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    SAKURA_20220310

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    SAKURA_20220310

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    記憶喪失🔮🐑
    左右固定無しで読めます。
    大学生 同棲中
    記憶喪失になるのは🐑

    特に注意事項はありません
    ですが、私が書く🟣なのでお察しください

    #Psyborg
    psychborg

    記憶喪失🔮🐑「…ちゃん!ふーふーちゃんっ!」

    体を揺すられながら誰かが誰かを呼ぶ声が聞こえた。重い瞼をゆっくり開けると紫色の髪をした綺麗な青年が俺の事を見ていた。はっきりしない頭で分かったのはその青年が俺の事を揺らしながら、名前…あだ名か…?それで俺を呼んでいる。

    「ふーふーちゃん?!」
    「ん…えっと…おれのこと、か?」

    俺が目を覚めたことに安心したのか泣きそうになりながら、潰されそうなほど強く抱きしめられた。この青年は一体…それに、ここは家か…?

    「…すまない…君は…だれだ?」
    「えっ…まってよ…冗談やめて」
    「…冗談、ではない…」

    きっとここまで熱烈に俺の目覚めを歓迎してくれたこの青年は俺と親密な関係だったのだろう。思い出せないことが悔しいがどうしようも出来ない。

    「…俺は、浮奇ヴィオレタ。君の彼氏だよ」

    そう悲しそうに俺告げた。

    ………………………………

    一応病院に行ったり、色々回った結果分かったのは浮奇のことだけを忘れてしまったという事実だった。他の仲間たちのことは覚えていて、本当に彼のことだけ忘れてしまっていた。

    「…俺って…ふーふーちゃんにとってそういう浅い存在だったのかな…」

    俯きながら小さな声で呟いた。
    分からない、分からないけどそんなわけはないと思う。話を聞く限り1年くらい付き合っている彼氏のようだし、同棲しているのに浅い関係とは言えないだろう。

    「俺には専門的なことは分からないが、逆に特別だから1人だけ忘れてしまったのかもしれないな!」
    「…そう…かな」
    「ああ!きっとそうだ!!忘れてしまってすまない、絶対に思い出すから」
    「ふっふっ。ふーふーちゃんはいつでも優しいね、いいよ思い出せなくても、もう一度俺を好きになって?」

    小悪魔のように笑いながら俺の腕にしがみついた。俺の方が身長が高く、浮奇に見つめられると浮奇は自然と上目遣いになり余計可愛く見えた。鼓動が早くなる。
    言葉には出さなかったが、「この青年に恋をするのは必然的だ」と思った。

    …………………………………………

    「え?!ファルガー浮奇のこと忘れちゃったの?!」

    そう、目を大きく開いて俺に言ってくるのは同じ大学の友達アルバーンだ。

    「あぁ不思議なことに浮奇だけな。お前のことの方が忘れてよかったな」
    「おい!それはどういうことだよ!」
    「ははっ冗談だ」

    まぁなんで恋人である浮奇なんだろう、他のどうでもいいやつだったらとかは思わない訳では無いけどな。
    アルバーンはどこか複雑そうな顔をしていた。

    「おい、冗談だって。別にお前のこと忘れたいとか思ってないよ」
    「いや、そうじゃなくて…あのさ、信じて貰えないかもしれないんだけど…」
    「ふーふーちゃんっ!」

    アルバーンの言葉を遮って浮奇がどこからともなく駆け寄ってきた。

    「あっ…えっと、そうだバイトあるんだった!!もう行かなきゃ!じゃあまた明日ね!」
    「あ、そうなのか、分かった、またな!」

    アルバーンは颯爽と帰っていってしまった。浮奇と仲が悪かったのだろうか?それとも気を使ってくれたのだろうか?

    「…邪魔しちゃったかな?」
    「いや、大丈夫だ。別に他愛のない話しかしてない」

    そうなんだとほっとする浮奇。
    本当に優しいやつだな。恋人なんだから少しぐらいわがまま言ってもいいのに。

    「大丈夫だ、俺はゥ、浮気しないぞ」

    何故か分からないけど少し言葉に詰まった。緊張でもしているのか。何となく浮気という言葉が喉から一瞬出てこなかった。不思議だ。

    「うん、大丈夫。ふーふーちゃんは今までもしたことないよ。でもたまに不安になっちゃうんだ、自分が隣にいていいのかなって」
    「昔の君のことは分からないけれど、こんなかわいくて優しい浮奇が俺の恋人で嬉しいよ」
    「へへっ褒めすぎだよぉ」

    浮奇が不安そうな顔からふにゃふにゃとした笑顔になって、俺もほっとした。


    ………………………

    思い出すために長く一緒にいた方がいいと思ったし、部屋を新たに借りるのは面倒だったのでそのまま同棲は続けることにした。
    そして、やはり俺は思い出すより先に浮奇を好きになった。しっかり告白もして正真正銘の恋人となり、幸せな日々を過ごした。
    もう思い出さなくてもいいかと思い始めていた。

    ある日浮奇がバイトで居ないうちに家全体の掃除をしよう!と思い立ち掃除を始めた。自分の部屋、寝室、キッチン(まぁキッチンだけは浮奇が毎日掃除してるからほぼ触らずに終わったんだが)などなど大抵の場所を掃除しきった。残るは1部屋、浮奇の部屋だけだ。同棲を続けるルールとして一つだけ決めたのがお互いの部屋には入らないだった。俺は構わないんだが、浮奇が頑なにダメだと言った。
    ダメだと言われて気にならないわけがないだろ。でも、浮奇の前でその部屋に入る勇気は無かった。だが、今は浮奇がいない!中に入らなくともちらっと見るくらいはしたい…

    ガチャ
    「失礼しまーす…」

    部屋は無機質で、何が嫌だったのか分からないほどものがなかった。

    「…ベッドしかない…っ?!」

    突然頭痛が俺を襲う。頭の中をぐちゃぐちゃとされているくらい痛く、声が出ない。
    俺の頭に大量の浮奇との記憶が流れ込んできた。











    そうだ











    この部屋だ











    この部屋で












    俺は












    監禁されたんだ












    別れたいと言って












    浮奇の浮気が酷くて












    苦しくて












    もう嫌で












    別れたかった












    だから別れようと言ったのだ













    そしたらこの部屋に監禁された













    痛みや快楽を与え続けられ













    頭が狂っていった














    だから















    死にたいと言った















    殺してほしいと言った















    そしたら浮奇は
















    リセットしよう

















    そう言ったんだ




















    「ふーふーちゃん、ダメだよ約束破っちゃ」

    「う、き…」

    「…もしかして思い出した?」

    「い…や…」

    「じゃあ、俺の事…好き?」

    「…」











    「また、やり直しだね」






    俺はその言葉が聞こえるか聞こえないかくらいで意識を飛ばした。







    ………………………………


    何でかな?




    今回はめちゃくちゃ優しくして




    ちょっと弱気なところ見せたりして





    可愛いアピールもしっかりして




    周りからの情報もしっかり潰したはずなのに




    なんでまだ好きになってくれないのかな




    あと何回繰り返したら





    俺の事を好きになってくれるのかな




    まぁ何回でもやり直すよ




    好きになってくれるまでね



    だって




    ふーふーちゃんは






    俺から離れちゃだめなんだから
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