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    おやかた

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    おやかた

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    暁とわちゃわちゃしてる
    時系列は6.0後

    ご都合創造魔法「って事は、数日間そのままなの!?」


    「..............不本意だがな」



    自分より目線の高いアリゼーを睨むが、よく見る悪どい笑いで返された。...後ろで爆笑してるエスティニアンにサンクレッドは後で痛い目に合わせるとして、普段首を痛めるほど見上げられてるクルルさんとタタルさんがそわそわしてるのもむずがゆい。


    「創造生物の成長を逆戻しにする魔法か...。本当、大事に至らなくて良かったな!」


    「...............どこをどう見ても大事だろう。はぁ、昔から馬鹿力だったのがせめてもの救いだな」


    「ぶっ........ふふ、いや悪い、続けてくれ」


    絶対許さん。
    気を抜いて腹を抱える奴らの脛に全力の双竜脚をお見舞いしてやれば情けない声を上げて倒れてったが、お返しに鼻で笑ってやったらタタルさんにその顔はダメと怒られてしまった。
    曰く、「子供がしちゃいけない悪どい顔でっす!」だそうで。



    「...で、その魔法を掛けた人に提案されたのが、さっきの?」


    「よく遊びよく食べよく寝る...。なるほど、体内のエーテルを循環させるのですね?」


    「まぁ、そんな姿じゃ冒険者稼業も出来ないでしょうし。しばらくは...」


    「ん?止めないぞ?」


    なんならリムサ・ロミンサの鍛冶師ギルドで小さい手に合う手甲を頼むつもりだと言えば、男どもはなんとも言えない顔を、女性陣には必死に止められた。何故だ...。


    「...ほら!冒険者稼業はしなくても、せっかく石の家に集まったんだもの!みんなで手合わせとかしたらどうかしら!」


    「.......でも、依頼が」


    「そこは私にお任せあれ!でっす!各地にいる『元暁の血盟』の皆さんに連絡を取ってみまっす!」


    「...手を抜かないって約束できるなら、やる」


    「当たり前だ。いくら見た目が小さくても、フッ、手加減なんざ.....ククッ」


    「やっぱり依頼は自分で」


    「エスティニアン!何してんのよ!」



    引き止める勢いがすごい。正直手合わせを提案された時にもう依頼は世界中に散っていった仲間に託す気でいたのだが、想定以上に必死に引き止めるもんだからつい揶揄いたくなってしまった。
    まぁ、アリゼー達が必死になっているうちにタタルさんへ連絡をお願いしたからなんとかなるだろう。今日特に急ぎの依頼は...確かクイックサンドにラザハン産のハンサを数匹届けるのと、ドマで旧帝国領から武器を持ち去ったナマズオ族の捜索ぐらいか?
    他はそんなでもないから伝えなかった。この体が戻ろうが戻らまいが、私がやれば済むだろう。


    「銀泪湖の辺りで待ち合わせだからな。私たちは先に行ってる」


    「えっ!?あ、ちょっと!」




    ーーーーーーーーーーーー

    ーーーーーーーー


    ーーーー



    「で、全員こてんぱんにやられちゃったのね...」



    不参加だったクルルさんにウリエンジェ、ヤ・シュトラの治療を受ける仲間達を横目に、私とアリゼーはタタルさんが淹れてくれた紅茶を楽しんでいる。
    慣れない機動力に転びはしたものの多少のかすり傷程度で済んだ私達と違って、男どもは揃ってボロボロだ。アルフィノだけは私相手ではなくエスティニアンが相手だったが。



    「言っただろ。いくら見た目が幼くとも中身は正真正銘大人のままだって」


    「だからって体に登ってくる奴がいるか!」


    「『なんでもアリだ』って言ったのはお前だエスティニアン」


    「ガンブレードの刃にお前が立ってた時は流石に肝が冷えたな...」


    「蹴られて意識を飛ばしたの間違いじゃないか?」


    「あ?」


    「もうそこまで!サンクレッドさんもエスティニアンさんも落ち着いて!」



    貴方もそんなに煽らないの、と言われて気づく。...もしかして、精神が体に引っ張られてる?
    いやそんな事あるわけ...待て、掛けられた魔法が元の私に馴染み始めてるのか?それが本当なら、こんな悠長に過ごしてる暇は無いのでは、

    ぐぅ〜〜.....



    「おや?お腹が空いたのかい?」


    「............気のせいだ」


    「あんなに派手な音で主張されてもねぇ?」


    「なら、俺とエスティニアンで何か買ってくるか?あんたが立派な調理師なのは知ってるけど、その手じゃ難しいだろうし」



    そう言われて自分の手を見るが、マメも傷跡も何もない綺麗で小さな手がそこにあるだけ。実際このくらいの歳じゃ料理は教えてもらえず、ただ給仕とドリンクの練習ばかりしていたから、グ・ラハの言う事は間違いではない。恐らく、調理器具のどれかが使い物にならなくなるだろう。


    大人しく買い物をグ・ラハとエスティニアン...だけじゃ不安だったからクルルさん、荷物持ちにアルフィノとアリゼーが名乗り出たので2人にも頼み、今石の家には付き合いの長い顔触れだけが残っていた。





    終わりだす。マトシャでした。じゃあね
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