな。愛情が篭ってるからかぁ」

    「は、いや、そういうわけじゃ」

    「違うのか?」

    「………っ」


    またすぐに顔が赤くなる
    本当にからかい甲斐がある
    そう思いながらkillerの愛情が篭った手料理をたらい上げた
    食べ終えると食器を片付け、軽くリラックスタイムをする
    付き合い始めてから買ったお揃いのマグカップにそれぞれ飲み物を入れてテレビを見る
    特に面白いものがあったわけじゃないけどそれが音楽になり心が自然と落ち着いてくる
    隣に座っていたkillerの肩をそっと抱き寄せる
    killerも自身を流れに身を任せされるがままにしている
    それを見て軽くkillerにキスをする
    短いキスを繰り返しながらゆっくりとkillerを押し倒す
    仄かに赤い頬と潤んだ瞳が愛らしい


    「なぁ…1回だけ…いいか?」

    「…ここで、すんのか…?」

    「ベット汚してもいいなら、ベットでやりたい」


    killerが小さく頷いたのを確認するとそっと抱き上げ寝室のベットに降ろし
    俺自身もベットに乗り上がる


    「優しくするから…だから」


    俺に身を委ねて




    久しぶりのkillerとの身体合わせはとても気持ちいいものだった
    ここ最近は中々できる機会がなかったから少し心配だったが
    俺も気持ちよかったしkillerも気持ちよさそうだった
    1回だけと言ったが結局止まれず3回程してしまい、killerは疲れ果てぐっすりと眠ってしまった
    なんなら最後は中で果ててしまったから風呂でかきだすのが大変だった
    あまりにも色っぽい声を出すから自身を抑えるのが大変だった
    完全に目が冴えてしまい軽くテレビをつける
    深夜のテレビはどれもこれも少し大人向けのものばかり
    仕方無しにニュースを見ていると速報で何か入ってきた
    良く聞くと天使の姿が確認されたとか
    悪魔が確認されたとかはされないのに天使はされるんだなっと思いながら眠っているkillerの頭をそっと撫でる
    こいつはここにいるからまた別のやつか
    悪魔を狙いに来たか
    あるいは堕天したkillerを狙いに来たか
    どちらかはわからないけど
    もしkillerが狙われる事があるなら


    「…俺が必ず守るからな…Armaros」


    そっと額にキスをする
    テレビの電源を落とし布団に潜り込んで俺も眠りについた











    ふと目が覚めた
    何かに呼ばれたような気がした
    隣には爆睡しているマイケルの姿
    気怠い身体を無理やり起こして軽く着替えて屋上に向かう
    何故そうしたかはわからないけど
    寝ていたはずなのに心が落ち着かなくなった
    屋上の扉を開け夜空を見上げると満月が浮き上がっていた
    上から見る空と下から見る空は全然違うのだとよくわかる
    一面に散らされた星はキラキラしながら静かになった街を見守っている
    置かれているベンチに座り足を投げ出しながら夜空を見上げていると後ろから物音がした
    人ではない何かが来た
    それは翼の音
    よく聞き慣れた音
    別に殺されるならそれでもいいと思った
    だがそんなことはなくそっと目元に手を覆い隠された
    その手はどこか知っている手で
    だけどそいつがいるはずないと
    心は否定していた


    「やっと、見つけた。Armaros」


    信じたく、なかった
    けれど声でわかってしまった


    「ミカ、エル…?」

    ゆっくりと手が離れて振り返ると見慣れた姿がそこにあった
    間違いなかった


    「やっと、やっと見つけた。会いたかったんだ…」


    そう言って隣に座るとぎゅっと抱きしめてくる


    「なん…で、ここに」

    「だって、姿が見えないと思ったら君が堕天使になったって…もう会えないんだって思って…」


    言っていることはわかる
    だけどミカエルはここにいてはいけない
    堕天使と大天使
    会う事が許されるわけがない


    「…っかえれ」

    「…え?」

    「今すぐ天界に帰れ!お前が俺に会って言い訳ないだろ!?」

    「なっ!まってくれ、アルマロス、話を」

    「うるさい!聞きたくない!!お前と話すことなんか今更あるわけ…!!っ」


    ぐっと手首を捕まれ口を塞がれる
    目を開くとミカエルの顔がアップで映し出される
    しばらくするとゆっくりと離れていった
    そうしてもう一度ゆっくり抱きしめてきた


