ゲンタローとイザナミ様「ねぇ、そこの本を読んでるお兄さん。これ、どこに行く電車か知ってる?」
「……さあ。生憎、小生にも分からないんですよ」
「そかそか!隣座ってもおっけ〜?」
「席ならここ以外にもあるでしょう」
「そうだね。この車両には二人っきりだし座るところなんてどこにでもあるけどさ〜だからこそ隣に座りたくなる、みたいな?」
「分かりませんが、ご自由に」
「じゃあ、お邪魔しま〜す!」
「……貴方、小生の知っている人物とそっくりなのですが何故そのような面妖なお面をされているんですか?」
「面妖なお面?」
「ええ、狐……でしょうか」
「へぇ。君の目にはそう見えるんだ」
「君……小生の名も忘れてしまいましたか?」
「そうだね!だから教えてくんない?」
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