ぽこボール「ただいまっする」
「おかえり十四松」
「一松兄さん一松兄さん」
「これ投げて」
「…何これ?」
「ぽこボール」
「ぽこ?ぼーる?」
「投げるとぽこって音がする玉ー」
「あーなるほど」
「分かった、ほら」
ぽーん
ぽこっぽこっ…
「わんわん」
ダッ!
ガブッ
ダダッ
「わふわふ」
「ありがと」
「わおーん」
「ね!兄さんもっかいもっかい」
「今度は壁にぶつけてみて」
「はいはい」
「よっ…!」
ぽんっ
ぽこぽこぽこぽこぽこぽこぽこぽこ
「わ、すごいぽこぽこいってる」
「乱反射してるみたいだけど取れる十四松?」
「わぅー…」
「わん」
ガブッ
「わふーん」
「すごいな十四松…よくできました」
「わおーんありがとーございまっする!」
「満足した?」
「してないけどゆっくり味わいたいからいったんやめる」
「そっか」
「…それにしてもこれどこで見つけたの?」
「ええっとねー新しい眼が開いたからちょっと時空超越して遊びに行ったら頭の上に降ってきた」
「へえー…」
「そーだあのね、その子からはすごく懐かしい匂いがしたんだ
まだ生まれたばっかりなのに」
「不思議だね」
「うん」
「ねえ!また投げてよ」
「良いよー」
「ほれ」
ぽいっ!
ぽこっぽこっぽこっぽこっ!
「ちょっと低速…?」
「わーい」
「ちょ、十四松」
「だからって後おっかけまわしちゃあぶな」
ドーンッ
「言わんこっちゃない…」
「大丈夫?」
「わん」
「そっか、良かった」
「ん玉はどこに…」
「あ!兄さん上上」
「上?」
ぽこっ
「いたっ」
ぽこっぽこっぽこぽこ…
「…頭に降ってくんの好きだなこいつ」地味に痛い
ダッ
「わおーん取れたー」
「…まあ良かった」
「後で壊れたところ一緒に直そ」
「うん」