見えるイヌピー3視界の端で蠢くそれに幼馴染は気付かない。ずっと二人の後ろから憑いてくるそれが見えているのは乾だけだった。
「イヌピー?」
「……なんでもねえ」
見えてなくてよかったなという安堵のような感情と同時に、なんで見えてねえんだよという怒りの感情が同時にやってくる。それから虚しくなって、悲しくなる。
九井の後ろで表情も消え失せた化け物は身動ぎもせずに立ち尽くしている。
成仏出来ず、転生も出来ず。ただただ縛り付けられた彼女。自分たちの未練に巻き込まれ、ずっと異形のまま、傍にいるしかない化け物。
黒い塊。人の形をした何か。燃えた人の残滓。常にそれには焦げたにおいが纏わり付いていた。
乾はそれが何か、それが誰だったのかをよく知っている。あれは姉だったものだ。赤音はずっと自分たちの傍にいる。
顔まで焼きつくされたそれ。炭化した皮膚と、膨張し顔の原型の無くなった姉の最期の姿を思い出して目を背けたくなる。
葬式には出れなかった。そもそもちゃんとした葬式すら行われたも乾は知らない。棺は閉められたままで、再び火に焼かれて骨になったと聞いていたが。けれど、姉はずっと、病室で死を迎えてから九井の傍にいる。
愛は呪いだ。親友は姉を諦められなかった。自分を許せなくて、責めるしかなくて。未練と後悔と執着を抱え込んで煮詰まって。
だからこんな形で化け物はオレ達の傍に留められている。
元々、心霊番組を見るのは好きだった。姉も怖がらないので、夏休みは良くリビングで二人、テレビの前に座って番組を見ていた。妖怪だとか、幽霊だとか。呪いだとか、障りだとか。理解なんてちっともしてなかったけれど、通っていた小学校では七不思議なんてものも存在したし、トイレには花子さんと太郎君がいるとか校長室の歴代校長の写真の目が動くなんて話を聞いて確かめに行ったりしていた。
「あんなの嘘だろ」
「本当にいるかもしれないよ?」
「作り物だって。なあ、ココ」
「あー、どうだろうな」
そんな会話をしたのは、心霊番組が放映された次の日だったか。偶然赤音も同じ時間に高校が終わったらしくて、三人で幽霊は存在しているのかとかで盛り上がりながら家に帰った。
その時まではまだ乾は、幽霊なんてテレビが作り出した空想の生き物だと思っていた。けれど。
乾が最初に黒い何か見たのは病院の中だった。
「青宗、あなたは一人で大丈夫よね」
「……うん」
そういって姉の病室に籠る両親の背中を病室から見送る毎日。
家が焼け、姉弟は病院に運ばれ入院生活を余儀なくされた。両親はずっと意識のない姉につきっきりで、だいたい乾は一人病室で寝て過ごす日々だった。
乾が放り込まれた病室は大部屋だったが、ちょうど同室が誰もいなかったので話相手もおらず、テレビを見る為のテレビカードの存在も姉の事で頭が一杯らしい両親は思いださなかったらしい。
自分は顔の火傷だけで、姉は全身が焼けた。だから仕方ないのだ。君は運が良かったねと医者が言った。誰かと比べられたと気付いて胸の奥がもやもやして気持ち悪くなった。
決まった時間に来る看護婦とだけ会話をして、あとはずっと一人でいることが多い。
ぼうっとひとりでベッドの上に座って目を閉じる。
遠くの方でがしゃんと車いすの動く音がする。ぴんぽん、とナースコールの音がして、走る足音。頭を使いたくなかった。ただ耳を通り過ぎる音。雑多な音ばかりだ。
けれど、その中に時々呻き声のようなものが混ざる。それを耳で拾ってしまうと駄目だった。包帯で隠されてない方の片目を開くと、病室の端に黒いものが見えた。
病院の中は薄暗く、黒い靄のようなものが沢山発生していた。それははっきりとした形を持っていない。ただそこにあるだけに見えて、最初は視界の端に見えるそれが片目の周囲が焼けた後遺症なんだと思っていた。
