藍思追生誕祭「おーい、思追そっちにあったかー」
「魏先輩、こちらにありました！蓮の芽が出てます！！」
「おぉ！そうか！やっと芽をつけたか」
「含光君がこの池に蓮を植えてから初めて芽がでましたね」
「ハハッ、あいつが俺のために蓮池作ろうとしてたのは驚いたけどな」
「魏先輩…私思い出したんです」
「ん？何をだ？？」
「私が幼い頃、夷陵で魏先輩が植えた蓮の芽を私が抜いてダメにしてしまいました…魏先輩ごめんなさい」
「おいおい、思追もう何年も前の話だろ。
それにお前まだ小さかったし俺は気にしてないぞ」
「で、でも....」
「なにも気にするなよ」
「俺はさ阿苑が生きてて、今こうして一緒に蓮池を作ることができる…今がある事が嬉しいんだ」
「魏先輩…私も羨哥哥と有銭哥哥と共に過ごせる今が大好きですよ！」
「阿苑！藍湛に有銭哥哥大好きって言ってみろよ。あいつ喜ぶぞ！昔みたいにさ」
「それは嫌ですよ、含光君の目の前で流石に、言いづらいです」
「ハハ、お前は俺と藍湛の息子なんだから藍湛は気にしないさ！」
「ガキの頃ずっと有銭哥哥！って呼んでたしな」
「う、魏公子…含光君が準備出来たとお呼びになっておりました」
「お、藍湛め思いの他準備が早かったな」
「よし！阿苑、温寧行くぞ！」
「魏先輩どうしたんです？」
「どうしたも何もお前の誕生日だろ阿苑」
「魏公子が、宴を開こうと言ってくれたんだよ阿苑。
それに金公子も歐陽公子も来て下さったよ」
「え？」
「おい！思追と魏先輩遅いですよ！みんな待ってるんだから」
「ご、ごめんね私が呼びに来たのに話し込んでしまって」
「温寧さんは気にしなくていいですよ、どうせ魏先輩が長々と喋ってたんでしょ」
「景儀お前、酷いやつだな」
「俺が思追をここに足止めしてお前らに準備時間を作ってあげたんだろ！」
「あーはいはいそうですね。魏先輩の言う通りでした」
「ほんとお前可愛いくないよな」
「もうみんな待たせてるんだから行きますよ」



「おい遅いぞ藍思追！」
「まぁまぁ、落ち着いて下さいよ金宗主」
「そうだぞ、落ち着けお嬢様！」
「な、なんだと！！」
「お待たせ藍湛」
「魏嬰、準備は出来た」
「よしっ！じゃあ始めようか」

「「(藍)思追(藍願)(阿苑)誕生日おめでとう！！」」

「ふふ、思追おめでとう」
「沢蕪君！！来てくださったのですね」
「思追、君は私の弟夫夫の子だからね、藍家の弟子であると同時に私の義甥でもあるんだよ」
「沢蕪君阿苑のために来てくださりありがとうございます」
「思追…兄上と共に湯圓を作った。
魏嬰と共に食べよう」
「藍湛、湯圓は岐山の方にある縁起物だな、確か一家団欒とか家族の絆を深めるんだっけ？」
「うん」
「藍宗主、藍二公子、あ、ありがとうございます。
姉や叔父達と共に祝い事の日にはよく湯圓を食べていました。」
「…阿苑に湯圓を、姉上と食べた湯圓をまた一緒に食べることができて嬉しく思います。」
「寧叔父上…」
「しかしよく岐山の料理が作れたな藍湛」
「うん、蔵書閣に岐山の料理本があったんだ」
「今は私達だけで祝っているからね。だから金の若君、君の叔父上には内緒にしてくれるかな？」
「叔父上には言わないですよ。外叔父上が知ったら五月蝿いですもん」
「確かに江澄が知ったら紫電振り回しそうだしな！金凌ばれるなよ！」
「皆さん、ありがとうございます。
私はとても幸せですね」
「おいおい、泣くなよ思追」
「はは、すみません羨哥哥」

ーENDー