Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    @t_utumiiiii

    @t_utumiiiii

    ・オタクの二次
    ・文章の無断転載・引用・無許可の翻訳を禁じています。
    ・Don't use, repost or translate my Fanfiction Novel without my permission. If you do so, I ask for payment.

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🍰 🎈 🎁 🍮
    POIPOI 151

    @t_utumiiiii

    ☆quiet follow

    ※謎時空探偵パロ(1990年代を想定)
    Mr.ミステリーが男やもめのレオ・ベイカーの依頼を受けて失踪した娘の行方を探す二次妄想です(還…パロ)

    ある日のリサちゃんの日記

    🌷🌷🌷 月  日

    お母さんが出ていった。
    ごめんねって言って、お母さんが、お家を出ていった。
    お母さんがいつ帰ってくるか、お父さんに聞いても、答えてくれない。

    お母さんが出ていってから、お父さんは疲れやすくなったみたい。
    お仕事から帰ってくると座り込んで、ずっとお酒を飲んでる。
    時々お仕事に行かないで、ずっと座っているときもある。

    お酒を飲んでいないときのお父さんは、ずっと黙っている。まるで私のことなんか見えていないみたい。
    私は一生懸命目に触れるようにしたけど、お父さんの目が生き返るのは、お酒を飲んで、お母さんのことを怒っているときだけだ。
    お酒を飲んだお父さんは怒って、写真に写っているお母さんの顔を焼く。
    そんなことしたら、きっとお母さんが痛いと思うから、やめてほしいと思うけど、お父さんは私のことなんて、まるで見えていないみたい。

    お母さんは、どうして出て行っちゃったんだろう。
    あの人はお父さんを、私たちを、捨てたのかな? 
    お父さんは(塗りつぶされている)お母さんが(塗りつぶされている) 

    お酒を飲み過ぎたお父さんは、家の物を勝手に売っちゃう。
    ときどき知らない人が私の家に入ってきて、物を持っていっちゃうの。
    あいつらを私に近づかないでほしいのに、今日は部屋にまで入ってきて、私の部屋の物を持っていかれちゃった。
    そのせいで、ベッドの下の秘密基地は台無しになった。それに、持っていかれちゃったクローゼットには、宝箱が入っていたのに! お誕生日ケーキの上のかわいいロウソク、押し花にした四つ葉のクローバーのしおり、みんなで遊園地に行ったときに買ってもらったオルゴール。
    お父さんはうちには借金があるから、そのせいだって言ってる。何があったのかは分からないけど、最悪だと思う。


    お母さんは家出をしたっきり。もう、ここには帰ってこないのかな?
    お父さんはどうしてお酒を飲んで泣いたり、大きな声をあげたり、音を出したりばっかりするんだろう。
    頭が痛いけど、お父さんのほうが悲しそうなのに、頭が痛いって言っていいのかな。

    リサは(塗りつぶされている)

    リサじゃないから大丈夫。わたしはエマ。
    いやなことなんて、何も起きてないから大丈夫。
    フリをするから大丈夫。

    大丈夫。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    @t_utumiiiii

    DOODLE公共マップ泥庭

    ※日記のないキャラクターの言動を背景推理等から捏造
    ※捏造荘園設定
    一曲分(泥庭) 大勢の招待客(サバイバー)を招待し、顔も見せずに長らく荘園に閉じ込めている張本人であるのだが、その荘園主の計らいとして時折門戸を開く公共マップと言う場所は、所謂試合のためのマップを流用した娯楽用のマップであり、そのマップの中にもハンターは現れるが、それらと遭遇したところで、普段の試合のように、氷でできた手で心臓をきつく握られるような不愉快な緊張が走ることもないし、向こうは向こうで、例のような攻撃を加えてくることはない。
     日々試合の再現と荘園との往復ばかりで、およそ気晴らしらしいものに飢えているサバイバーは、思い思いにそのマップを利用していた――期間中頻繁に繰り出して、支度されている様々な娯楽を熱狂的に楽しむものもいれば、電飾で彩られたそれを一頻り見回してから、もう十分とそれきり全く足を運ばないものもいる。荘園に囚われたサバイバーの一人であるピアソンは、公共マップの利用に伴うタスク報酬と、そこで提供される無料の飲食を目当てに時折足を運ぶ程度だった。無論気が向けば、そのマップで提供される他の娯楽に興じることもあったが、公共マップ内に設けられた大きな目玉の一つであるダンスホールに、彼が敢えて足を踏み入れることは殆どなかった。当然二人一組になって踊る社交ダンスのエリアは、二人一組でなければ立ち入ることもできないからである。
    5388

    recommended works

    @t_utumiiiii

    DOODLE #不穏なお題30日チャレンジ 1(2).「お肉」(傭オフェ)
    ※あんまり気持ちよくない描写
    (傭オフェ) ウィリアム・ウェッブ・エリスは、同じく試合の招待客であるナワーブと共に、荘園の屋敷で試合開始の案内を待っていた。
     ここ数日の間、窓の外はいかにも12月らしい有様で吹雪いており、「試合が終わるまでの間、ここからは誰も出られない」という制約がなかろうが、とても外に出られる天候ではない。空は雪雲によって分厚く遮られ、薄暗い屋敷の中は昼間から薄暗く、日記を書くには蝋燭を灯かなければいけないほどだった。しかも、室内の空気は、窓を締め切っていても吐く息が白く染まる程に冷やされているため、招待客(サバイバー)自ら薪木を入れることのできるストーブのある台所に集まって寝泊まりをするようになっていた。
     果たして荘園主は、やがて行われるべき「試合」のことを――彼がウィリアムを招待し、ウィリアムが起死回生を掛けて挑む筈の試合のことを、覚えているのだろうか? という不安を、ウィリアムは、敢えてはっきりと口にしたことはない。(言ったところで仕方がない)と彼は鷹揚に振る舞うフリをするが、実のところ、その不安を口に出して、現実を改めて認識することが恐ろしいのだ。野人の“失踪”による欠員は速やかに補填されたにも関わらず、新しく誰かがここを訪れる気配もないどころか、屋敷に招かれたときには(姿は見えないのだが)使用人がやっていたのだろう館内のあらゆること――食事の提供や清掃、各部屋に暖気を行き渡らせる仕事等――の一切が滞り、屋敷からは、人の滞在しているらしい気配がまるで失せていた。
    3412