ソラ このセカイは不思議な空模様だ。綺麗だね、と話していると、ミクがこんなことを言ってきた。
「みんなはどんな空が好き? 時間帯によっても天気によっても色々変わるよね」
少し悩んで、まず初めに答えたのは一歌。
「わたしは、夜かな。落ち着くし」
次が志歩。
「そう? 私は昼の方が好き。やっぱり太陽出てた方が活動できるでしょ」
次が穂波。
「そうだね。でもわたしも夜、好きだな。星も見れるし。落ち着くと言えば雨音も良いけど、やっぱり晴れかなぁ」
最後に咲希。
「アタシは雨上がりの青空とかも綺麗で好きだよ! あ、でもアタシ、夕方が一番好きだな。お日様もお月様も、お星様もいるんだもん! それに、夕焼けってなんだか、お兄ちゃんの色みたいでしょ?」
にっこりと細まった、キラキラと輝く瞳にみんなが微笑む。
「咲希は本当にお兄さんが好きなんだね」
「うん!」
「お日様もお月様もお星様も、なんて、咲希は欲張りさんだね」
「えーいっちゃんひどい! いいでしょ、みんな好きなんだもん!」
「夕方だからって全部見えるとは限らないでしょ」
「でもでも、せっかくなら全部見たいよ!」
「ふふ、そうだね。そう考えると素敵な時間だな、夕方って」
「でしょー? ほら、ほなちゃんもこう言ってる!」
「だからなんなの……」
全く、とぼやく志歩は微笑んでいる。他のみんなにも、笑顔が咲いている。
仲良しだね、とミクは笑った。