小話①【身体】(天彦・テラ・ふみや)
テ「そういえば天彦って体柔らかいの?ポールダンスってそういうのも大事なんでしょ?」
天「そうですね、人よりは柔らかい方だと思いますよ」
ふ「へぇ、ちょっと見せてよ」
天「では開脚をお見せしましょう。いきますよ、フー…」
テ「うわ、足どうなってるの?胸全部ついてない?怖っ」
ふ「痛くないの?」
天「いえ全く。むしろよく伸びて気持ち良い感覚ですね」
ふ「いいね。今度使えそう」
テ「何にだよ」
天「事前連絡お願いしますね」
テ「良いんだ」
【黙っていれば】(天彦・ふみや・猿川・依央利)
ふ「天彦」
天「……」
ふ「天彦?」
依「ふみやさん、今、天彦さん療養中なんですって」
ふ「療養中?」
依「お仕事で腰と喉を痛めたから2週間ぐらい喋ったり大きな動きをしちゃ駄目なんですって」
ふ「あぁ、だから」
天「……」
猿「しばらくあのわけわかんねぇ絡みがねぇと思うと良かったんじゃねぇか」
天「…!、…~…」
依「あはは!それじゃぁ僕はちょっと買い出しに行ってきます」
天「…っ、…!」
依「え、天彦さんもついてくるの?」
猿「いいんじゃね?今なら大人しくしてるだろうし」
依「んー、それもそっか」
ガチャッ
依「ただいまぁ~…」
天「……」
ふ「おかえり。依央利なんか大分疲れてる?」
依「ちょっと、天彦さんが…」
猿「なんだ、余計な事しやがったのか?」
依「ううん。余計なことは一切してない。だから逆に疲れるっていうか」
猿「あ?」
依「あのね、余計なことをしない大人しい天彦さんって…外でめちゃくちゃモテるんだよ~!」
ふ「へー」
猿「なんだそりゃ」
依「モテるっていうか凄く話しかけられる!商店街に丁度来てたロケのインタビュー、アンケート調査の呼び止め、自称芸能関係者の勧誘、試食しないかって呼び込み、あと道を教えて下さいとか写真とらせて下さいとかもうとにかく囲まれる!買い物どころじゃないよ…」
猿「普段のヤバさがねぇとそんなことになんのか。まぁ確かにコイツ、黙ってりゃ見た目は良いしな」
天「……?」
ふ「試食…、天彦、明日一緒に隣町のスイーツストリート行こうよ」
猿「完全にダシに使う気じゃねぇか!一応怪我人だぞ」
ふ「でも、使えるものは使える時に使わないと」
天「…!…!」
依「本人嬉しそうだし、いいんじゃない?」
【おつかれ天彦】(全員)
テ「あれ、天彦帰ってたんだ」
天「ええ先程…」
テ「テーブルなんて突っ伏しちゃって、どしたぁ?」
天「いやぁ仕事で張り切りすぎまして。2階の自室へ戻る前に少しこちらで休んでいこうかと」
依「天彦さん疲れてるの?」
テ「どこから現れた本橋依央利」
依「それなら僕が着替えさせてあげます!」
天「いえ…結構ですから…」
依「遠慮しないでぇ」
大「どうしたんですか」
理「何かあったんですか?」
テ「疲れきって動けない天彦の服を依央利君が脱がそうとしている」
天「あ~…依央利さん、本当に僕は大丈夫ですから…」
依「よいしょっと!次は下ですね。あ、着替え持ってきてなかった。ちょっと取ってきますねぇ」
天「……」
テ「上半身裸で放置されちゃってるよ」
大「…」
テ「オバケ君、どしたの?」
大「その…僧帽筋が…すっごく綺麗でして。是非スケッチさせて下さい」
天「君、そういうところあるよね。でもそれならテラくんも。今、ウチで新しいメンズコスメ開発中でね。ちょうど疲れた肌向けだから試させてほしいんだ!ってことで顔貸してね」
天「う、うーん…」
テ「それで理解君のその表情はなんなの?」
理「いえ、その…なんというか疲れている姿が絵になるといいますか。上半身裸でクタクタという秩序のない状態であるのに、大瀬君が描こうとするほど、むしろそれが様になっていると言いますか。これがWSAの力なのかと」
テ「まぁ疲れた男の色気みたいなのはあるかもね」
依「天彦さーん!着替え持ってきましたから続き…ちょっとみんな何天彦さん囲んでるの、着替えさせられないじゃない」
大「待ってください。まだ描き終わってないんです」
テ「着替えって上から被るタイプ?じゃあちょっと待ってね。今、いい感じでラインがひけそうなんだ。この後リップもするから」
猿「…なんだありゃ」
ふ「さぁ」
猿「おい天彦。お前なんかすげぇことになってんぞー」
天「もーどうでも良いです。お好きにしてください…」
ふ「あとで部屋行っていい?」
天「それは勘弁してください…」