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    nyooon_heart_A

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    七マリ
    こんな一場面があったらいいな、くらいの気持ちで。なんでこの二人付き合ってないの???

    #七マリ
    #ときメモGS4
    tokiMemoGs4

    七マリ【認めるしかない気持ち】あの屋上のシーンが大好物な殴り書き。
    少しだけNana ver.のネタバレあり



    *********************



    窓辺でぼんやりしていたら遠くで廊下を歩く彼女を見つけた。
    しばらく彼女を見てしまう。

    なんとなく彼女を目で追うことが増えた。それは実感してる。
    まだ名前をつけがたい感情に振り回されかけてる。

    わかってる、本当は。でもまだ認めなくていい。

    そう思ってるはずなのに、俺の視線は彼女を向いたまま。

    どうしたらイイんだよ!!!あ〜〜〜!!!


    七「あっ。」


    彼女の髪が風でふわっと遊んだ。

    その瞬間、あることに気付いた。


    七「え?なんか、調子悪そう?」


    少し青白く見えたような?
    気のせいか?

    とにかく捜さないことには始まらない。
    保健室か?


    七「コレ………もう誤魔化せなくない??」


    独り言を思わず呟いて、保健室に向かった。



    **********************



    七「そうですか。失礼しました。」


    いない。

    どこだよ!調子悪いなら普通保健室だろ??

    そこでふと思い出す。


    七「こんなことでも振り回されんの?俺。」


    デートの時、学校じゃ絶対見せない姿で散々俺の気持ちを振り回してくるくせに、今もそう。
    勝手に心配して、勝手に探して、勝手に振り回されて…。


    七「認めたら、楽になんのかな?」


    また零れる独り言。

    とりあえず捜さなきゃ。
    でも気分が悪くて保健室じゃないなら………空気のいいとこだよな。
    まさか屋上?おいおい、階段から落ちたらどうすんだよ!



    *********************



    屋上に向かう階段に差し掛かった時、屋上の扉を開ける彼女が見えた。


    七「やっぱり!」


    追いかけて扉を開けると、ぼんやり空を仰いでる彼女が目に映った。


    七「真っ青じゃん。」





    もうそこからは娘を心配するお母さんの気持ちだった。


    なんで無茶すんの?
    なんで無茶してんの?
    ねぇ、元気ないアンタは見たくないんだけど。
    いつもみたいにデカい声で話し掛けてよ。
    デートだって誘いたい。
    ………心配なんだよ、アンタがそんなだとさ。


    いや、もうこれはお母さんじゃないな。
    完全に恋する男子高校生だ。


    認めるしかない…か?



    ************************



    周りの視線から逃れて一安心した瞬間にドッと疲れた。



    七「あ〜〜〜………もう二度とこんな恥ずかしいこと出来る気がしない………。」
    マ「ご、ごめんね、でもありがとう。」
    七「あ!いや…心配だったし。アンタのこと。」
    マ「でも実くん近くにいた?」
    七「………見てたんだ。」
    マ「え?」
    七「廊下の窓でぼんやりしてたらアンタが歩いてて。しばらく見てたから気付いた。」


    彼女の顔が少し赤くなったように見える。
    ただ見られてたことが恥ずかしいの?少しは俺が男だって一瞬でも意識した?



    マ「あ、そっか………見られてたのか。ハハ、恥ずかしいなぁ〜。」



    ………振り回されっぱなしもカッコ悪いですし?
    弱ってるアンタに悪いけど、少しだけ意地悪させてよ。



    七「ねぇ、俺さ。アンタのこと見てるよ、ずっと。」
    マ「え?」
    七「見てる、ずっと。」
    マ「〜〜〜っ!」
    七「なぁに?照れてんの?」
    マ「そういうのは、軽々しく言っちゃダメでしょ!」
    七「なんで?」
    マ「なんでって………」
    七「なんでダメなの?アンタは俺にズカズカ近寄ってくるくせに、俺が近寄っちゃダメなの?」


    押され慣れてない彼女は真っ赤になった。
    うんうん、イイね。たくさん俺を意識したらいい。


    七「アンタが元気になったらまたデート誘うから。ショッピングしてスイーツ食べに行こう。」
    マ「あ、ショッピングはダメだよ!」


    彼女は急にハッとしたように答える。


    七「?なんで?」
    マ「前にNanaのファンの子にバレかけたでしょ?」
    七「あぁ、あんなのすぐ誤魔化せたんだし大丈夫。」
    マ「でも…」
    七「………またバレかけたら、それはそれでいいから。」
    マ「え?」


    ショッピングモールの時みたいに彼女の手を恋人繋ぎで握る。


    マ「みの…」
    七「むしろ、最初から繋いで行こうか。」


    ここで、彼女の顔が倒れそうなほど真っ赤になっていることに気付いた。


    あ………ヤバい。やりすぎた………。


    七「ご、ごめんなさい。少し調子に乗りすぎました…。」
    マ「もう!」
    七「………でもさ、また心配かける悪いコになるなら、話は別。わかった?」
    マ「うん…。」
    七「早く元気になんなよ。」
    マ「ふふっ、うん。」
    七「ハイ、なら今日は大人しく帰ること。」
    マ「はい。じゃあ、あの、今日はありがとう。ちゃんと帰るから。」


    彼女の温もりが手から離れていく。


    マ「またね。」
    七「はい、バイバイ。またね。」


    彼女の後ろ姿が見えなくなった。
    さっき彼女の手を握った自分の手を思わず見て、盛大なため息が出る。


    七「いや、これで認めないとか…無理っしょ。」



    そういや修学旅行、自由行動あったよな。
    もう絶対誘う。
    こんな名前のつけようのない関係でも、いつかの未来を夢見て二人の思い出を少しでも多くしたい。
    アンタの特別になれるように、俺も変わるから。






    ◎End◎
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