君はロックを聴かない　放課後、昇降口。いつもならこの時間に居るはずのない彼女の後ろ姿は、すっかり見慣れて風景になってしまったここでも際立って見えた。
　「あれ、ルーシー？今日部活は休み？」
　「あ、アイク！そー、走ってスッキリしたかったんだけどなぁ。まぁちょっと脚の調子も良くないからいい機会ではあるんだけど」
　「何か良くないことでもあったの」　
　「んー、まぁそういう感じ？すっごくUNPOGな日だったんだー」
　「……じゃあ今日時間あったりする？」
　いつも元気いっぱいで、ただそこに居てくれるだけで周りを笑顔にしてしまう彼女の初めて見る浮かない顔。それを見て僕は、僕がどうにかしてあげたい、彼女を笑顔にしてあげたい、音楽を聴かせてあげたい、そう思った。

愛しい棘に口づけをIke Evelandは、Vox Akumaの家に仕える使用人であった。
由緒あるその家系の勢力は最盛期ほどではなくなりながらも時代と共に緩やかな経過を辿り、未だ誇りある名家としての尊厳を確かに保っていた。
町外れの森の中には、立派なお屋敷があるという。
近くの街に住む庶民の子どもたちの間で専らそれは、嘘か真かといった噂話であった。
不思議な噂を纏って、開拓が進められたことによりすっかり街の中心部ではなくなってしまったそこに存在するその家には現在、5人の住人がいた。
正確には、住人が3人に使用人が2人だ。
Voxは、半年ほど海外にて新しく事業を執り行う両親に変わり、現在この家の主を務めていた。
一時的ではあるが、そもそもが長男である彼にとってそれは決して夢のような未来ではなく、実にこのまま放っておいてもやってくるのではないかと思うほどに確約された未来であった。

【VOX x Ike】My King-03《My King》 03
by snowmoon
#voxike #Ikeakuma
服裝設計師X T台模特

！！！本篇為第三章！！！

註：
1. Ike右。
2. 參雜一點BDSM元素，但不會虐身虐心，我寫不出虐文。
3. 本文的Vox遜炮元素被我拿掉了請注意。
4. 關於時尚圈等各種元素，都是我掰的、都是我掰的、都是我掰的，可能極度不貼近現實，各位當作架空，一切為劇情服務。
本文BGM《國境四方》配合食用，這是我的靈感來源。

☆、第三道鎖鍊

「親愛的，我想你的決定或許有點草率？讓我提醒你，你知道新聞報導那些黑料其實不假嗎？」
「我從來不吝嗇於稱讚，前提是你得做到我的要求，我的確是個控制慾很強的人，成為我的模特之後，你就會被打上我的標記了，懂嗎？」Vox一把拉起Ike摟進懷裡，一手扣住他纖瘦的腰湊近耳邊，輕聲帶著恐嚇卻又些許蠱惑的語調，鋼筆狀的耳飾微微晃動著似乎像是將惡魔的低語細細寫下。

布里斯班乐园The Brisbane Paradise
*Lucy是Luca的妹妹 还有别的私设！

当Luca的朋友们为了烧烤食材争执不休的时候，他只注意到那个有着蓝绿色眼睛的男孩。盛夏的海滨城市，空气中都是散不去的海盐味道。Luca的胳膊被推搡的少年们撞到，他听到有人问他最后的预算到底是买鱿鱼还是鸡胸肉。他回过头大笑着说他都想吃，然后朋友们理所当然地继续争吵，于是他也得以继续望向那个男孩。
而他转回头时，却不小心挤进了那目光里。
天气太热了，Luca的白色背心隔着黏腻的汗贴在身上，他无措地把眼神乱晃，手里的冰棍开始融化，像他被堪破的赤裸的注视，羞怯地流在他的掌心里。
他发现男孩在这炎热的夏还穿着长袖衬衫，精致到每颗扣子都反着光。