診察でその話をしたが検査では何も発見されず、ただの気のせいか精神的なものなんかじゃないかと言われてしまった。んなわけあるかと反論しかけたが、診察付き添いの母親の顔色を見て口をつぐんだ。母親の顔を見るのは数日ぶりだった。赤音の方にずっと付き添っていて大変らしい。これ以上自分が手を煩わせる事もないだろう。
結局、幻聴も幻視も全部オレの気のせい。そうやって診察を終わらせた。
自分の見えているそれが幽霊なんだと理解したのは、その数日後だった。火傷の経過をみつつ退院の日も決まり、漸く病院から出れる日が決まったその日だった。そこの頃には黒いやつは靄から塊レベルに見え方が変わって来て、段々くっきり見える様になっていた。
数日経っても未だ大部屋には乾以外入院している人間はいないのに、深夜ぎいっと部屋の中かから音がした。消灯時間もとうに過ぎていて、電気も消されたあとだ。看護婦もさっき来た所なので部屋には自分しかいないはずだった。
しゃっ、とベッドのカーテンレールから音がした。扉に近い一番手前のベッドから、ひとつづつ音がずれてくる。他に誰もいないので、カーテンがかかっているのは奥の窓側にある乾の所だけだ。足音もない。ただ、カーテンレールの音だけが響く。
思わず乾は息を止めた。明らかに音は近づいてくる。しゃ、しゃ、っと音がして、無意識に音の数を数えていた次は自分のベッドだと言うことに気付いていしまった。
けれどどれだけ経っても音はしなかった。ただ、カーテン越しに、何かいるのは確かだった。ナースコールは反応がない。布一枚挟んだ場所にいるそれ。気配はある。
ゆっくりと息を吐いて、拳を握りしめる。鳥肌が全身を覆って泣きそうだった。実際半泣きだ。なんだこれ。なんだそれ。
カーテンが揺れて、ふと視線を感じた。天井とカーテンレールの隙間。微かな隙間だ。
「うぁ、」
隙間には顔があった。一つじゃない。三つ、四つ、数えきれないぐらい。ただ顔が自分を見下ろしてきて、叫び声が出そうになった瞬間、カーテンが勢いよく開いた。
そこにあるのもまた顔だった。
咄嗟に出たのは拳だ。中に入ってこようとするよくわからないものを殴りつけて、目を閉じた。感触は一応あった気もする。視線があうのが怖くて、目を閉じたまま殴りつけて、ベッドの隣に置いてあった机の上にあった目覚ましやジュースの缶、あらゆるものを投げつけて、それから気付いたら朝だった。
「おはよう。昨日は随分癇癪をおこしたのね」
目覚めは看護婦の声だった。多分、昨日のあれから自分は気を失っていたのだろう。ベッドの傍に転がる小物を見て、呆れたように言われた。
昨日のあれはなんだったのか。明らかにおかしかった。あれは化け物だとかいうやつじゃないのか。
看護婦は顔色を悪くする乾を気にもせず、ちゃちゃっと朝の検温を終わらせていく。
「今日はもう退院出来るんだからね」
「退院できるか」
「そうよ。この病室は今日でおしまい」
相変わらず誰もいない病室。昨日のあれ。あれから離れられるならどこでもいい。退院して、どこに帰るのかも母親は教えてくれなかった。新居の場所も知らず、そもそも退院に親が来てくれるのかも知らない。だけどあの化け物から離れられるのならなんでも良かった。
安堵の息を吐くと同時に、部屋の扉から体のない顔が一つ覗いている事に気が付いた。
「へぇ。それ、見えてんのか」
一度あの黒いものが嘗て人だったものだと気付いた途端、見えるそれらは形を持ちだした。
「あんたも見えてるのか」
「まあ。一回死にかけた人間は見えやすいとか聞くな」