    「…そんな悲しいこと、言わないで…ずっと、会いたかったんだ…大好きだったんだ…」


    本来なら抱きしめ返すことは許されない
    だけど
    今だけは
    そっと背中に手を回して


    「…ごめんな」


    そう呟いた
    ミカエルが俺…いや"僕"に淡い恋心を抱いていたのは薄々気付いていた
    けれど
    今までの関係を
    "親友"の関係を壊したくなくて
    気付かないフリをしていた
    いつか名前を貰えるそのときに
    答えを返そうと思っていた
    けれどそれが訪れることはなかった
    "僕"、いや俺は堕天使になり天界から追放されたから
    ミカエルに答えを返せないまま
    俺は許されない罪を背負った
    その罪を一生背負って一人で生きていく
    そう思っていたのに
    再開したマイケルに変えられた
    俺の人生を


    「やっぱりお前が好きなんだ。だから一緒に生きてくれないか?」


    そっと握られた手の暖かさ
    それはいまでも鮮明に覚えてる
    あの優しさが
    俺を救ってくれた


    「俺も、大好き…だった。でも、今は一緒に生きてくれる人がいる。だから、ミカエルの好きには応えられない」

    「その人がいるから…?」

    「俺はあいつを裏切りたくない」


    ミカエルとマイケルは似ている
    だから理解がある
    そう
    思っていた
    けれど
    気が付いた時にはすでに押し倒されていた


    「……えっ?」

    「すまない、けれど、どうしても君が」

    ホシインダ


    首筋にチクッと痛みが走りようやく理解した


    「な!ミカエル!やめ…!」


    無理やり振り払おうにも何故か腕が動かない
    よく見ると腕に小さな文字が浮かんでいた
    ミカエルの魔力の1種だ

    (こんな事に使うなよ…!!)


    そうしている間にもミカエルは首筋のあちこちにキスマークをつけていく
    くそ、こんなのどこで教わったんだよ…!
    ジタバタと暴れてみるが腕は魔力によって身動きが取れず、足も邪魔だと言わんばかりに掴まれる
    どうにかもがこうとしている間にミカエルの手が留めていたボタンをゆっくりと外していた
    4つめくらいを外し終えてからミカエルが動きを止めた
    なんだと思い自分の身体を見るとあちこちにキスマークが散々されていた
    よく思い返して見れば今日(昨日)マイケルと性行為をしてあいつに嫌というほど愛されたのを思い出しブワッと顔が熱くなる
    ミカエルからすると急に真っ赤になっているんだろうな


    (最悪…)


    あまりの恥ずかしさに固定されている両腕を目元まで持っていき見られないようにした
    …まぁ身体は半分見られてるけど


    「…そっか、愛されてるんだな…アルマロスは」

    「っわかっただろ。だから離…っ!」


    ミカエルは顔を埋めると片方の胸の飾りをちゅっと吸う
    マイケルにも散々弄られていたそこは他のやつが吸っても簡単に快感を得てしまう


    「…っ、ぅあ…」

    「アルマロス…」


    快感を逃したくて首を左右にふる
    それでもミカエルは逃してくれない
    違うミカエルを見せつけられている気がして


    (怖い…)


    そう思うと恐怖から涙が溢れてきた
    それを見たミカエルがギョッとして慌ててその動きを止めた
    そしてゆっくり抱きしめた


    「ごめん。怖がらせるつもりはなかったんだ…」

    「…っ、うるさい、離せ…」


    そう言うとさっきとは違い簡単に離してくれた
    すると屋上の扉がばぁんっと勢いよく開いた
    見るとマイケルが俺の顔を見るなり安心した顔をした
    そして隣のミカエルを見ると顔を険しくした


    「アルマロス!!良かった…!」

    「…BB」

    「おいおい、名前で呼んでくれよ…んで、お前はなんだ?まさかアルマロスを殺しに来た天使じゃないよな」


    咄嗟に近づきぎゅっと抱きしめてくれた
    暖かなBBの体温にホッとする
    BBはミカエルを睨みつけながら俺に怪我がないか確認をする
    なかったはずの首筋のキスマーク
    そして腕のアザ
    それに気が付いた
    さっきまでなかったから付けたとしたらミカエルしかいないのは当然だ


