衣替えと心ばかりの昔話「おそ松兄さーん!」
「そろそろ衣替えの時期でしょ?冬衣洗っといたよ」
「おーありがと…ってえぇえっ!?!?どーやって見つけ出したのチョロ松!?使わない間は結構奥の方にしまっちゃってたはずなのに!?」
ふふん
「僕の“眼”を舐めてもらっちゃ困るね!!」
「この家の中から探したいものを見つけ出すなんて朝餉前さ!!」
「あれまぁすっかり使いこなしちゃって
成長したねぇチョロ松〜」
「そうでしょー!?
まあ僕元々才能あったからねー」
「そうねー」
「それにしたって冬衣って良いよねー!」
「もちろん風通しが良くて軽い夏衣も良いけどまあ僕は重量感が高級感を醸し出す冬衣の方が好きかな〜だってこのすごく着物着てる感がなんとなく心地良いし急いで歩き回っても裾が返りにくいし何より素材が良いから着心地良いしね!でもたすき掛けるのはちょっと大変だしそもそも冬季は水が冷たいから水周りの仕事はちょっと嫌になっちゃうけど冬の間はそういうの全然気にしないカラ松兄さんが中心に家事やってくれるから正直僕は冬の方が楽で好きな節あるかなー」
「なははっそっかぁ」
「おそ松兄さんはどう思う?冬衣について」
「えー?俺ぇ?
そうだなーお腹回りが若干苦しくなるからあんまり好きじゃないかなぁ」
「ああそっか、おそ松兄さんは帯太いもんね」
「そういえばさぁ、
何でおそ松兄さんは男なのに女性用のを身につけてんの?確か着物もそうだったよね?」
「あー…この帯だと尻尾出すとこが被っちゃうせいで腰に巻けないんだよねぇ」
「それで腹に巻いてんだけど、これ太いから袖縫ってある男物の着物じゃ巻けないってんで袖があいてる女物しか着れない訳よ」
「へえー…じゃあ最初から角帯巻けば良いんじゃないの?」
「…えーっと…それはぁ…」
「…この帯さ、母さんの形見で…俺は不完全な土地神だから、完璧な土地神様だった母さんにあやかって…みたいな?父さんはどっちかっていうと武神だったから、戦うことより護ることの方が大事な今は母さんの力借りてたいっていうか?」
「へー!あのおそ松兄さんでもそういうことしたりするんだね」
「チョロ松くーん?それどーゆー意味!?」
「はははっ!そろそろ洗濯物、取り込んでくるね」
「おーいってらっしゃーい」
なんとなーく逃げられた感あるけどまーいっか
…
そんなにらしくなかったかなぁ…?