夏五♀女の躰に男の名前、五条悟。
この世界で、女なんて最悪だ。こどもは女の躰からしか出来ない癖に、孕めば産めば、御役目御免とばかり。
末路、末路、末路。
そんなのを掃き捨てるほど見た。
掃き捨てるほどのものを横目に、女五条悟は生きている。
生きている、生かされている、生きようとしている。
無下限呪術、六眼を持っていなければ、掃き捨てる方に転がり堕ちていた筈だ。なんの因果がそれを併せ持つ。五条家当主なんかはまさか女にと思っただろう。笑い話だ、喉から手が出るほど欲しいそれらを全て己が持っている。女だなんだと蔑んできた奴らは悪足掻きとばかりに男の名前をつけたけれど。どう足掻いても、女五条悟に傅かねばならないのだ。
はは、ははは。
4419