戦争生徒(世界で一人の魔法使い)サクラ・アメジスト
●月●日 首吊りにより死亡
トラスト・スモーキークォーツ
●月■日 戦争の中銃に撃たれて死亡
オネスト・マラカイト
●月■日 戦争の中銃に撃たれて死亡
ムート・アレキサンドライト
■月●日 戦争の中爆発により死亡
フーリッシュ・アパタイト
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領土がかけられた戦争
どうやら僕等が踏み締めているこの地が知らない国に奪われるかも知れない…
少し前から戦争が始まるかも知れないなど噂は聞いたことがあった
そんな戦争に無理矢理駆り出されみんな死んでしまった
けれど僕だけ死なず生きている
人間にとって魔法使いは消耗品と…いや再利用出来るゴミと同じ感覚なのだろう
ここは戦争に向けて魔法使いを集め、戦わせる訓練させる為の施設だったようで、知恵のない僕等は気づくことが出来なかった
みんなは出身がバラバラでいろんな地方いろんな国からきていた
全ての魔法使いが集められているなんて誰が言っていたりもしたくらい、魔法使いだけが集められていた
……本当かどうかわからないがわざわざ集めてやる事が兵士として捨て駒にすること…
(ふざけるなよ…!ここに来てしばらくした時やっと僕等に手を差し伸べてくれる優しい世界が存在していると思たのに!
やっと…魔法使いとして生まれてもよかったと思えると……)
戦争の兵士だけで無くきっと魔法使いの絶滅も目的の一つだろう…魔法使いがいなくなって世界に何か変化は起こるのだろうか
沸々と行き場のない怒りを抱えたまま静かな学校の中で荒れた平地を眺める
そんな中コツコツと後ろから誰かが近づいてくる
「次は2日後…お前だけでは心許無いが国の為、人間様の為にその身を捧げろ…魔法使いが唯一この世に存在していい理由になれるのだ」
黒い軍服に身を包んだ白髪が煌めく少年は冷酷な風を纏わせ言葉を吐き捨てる
「アライブ…」
僕が彼の名前を呼んだ瞬間アライブの目つきは鋭くなり外圧の魔法か、体は床に抑えつけられ臓器すら潰れる勢いのまま頭を踏まれる
「私が指揮官という,役割を与えられ仕方ないとは言えお前みたいな奴と関わるなんて身の毛もよだつ!」
「…」
「いい加減にしろ、全員アホばかりで人間ではないくせに生き惜しみして…」
何でそんなことを平気が言えるのかわからない…だって
「…君も僕らと同じ魔法使いだろう、なんで君が指揮官になったの?」