キいてるラブ・ソング◇◆──────────
至がおススメしていたVタレントの配信が面白くて、ベッドの中で観続けていたら、いつのまにか日付が変わっていた。
やべ、と小さく声に出して──思ったことの半分は口から出る性質だ──九門は画面を暗くして布団を被り、目を瞑った………瞑ったのだが、妙に目が冴えてしまって、一向に眠気がやってくる気配がない。
明日も朝起きて学校へ行かねばならない。ちゃんと眠らないと、授業中に舟を漕ぐ羽目になる。眠れオレ、眠れ…と必死で暗示をかけてみても、やはりちっとも眠くない。
開き直って目を開け、眠くなるまで天井を見つめることにした。暗順応で天井の端がどこかわかるようになった頃、中庭の方からなんだか騒がしい物音が聞こえた。
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