死にかけた事なんてあったかと思ったが、多分火に巻かれた時の事だろう。確かに黒いものがはっきり見えだしたのはあの火事の後からだった。
姉を置いて病院を退院し、乾を待っていたのは無関心と放置だった。母親は姉に付きっきり、父親は仕事。親友も姿を見せない。
九井と最後に会話を交わしたのはいつだったか。多分、入院して暫くした頃。赤音の治療費の話をした後から病室に顔を出さなくなってしまった。乾が入院して数日は来てくれたのだ。けれど視線は一度も交わらなかった。
多分、あの背中に乗っていたのが赤音なら。自分じゃなかったのなら。どうなってたんだろうな。
新しいマンションには自室がなかった。姉と一つの部屋をカーテンで仕切っただけの寝床。起きてきて机に置いてある千円を握りしめて毎日外に出た。
学校はつまらない。学校へちゃんと行けって言ったのココの癖に。ココいねえし。だからそのうち行かなくなった。
ぶらぶらと街を徘徊しているうちにかっこいいバイクを見つけてバイク屋に入り浸って。そこで自分と同じくバイクの修理をする背中を眺める人間に出会った。
黒川イザナは乾と同じく化け物が見える人間だった。別にイザナは乾に興味を持ったわけじゃなくて、ただの暇つぶしのようにぽつりぽつりとあの化け物の話をしてきた。
「テレビが壊れたら上を殴れば映るようになるだろ。それと同じだ。頭を殴られてその時に配線が狂ったんだろ」
周波数がどうとか、こうとか。色々説明してくれたが理解できねえって顔でイザナを見たら思いっきり頭に拳骨が落ちてきた。理不尽だ。理不尽だけれど、それがイザナだった。
酒に女に。イザナが教える事は碌なものじゃない。けれどその中で唯一役だったのは、化け物は殴れるという事実だった。
そのあと姉が死んで、あとはもう転がるばかりだ。
赤音の葬式には出なかった。両親は何も言ってこなかった。けれど忍び込みんだ遺体安置室で、姉を前に一人で泣いた。死に化粧さえ姉は施されていなかった。
へまをして年少に入って、その中でも色々と怪奇現象があった。とりあえず殴ればどうにかなたので、化け物には物理が効くぞと同じく収監されているやつに言えば頭のやべえやつ扱いをされてしまった。
ちなみにあの化け物はどうやら元々見えない人間でもたまに自分の傍にいれば見えてしまう事もあるようだ。これが周波数があうとかいうやつなのか。そのせいで同室が二人ほど発狂したが頭を殴れば静かになったからセーフだろう。
九井に改めて、ゆっくりと話をしたのは年少を出た日だ。そして後ろにいる化け物と目を合わせてしまった。唇を震わせてその名前を呼ばなかったのは、信じられなかったからだ。
ああ。やっぱり間違いだった。自分はあの時、助かるべきじゃなかった。
ここまで来て。姉が亡くなってでさえ九井は自分を見てくれない。交わされない瞳の中にある感情なんて知らない。ただ、成仏の出来ない化け物だけが二人の間に残った。
乾が黒龍の総長の死を知った時、まず足を向けたのはその現場だった。
通いなれた場所だった。目をつぶってでも行けるような、そんな場所だった。
ついて来ようとする九井を撒いて、ひとりでバイク屋だった廃墟の前で立ち尽くした。静かな住宅地の中。もう全てが終わったあとだ。割れた硝子は片付けられ、事件の痕跡はシャッターの前に供えられた花と煙草くらいだ。
真一郎くんと言いなれた名前呼んでも、返事はない。当たり前だ。それから二度ほど廃墟に通って、久しぶりにイザナを見つけた。
「死ねば終わりじゃねえか」
「終わらなかった塵がここには沢山いるのにか?」
サンダルで花束を蹴飛ばしたイザナが笑う。
