もっ もっ もっ もっ……
「……」
「?ふぁひ??」
横からなにか言いたげな視線を感じて。
ダイは肉まんを咀嚼する口はそのままに
バランを見上げる。
「…いや……」
「??らんらお~??」
「……栗鼠のようだと思ってな」
丸く大きな瞳。
肌触りのよいもふもふのパーカー。
ちいさな口に、ほっぺたをいっぱいに膨らませてあぐあぐと肉まんを頬張る姿。
日頃低身長を気にしているダイには悪いが、その姿はバランの目にはどこからどう見ても小動物、とりわけ、栗鼠にしか見えなくて──
「ふっ」
『可愛い』
声に出さずに微笑み。
バランはそっと、ダイの口の端についている食べ滓を拭ってやる。
「……~~~!!」
『可愛い』の声に気づいたのか、口を拭われたのが恥ずかしかったのか…
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