    「…アルマロスに何しやがった」


    いつもより低い声
    元々そこまで低くなかったけど今の声は歌っている低音より断然低かった


    「……ごめんなさい」

    「てめぇ、謝れば済むと…」

    「ま、まて!マイケル!違うんだ!」


    あまりにも殴りかかりそうな勢いだったから慌てて止めた


    「違うって…でも、その首筋とアザはこいつにつけられたんだろ!?だったら…」

    「違う…ちがうんだ……」


    自身の情けなさにまた涙が溢れてくる
    綺麗な涙の流し方は忘れた
    今ではもう普通に泣くと血の涙しか出てこない


    「俺が、おれが、きちんと拒否できてたら…あのときに俺が応えられてたら、こんなことにならなかったんだ…」


    しゃがみ込み己の心の弱さに吐き気がしそうだった
    あのときにきちんと拒否できてたら
    答えが出せていたら
    こんなことにならなかったんだ


    「…とりあえず一旦家に戻ろう。な?」


    BBは自身が羽織っていたコートを俺に羽織らすと抱き上げ俺の家に戻ろうとする
    慌てて声をかける


    「あ…ま、待ってくれ、BB」

    「…どうした?」


    俺は少しだけ顔をそらして座っているミカエルに声をかけた


    「…ミカエル、お前もおいで。どうせ、適当な言い訳つけて仕事休み貰って帰らないつもりだろ」

    「!!」

    「なっ!けどkiller!お前こいつに酷いことされたんだろ!?」

    「でもほっておくわけにはいかないから…」


    そりゃ少し怖いけど
    けど、こんなところにほっておくことはできない
    BBは納得いかないみたいだけど


    「……はぁ、わかった。お前の家だからな。お前に従うよ」

    「ありがとう、BB。ミカエル、ついてきてくれ」

    「…うん。ありがとう…アルマロス」


    そして会話もなしに俺の家まで戻った
    中に入りリビングの明かりを付けて軽く飲み物を入れる
    客用のカップ買っておいて良かった
    それにそれぞれの飲み物を入れて手渡す
    ミカエルはソファ、俺とBBは椅子にとりあえず座った
    何から話すか迷ったがとりあえずミカエルを先に紹介する事にした
    BBには以前ミカエルの話を少しした事があったから理解してくれた


    「…つまりこいつが前に言ってたやつか。大天使って割にはもうちょっと考えて行動しろよな…」


    ごもっとも
    たが昔はこんな大胆に行動を起こすことはなかった
    事前に誰かに相談したり、計画的に行動するのがミカエルのやり方というか特徴だ


    「…どうしても、アルマロスに会いたかったんだ…」


    カップに入ったコーヒーを見つめながら呟く
    …ミカエルは俺がいなくなった間、気が狂いそうなくらい探したんだと思う
    なんとなくわかる
    俺を見つけて安心しきった顔を捉えたから
    ずっと好きだったやつが急にいなくなったから
    …相談、してほしかったんだろうな
    きっと


    「…ミカエルこれからどうするんだ?ここにはいつまでいるつもりなんだ」

    「…1年休みをもらったんだ。あまりにも身体に負担がかかったみたいで…みんなに休めって。気分転換で地上で住むことを勧められたんだ」

    「…そっか。とりあえずその格好だよな…」


    羽に天使の輪
    俺にはもう無理だがミカエルなら力を使って隠すことができる
    ただそれを使うのも体力を消費するから長時間は難しいだろう
    ならば自分と同じように羽を固定して帽子を被るのが一番良さそうだ


    「とりあえずミカエルはちょっとの間俺の家にいていいからアパートとかその辺探さないとだな…金も必要になるから…まぁ最低バウンティでなんとかなるかな…」

    「ちょっとまてkiller!こいつがお前の家に住むなら俺も!」

    「駄目だっつの。それにミカエルなら心配しなくても大丈夫」


    とりあえずミカエルに着ていた鎧を脱がさして服のサイズを確認する
    …うん、BBと同じサイズくらいで大丈夫そう
    明日買いに行ってやるか


    「明日服買いにいくからちょっと家開けるぞ。いいな、ミカエル。」

    「…わかった」

    「ん、じゃあもう一眠りしようかな…ミカエルもおいで」


    ペタペタと廊下を歩き寝室を開ける
    自分用とBB用で分けていたベットだがいつの間にかBBがくっついて寝るようになってからあまり使わなくなったベットをミカエルに貸す
    BBはもちろん
    俺と寝る気満々だった
    それぞれがベットに潜り込み2回目のおやすみになった


    (起きたら色々やらないとな…)


    そう思いながらBBに抱きしめられながら瞳を閉じた

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