カーデの写真を五十枚「さっきから何見てんすか?」
後輩の問いが自分に向けられているものだと、気付いたのは沈黙がしばし続いたためだ。
顔を上げ、向かいに座る春名、その隣の隼人、斜に座る四季をゆっくり、順番に眺める。先ほどまで三人仲良く冬休みの計画を立てていたのだが、話はまとまったのだろうか。遊びの計画ばかりだったから、この場に旬が入れば苦言を呈していたかもしれない。
夏来は、左手のスマートフォンを見下ろした。CM出演のオファーを受け、自分でもDLしたファッションコーディネートアプリが開いたままだ。
「ジュンに、似合う服……、見てた」
音を立てて椅子を引き、四季が身を乗り出した。
「どれっすか!?」
「誕プレ?」
半ば四季に隠れた位置から、隼人の声が問いかけてくる。
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