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    Lei

    @PkjLei

    妄想や幻覚を捏造たっぷりで書いてます

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    Lei

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    一緒に寝ている👹🦊の話

    ある朝の一時まだ冬の寒さが残っている朝。ぼんやりと目を覚ましたミスタは、暖かいぬくもりに包まれているのに気が付いた。裸で寝ていたことに憐れんだヴォックスが買ってきてくれたパジャマに、これまた彼が選んだ羽毛布団。そして極めつけは、自分を丸ごと抱きしめる勢いのヴォックスの存在だろう。鬼であるはずの彼は、自分よりも暖かく心地いい。ヴォックスよりも早く起きることは極めて珍しく、なんだか朝からいい気分だ。むふむふと小さく笑みを浮かべる。彼の胸に顔をうずめると、とくんとくんと規則正しい心臓の音が聞こえる。鬼だけど、こういう所は人間と変わらないんだなと感心する。ほのかに香るヴォックスの匂いと、聞こえる心臓の音に消えたはずの眠気がふたたびやってくるのを感じる。今日は2人揃ってのオフだ。2度寝しても罰は当たらないだろうと、強くなる眠気に身を任せ目を閉じた。

    ヴォックスは言葉では言い表せない満足感を感じていた。目を覚ましたのはミスタが目を覚ましてすぐ。声をかけようとしたが、極めて上機嫌なミスタが珍しく観察しようと眠ったふりをしていた。すると可愛いことに、ミスタはクスクスと笑みを浮かべたと思ったら自分の胸にすり寄ってのだ。しかもすり寄った後の安心しきったその様子は、まるで母猫に甘える子猫のようであった。知り合った当初の明るいが人を寄せ付けず、人の迷惑になるのではと恐れ自分1人で全てを行おうとしていたミスタからは想像もできないであろう姿。毎回言葉を尽くし、迷惑ではないのだ、自分には甘えていいのだと教え続けた結果、無条件に甘えられるようになったミスタ。自分の機嫌がどんどん上向いていくのが分かる。今日のディナーにはミスタの好物を作ろうと決めた。

    ミスタの少し癖のある髪を撫でながら、幸せそうに笑いながら眠るミスタをじっくりと観察する。綺麗な空色の目を見ることは残念ながら叶わないが、どれだけ見ても飽きることはない。すると、ゆっくりとその双眸があらわになる。
    「Good morning , my sweat」
    「ん、だでぃ?」
    寝ぼけた様子のミスタは、目をこする。赤くなってはいけないと、彼と恋人繋ぎすることで手を封じる。
    「よく眠れたかい?」
    「ダディのおかげでね」
    のんびりとした朝の時間、どちらからともなく唇を合わせる。
    「‥‥やる?」
    「いや、それは夜に取っておこう。休日は始まったばかりだからな。ひとまず近くのカフェでブランチに行くのはどうだ?」
    「デートってこと?悪くないね。ついでにショッピングにも行きたいかも」
    1日のプランが決まったのだ。着替えようと、起き上がろうとした時だった。腕を引かれて、ベッドに逆戻りする。気づくと目の前に、ミスタの綺麗な瞳があった。
    「うん、満足。先にシャワー浴びてくるね」
    ああ、成長しすぎだ。夜に取っておくと言ったのは自分だが、その言葉を前言撤回したくなる。可愛い恋人の思っても見ない行動に、煽られている自分がいる。教えたこと以上のことをしでかしてくれた恋人に、どう反撃しようかと考える。ひとまず、恐らく上機嫌でシャワーを浴びている所に乱入しよう。何度夜をともに過ごしても、明るい所で見られることには慣れないミスタだ。きっといい反応をしてくれるだろう。そうと決めたら、早速行動しよう。1日は始まったばかりだが、彼と過ごす時間はあっという間に過ぎてしまうのだから。
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    Lei

    DOODLE🦊の方が一枚上手な🦁🦊
    傾国ミスタ・リアスという男は自己評価が低い。様々な才能に溢れているのに、仲間たちやリスナーからの褒め言葉をちっとも受け取ろうとしないそんな男だ。しかし厄介なことにミスタは、ミスタ・リアスという外見が性的な意味で惹きつけるということだけは理解しているのであった。
    天使の輪が光つややかなミルクティーブロンドの髪に、白く真珠のように透き通った肌、空をそのまま落とし込んだような瞳、つんとした綺麗な形の唇は艶々と魅惑的である。彼はこの外見が人々を魅了することは理解している。それを活用することが特にうまい。それが本当に厄介なのだ。今自分が置かれている状況がいい例だ。
    「ねぇ、ルカ?俺と良いことしようよ」
    どこでミスタのスイッチが入ったのかは分からないが、今自分はミスタに誘惑されていた。ツーっとミスタの細く長い指が怪しく俺の太ももをなぞる。こそばゆい感触に背筋がぞくぞくするが、顔に出ないように必死に堪える。何をするんだと非難を込めて睨んでも、ミスタはただ微笑むだけだ。そして今の彼のほほえみはそれだけで、男をうんと頷かせてしまうくらいの力があった。だがしかし、ここで頷けばマフィアのボスとして、1人の男としての沽券に関わる。嫌だと首を振れば、駄々をこねる子供をなだめすかすような目で見られた。
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    Lei

    DOODLE🖊が死んだ後の👹の話(👹🖊)
    またいつか出会うまでアイクが死んでから何もする気が起きなかった。2人で暮らしていた家は、片づけもせずそのままの状態だった。アイクはいないのに、アイクのいた痕跡だけが残る家は寂しくて静かだった。そんな2人が暮らした家で、1人で何もせずに過ごす。リビングのソファーでただ座って1日過ごす。埃がつもりはじめているのは分かっていたけれど指一本動かす気にはなれなかった。このままではいけないことくらい、400年以上も生きた自分には分かっていた。しかし愛するものを失った衝撃は、自分を惰性でしか生きられなくした。

    そんな消えない喪失感を抱えたまま過ごしていたある日のこと、死んだはずのアイクから手紙が届いた。ピンポーンと呼び鈴が鳴り、アイク・イーヴランド様からのお手紙ですという配達員の声にソファから慌てて立ち上がった。そうやって受け取った封筒の中には綺麗だけど少し癖のあるアイクの字で“ちゃんとご飯を食べなさい”と書いてある一筆箋が入っていた。最初は意味が分からなかった。だけどアイクが言うならしょうがないなと思って、久しぶりに料理をした。食材を買いに、近くのスーパーに買い物に行った。そうして作ったのはアイクが好きだったハンバーガー。パンは出来合いの物だが、パティはちゃんと作った。アイクが死んでから、人外であることをいいことに食事を取っていなかった。久しぶりの食事は美味しかったが、それでも一緒に食べる相手がいないことに胸が痛んだ。
    1996