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    Lei

    @PkjLei

    妄想や幻覚を捏造たっぷりで書いてます

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    Lei

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    死ネタ(🦊死んでるので👹だけ)
    Lemon聞きながら書きました

    独白ミスタが死んだ。少し危険くらいの難易度だったはずの依頼で、腹部に銃弾を受けて死んだ。鬼のヴォックスにとってはそれくらい大したことないが、ただの人間のミスタにとってはそれは致命的だった。彼は最後に自分に電話をかけようとしたところでこと切れたらしい。彼の死に際に立ち会うこともできず、警察からの連絡でそれを知ったヴォックスはそれを現実と受け止めることが出来なかった。警察署の霊安室で、ただの死体と成り果てた彼を見た時、ヴォックスは慟哭するのを止めることが出来なかった。ミスタは死体となっても綺麗なままだった。血の気を失い青白い顔。瞼が閉じられ、美しい空色の瞳が現れることは二度とない。ヴォックスの体を突き抜ける、自分の身が張り裂けてしまいそうなほどの悲壮感と喪失感。そっと頬を撫でてやっても、彼はえへと喜びをあらわにしながら笑うことはもう無い。指先から伝わってくる冷たさが、彼の死を鮮明に伝えてくる。そっとキスをしても、手を握っても彼は戻ってくることはない。無駄とは分かっていても、心のどこかで何するんだよと彼が起きてくるんじゃないかと期待してしまうのだ。

    あぁ自分はミスタを心の底から愛していたのだと気づいても、それを伝えたい相手はもうこの世のにはいない。無理やり彼の魂をこの世に引き戻すことも考えたが、繊細な彼はそんな状態では長く持たないだろう。せめて彼が撃たれたのが自分の目の前であったのなら、彼の命を守ることもできただろうに。なんて今しても仕方ない、“if”を考えてしまう。彼に出来ることと言えば、かたき討ちくらいのものであった。ミスタを殺した人間は、ヴォックスが殺した。彼と同じように、いやそれ以上の苦痛の中でその人間は死んだ。こと切れた物体は、ミスタと同じ人間とは思えないほど汚らしいものに感じられた。
    彼が居なくなってから、ヴォックスは寝なくなった。元々鬼は睡眠を必要としないが、不眠気味であった愛する狐を寝かしつけるために鬼には睡眠の習慣があった。しかし、1人でベッドに寝転んでも寂しさが増すだけ。瞼を閉じてしまえば、彼と過ごした日々が次々と浮かんでは消える。そして目を開き、彼がいないことを実感しては落胆するのだ。無意識にいつもしていた腕枕の姿勢になっていたことに、寂しさが増す。ミスタを腕の中に抱きしめて、彼という存在を感じているあの瞬間こそがヴォックスにとって“幸福”そのものだったのだ。
    “ミスタの死”が夢であったならよかったのに。そう思いながら結局鬼は、2人で使っていたベッドに横たわっていた。
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    Lei

    DOODLE🦊の方が一枚上手な🦁🦊
    傾国ミスタ・リアスという男は自己評価が低い。様々な才能に溢れているのに、仲間たちやリスナーからの褒め言葉をちっとも受け取ろうとしないそんな男だ。しかし厄介なことにミスタは、ミスタ・リアスという外見が性的な意味で惹きつけるということだけは理解しているのであった。
    天使の輪が光つややかなミルクティーブロンドの髪に、白く真珠のように透き通った肌、空をそのまま落とし込んだような瞳、つんとした綺麗な形の唇は艶々と魅惑的である。彼はこの外見が人々を魅了することは理解している。それを活用することが特にうまい。それが本当に厄介なのだ。今自分が置かれている状況がいい例だ。
    「ねぇ、ルカ?俺と良いことしようよ」
    どこでミスタのスイッチが入ったのかは分からないが、今自分はミスタに誘惑されていた。ツーっとミスタの細く長い指が怪しく俺の太ももをなぞる。こそばゆい感触に背筋がぞくぞくするが、顔に出ないように必死に堪える。何をするんだと非難を込めて睨んでも、ミスタはただ微笑むだけだ。そして今の彼のほほえみはそれだけで、男をうんと頷かせてしまうくらいの力があった。だがしかし、ここで頷けばマフィアのボスとして、1人の男としての沽券に関わる。嫌だと首を振れば、駄々をこねる子供をなだめすかすような目で見られた。
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    Lei

    DOODLE🖊が死んだ後の👹の話(👹🖊)
    またいつか出会うまでアイクが死んでから何もする気が起きなかった。2人で暮らしていた家は、片づけもせずそのままの状態だった。アイクはいないのに、アイクのいた痕跡だけが残る家は寂しくて静かだった。そんな2人が暮らした家で、1人で何もせずに過ごす。リビングのソファーでただ座って1日過ごす。埃がつもりはじめているのは分かっていたけれど指一本動かす気にはなれなかった。このままではいけないことくらい、400年以上も生きた自分には分かっていた。しかし愛するものを失った衝撃は、自分を惰性でしか生きられなくした。

    そんな消えない喪失感を抱えたまま過ごしていたある日のこと、死んだはずのアイクから手紙が届いた。ピンポーンと呼び鈴が鳴り、アイク・イーヴランド様からのお手紙ですという配達員の声にソファから慌てて立ち上がった。そうやって受け取った封筒の中には綺麗だけど少し癖のあるアイクの字で“ちゃんとご飯を食べなさい”と書いてある一筆箋が入っていた。最初は意味が分からなかった。だけどアイクが言うならしょうがないなと思って、久しぶりに料理をした。食材を買いに、近くのスーパーに買い物に行った。そうして作ったのはアイクが好きだったハンバーガー。パンは出来合いの物だが、パティはちゃんと作った。アイクが死んでから、人外であることをいいことに食事を取っていなかった。久しぶりの食事は美味しかったが、それでも一緒に食べる相手がいないことに胸が痛んだ。
    1996

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