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    Crazy_Osaki

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    Crazy_Osaki

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    アリマイ自陣地獄学パロほごほなな
    アリマイのネタバレはない
    発狂しながら書いたのでまともな文ではない

    「……お、鳴った」
    今日も快晴の青天井。隣には相変わらず起きてるんだか寝てるんだか分からない盟友。平穏で平和で、でも退屈しない日常。
    いつも通りの屋上にチャイムの音が響いた。6時間目の終わり、この音を合図に化学室に向かうのがもう習慣になった僕たちのお決まりのコースである。
    いつものようにがしゃっと音を立てて勢いよくフェンスから飛び降りる。視界の端にふらりと向きを変える彼が映った(彼は普通にフェンスの上に腕をかけているが、僕が同じようにすると脚が浮いて引っかかっているような形にならざるを得ないのである。諸君、これが身長格差だ)。
    「早く行こう、今日は経年研究の実験が___
     ……………………シャルル?」
    一刻も早くと化学室へ歩みを進めようとする足はしかし、4歩目でその動きを止めた。否、止められたと言うべきか。軽く後ろに振った腕が背後で留められ、その反動で僅かに身体の重心が傾いた。
    弱くも強くもない力が僕の手首を捕まえていて、振り返ればそこには黄色の双眸がこちらを見下ろしていた。珍しく瞼はぱっちりと開かれている。普段ほとんどその眼が見えないせいか、それとも素で眼力が強いせいなのか、未だに彼の眼には慣れない。正直今もちょっと驚いた。
    「………………」
    「………………」
    謎の沈黙が流れる。シャルルは何をするでもなくただ黙りこくっていた。全く石にでもなったかと思うほどである。というか何故こいつは人の手首を掴んだまま微動だにしないんだ。ついでに言えばさっき振り返った拍子にばっちり目が合ってしまったせいで視線を動かすこともできない。なんだこの状況は。そんなよくわからない時間が体感数分、多分実際には数十秒ほど続いて、僕がもしやこいつ眼開けたまま寝てるんじゃないかと思い始めた頃に彼はようやく口を開いた。
    「……お前は」
    「…………え、何___」
    「お前は僕のこと嫌いにならないよね…?」
    「………………」
    「………………」
    また妙な沈黙が訪れる。彼の眼はただこちらを見つめているばかりで相変わらず何を考えているのか全く読み取れない。しばし疑問符に支配された僕の頭は、思考を再開させるとほぼ同時に浮かんできた率直な感想をそのまま口にした。
    「……君、何言ってるんだい?当たり前だろう」
    その時初めて、無表情だったシャルルがほんの少し、驚いたような困惑したような表情を見せた気がした。何か言おうとした彼をわざと遮るようにして、少し大仰なくらいの調子で言う。
    「全く、さては君また寝れていないんだね!いつもあれだけ家でも寝ろって言っているっていうのに!」
    気付いたらいつのまにか離れていたシャルルの手を今度は自分から掴んで、屋上の出口と反対方向にUターンして歩き出す。何か言いたげにしていた彼だったが、何も言わずに素直についてきた。数歩歩けば元いたフェンスの場所まで戻ってきて、僕がフェンスを背にして座れば彼もやや遠慮がちに隣に座る。
    「寝て」
    「……え」
    「寝てないんだろう、いいから。寝て」
    「…………実験、」
    「どうせ毎日来るんだからいつでもいいよ。そんな状態でやる方が危ない」
    「…………うん。ごめん」
    「いいってば」
    それから数分もしないうちに彼は眠ってしまったようで、隣からは控えめな寝息が聞こえてくるようになった。やっぱり寝ていなかったんじゃないか、と思う。
    近頃様子がおかしいのは分かっていた。明らかに睡眠不足だし、足取りはなんとなくふらついているし、いつも以上に口数が少ない。そして今日、何を言い出すかと思えばあれだ。おかしいと思わないほうがおかしい。そもそも奴はただでさえ何を考えているのかよく分からないが(そしてそういうところが好きでつるんでいるのだが)、にしたって今日のは本当に何を考えているのか意味不明だった。大体なんでここまでになるまで何も言わないんだこいつは。……何か言ってくれればいいのに。親友なんだから。シャルルにはああ言ったものの無性に腹が立つのは、きっとそれだけが原因ではない。
    「……ようやくできた初めての友達をそうそう嫌いになるものか。本当に馬鹿な奴」
    その呟きが声になったのかどうか。腹いせにすやすや眠る彼の髪を軽く引っ張ってみれば、っと小さな呻き声が聞こえた。手を離せばまたすやすやと穏やかな寝息を立て始める。
    一つ溜息をついて、自分もフェンスにもたれかかって目を閉じた。
    全く、世話の焼ける盟友だ!
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    Crazy_Osaki

    TRAINING深夜のSS練①
    とある昼下がりのネルケ嬢の考えごと
    それは本当にふとした瞬間。
    捲った本のページの端が指の腹を掠めて、その小さな傷から零れ出す赤い血を見たとき。

    そういえば、私は人間なのだろうか、と思った。

    何故そんなことを考えたのか分からない。しかし今思えば、むしろそれまで考えなかったことの方が不自然なようである。なにしろ、物心ついた頃には___どういった経緯で伝えられたかは覚えていないが___私は自らがお母様によって「つくられた」存在であることを知っていたのだから。ただ、それでも私はその瞬間まで当然のように思っていたのだ。私は、ネルケ・エバーハートは、アイリス・エバーハートとアイゼンフート・エバーハートの血をひく「人間」であると。

    「人間」の定義とはなんだろうか。生物学的にヒトであると認められるものが人間か?例えそう仮定したとしても、やはり私は私が人間であると肯定できない。私はれっきとしたヒトのDNAを持っているが、成長速度で言えば恐らくヒトの範疇をいくらか凌駕しているだろう。そもそも、「つくられたもの」は生物と呼べるのか?そうでないとしたら、私は生きていながら生物でない何かだということになってしまう。
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