だが、自分達が慕った黒龍の総長はどこにも居なかった。佐野真一郎は誰の背後にも、職場にも、墓場にも。この世のどこにも現れなかった。成仏したんだなと安堵するにはまだ自分たちは子供だった。化け物でいいからこの世に居てほしかったなんて願ってしまった。
「未練だとか、執着だとか。何もなかったのかよ」
真一郎はなんで残らねえんだよ。ぽつりといつもの顔で呟くイザナの背中に指を伸ばしかけてやめた。ついでにこちらを見たイザナに理不尽にぶっ飛ばされたから、その指の理由を考えなくて済んだ。
傷を舐め合うにはお互い仲が良くもなかった。付き合いだけが思ったよりも長くなっただけだ。
そのうちまたイザナとの付き合いは薄れて、十代目から十一代目の黒龍の名を口にして。
気が付けばイザナは撃たれて死んだ。全部切り捨てて死んだイザナはこの世に居座る事はなく、終わりの旅路を行った。化け物になってこの世に残ることすらしなかった。死んだ後の事なんてお構いなしで、けれど最期のこの世界に執着しようとして、出来なかった。
一応、探してはみたのだ。聞いていた施設に、墓場に、死んだ場所に。足を運んで、歩き回って。しかしそこにイザナだったやつの気配はなかった。
死者は誰しもこの世に残るとは限らない。もしも残ったとしてもそれは化け物だ。だからきっとイザナはちゃんと成仏できたのだろう。
「……良かったな」
多分、良かったのだ。死者の残したにおいは未だ乾の周りに付きまとう。
死んだ人間がこの世に残る条件は未だにはっきりとしない。どれだけ慕われていても、どれだけ嫌われて居ても、最期に本人が行きたくないと願っても。化け物にはなれない。
愛は呪いだ。それだけ親友は姉を愛していた。そんな親友を同じ位自分は愛していて、けれどそれは叶わないと知っている。
酷く焦げた臭いが鼻につく。はっきりと見えなくても姉がそこに存在していると、主張してくる。人間の記憶は人の声から忘れていくらしい。青宗と呼んでくれたあの優しい声はもう覚えてない。
自分が生きているのか死んでいるのかわからない。時折そんな感覚に陥るときがあった。
もしかして自分もとっくにそちら側じゃないのかと、あの火事の日にもう死んでいるのではないかと。そう思う日が時々ある。そんな時はバイクに乗って、人を殴って、暴れて、自傷して。自分が生きていると実感するにはそれが一番手っ取り早かった。
九井の後ろに憑いているのは赤音なんかじゃなくて、自分かもしれない。九井に対する執着だけでそこに存在しているのかもしれない、なんて足らない頭で考えた。
けれどやっぱり生きているのはあの日幼馴染が助けてくれた自分だし、死んだのは姉だ。
「イヌピー」
ただ、九井が名前を呼んでくれるだけで良かった。九井が自分の名前を呼んでくれる度に、自分の存在が確認出来た。
しかし九井は自分から離れ、また自分が生きているのか死んでいるのかいまいちわからなくなってしまった。けれどイヌピーと呼んでくれる人間は九井だけじゃなくて。花垣や龍宮寺に松野に。誰でも良いのかと責められても知るかと殴るぐらいしか乾は出来ない。
九井と離れたあと、一人で立つ為には色々やってみた。
スーパーの店員に、ファミレスのキッチン。工場の組み立てにキャバの黒服にキャッチ。キャッチをやっている時に龍宮寺と色々あって、二人で店をやることになった。
黒い塊は未だ視界から離れない。人の形にくっきりと見える事もあれば、もやのままの時もある。とりあえず殴れば何とかなるので、夜の街で黒服をしている時なんかは場所柄か変な事があれば他店ても呼ばれて暴れるなんて事もあった。
龍宮寺と店をやるとなったとき、乾は自分が化け物が見えるなんて話はしなかった。けれどすぐにバレた。バレたというか、知っていたらしい。
