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    azusa_mtm

    @azusa_mtm

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    最近忘羨沼に落ちました

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    POIPOI 10

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    PAST支部にあげてるものの再掲。
    現代高校生AU忘羨です。『ハロー、ハッピーバースデー』https://poipiku.com/602513/8742413.htmlの後日談になります。
    バレンタイン、前よりは進展してる二人。
    モーニン、ハッピーバレンタイン 二月という時期は、どうしてこうも寒さが堪えるのだろうか。暖房器具を使っていてもひんやりとした空気が部屋に充満している。カーテンの隙間から差し込む眩い日差しが朝を知らせ覚醒を促されるも、もぞもぞと魏無羨はベッドの上で布団に包まりそこから動こうとしない。
     本日は平日で、言わずもがな学生の身分である魏無羨は学校に登校しなければならない。そろそろ支度をするべきであると、頭では理解している。けれど、この温くて幸せな空間を自ら手放すのが惜しく、あっさりと欲に負けて再びうとうと微睡み始めてしまう。遅刻癖のある魏無羨が、より寝坊の頻度が増える季節である。
     入学した当時は、同級生兼幼馴染兼お隣さんの江澄がズカズカと自室に上がり込んで魏無羨を起こしに来てくれていたが、あまりの寝穢い様に早々に見切りをつけて来なくなってしまった。なんとも薄情な奴である。みの虫になっている魏無羨の名前を大声で呼びながら、遠慮なく身体を大きく揺らし、ベッドから引き摺り出されていたのは、今となっては懐かしい思い出だ。
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    azusa_mtm

    DONEcql忘羨。
    43話で一夜を共にした後の知己が道侶になって2回目の知己越えをする話。
    ……を書きたかったのですが、冒頭しかできませんでした。
    今後知己越え予定ですが、現時点で全年齢なので制限かけてません。無念。
    後日書き終えた際は上げ直しの予定です。
    2回目が越えられない 藍忘機は人肌を知らぬわけではない。
     しんしんと雪が降り積もる寒い夜、私室である静室で凍える身体を温めるように魏無羨を抱き寄せたのは、記憶に新しい。
     言葉はなかった。ふと、互いの視線が絡み、それを解くことが出来ないまま、気づけば二人の距離が縮まり、唇を重ねていた。魏無羨の唇は、口にしていた天子笑のせいで潤み、芳醇な味わいの残り香が鼻腔をくすぐる。魏無羨が日頃から絶賛しているその味は、確かに甘美に思えたが、結局のところ魏無羨と口づけをしている事実に高揚してそう感じているだけなのかもしれなかった。
    「藍湛」
    「…………魏嬰」
     唇を触れては離して、口づけを繰り返す。そのうちに冷えていた魏無羨の身体は徐々に熱が籠っていく。室内にいた藍忘機の身体はそれ以上に体温が上がり、その身に纏う冷えた檀香とは相反していて、ちぐはぐだった。心臓の鼓動は増していくばかりで、巡る血流も速まっていく。熱く滾る藍忘機の身体に魏無羨は擦り寄って、心地よさに身を預ける。燻ぶる熱を分かち合う行為はとどまることをしらず、そのまま共に寝床になだれ込んだのは自然な流れだった。続く口づけの間、藍忘機のみならず魏無羨までもがその多弁な口が留守になり、時折互いの名前を呼ぶためだけに動いた。身に着けた服は段々煩わしくなり脱がせ合い、露わになった肌に手のひらを滑らせる。
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