つうか曰く付きのバイクなんてものを持ち込んだ馬鹿がいたからだ。タイヤにがっつり髪の毛が巻き込まれた頭つきの大型二輪なんて修理して乗ろうとするな。
急にレンチを持ってタイヤを殴りつける奇行に走った乾を見て、龍宮寺はマジだったのかと驚いた顔をした。
「聞いてたんだよ。怪奇現象があったらおっパブの黒服に頼めって。それがマジでイヌピーだったとはな」
龍宮寺の実家方面で乾がお祓いのような事ができるという話が流れていたらしい。夜の街では化け物が珍しくもないので、龍宮寺も理解があり乾のそれをすんなり受け入れられるらしい。
「見えるやつはいるけど、イヌピーみたいに祓えるやつは珍しいらしいな」
「殴ってるだけだぞ」
祓ってる覚えはないけれど、まあ暫くは追い払う事ができる事は確かだ。化け物に物理は効く。
そこからは龍宮寺と二人三脚でバイク屋を切り盛りしていたが、最初の半年は資金繰りが苦しかった。仕方なしに店が終わった後、バイトに出かける日々が続いたのだが、ある日二人とも気付いた。気付いてしまった。
「なあドラケン。これ、」
「うわっ、マジかイヌピー。あそこの地下のバーに出る幽霊退治の報酬にこんだけ貰ったのかよ」
黒服のバイト中、怪奇現象が起きるとかいうバーに貸し出され、乾はそこで真っ裸のおっさんを見た。見えているのは自分だけだった。目が腐るかと思った。バールで殴りつけて股間を踏みつぶしてまあこれで暫くは大丈夫だろうと、そこのマスターに見えたものそのまま答えると分厚い封筒を渡された。マスターの顔色は真っ青で、まあ仕方ねえよな、自分の立っている位置の足元におっさんがいるとか怖えよなととりあえず慰めておいた。
封筒の中身はそれなりの金額が入れられていた。そういうのが何回か続いて、それから乾は龍宮寺に報酬を渡しながら唇を濡らした。
「化け物退治、儲かるんじゃねえ」
肉が食えるんじゃねえか、これ。二人で顔を見合わせて、静かに頷いた。
これが乾がバイクの修理屋の本業とは別に、化け物退治の副業を始めた経緯だった。
十数年ぶりに幼馴染と再開して数日。再開というには慌ただしく、バイトの最中だったのでさっさと顔を合わせて帰ってしまったが、動揺はちゃんとしていた。
九井の後ろには、傍には、隣には。嘗て乾が赤音と呼んだ化け物が未だに憑いていた。
次の日は仕事にならなかった。龍宮寺には心配をかけたが、答える事が出来なかった。
未だに九井は呪っているのだ。そして赤音はずっと親友に憑いている。姉が恨むとするならそれはきっと九井じゃなくて自分の方だというに、あの燃えて焦げた姿のまま赤音はずっとこの世に縛り付けられている。
仕事場に来て、バイクの前に座って。それから九井の顔が浮かんで手が止まった。
それでも何とか数台のバイクの点検をしていると、龍宮寺がスマホを片手にイヌピー、と声をかけてきた。
「化け物退治の依頼が来たぞ」
「どこだ?」
「待ち合わせは六本木で今日の夕方な。パーカーの女をどうにかしてくれだと。報酬はそれなりにいいぞ」
「終わったら焼き肉だな」
バールにレンチ。鉄バットに安全靴。何を用意しようか。考え込むよりも、暴れる方がずっと性に合っている。龍宮寺がそれなりというのなら、結構な額の報酬が支払われるのだろう。
考え事は少し置いておこう。久しぶりに焼き肉に行って、なんなら色々と誘えば良い。ボスだったり、松野だったり、三ツ谷だったり。肉の事を考えると気分が上がってくる。
無駄に頭を使うよりも殴れば解決できる化け物退治は単純だ。流石に赤音を殴る事は出来ないけれど、いつかは九井と向き合わなければならない。まあそれよりも今は肉だが。