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    himeka_hp

    @himeka_hp

    ヒュンポプ中心に書いてます。
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    himeka_hp

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    【まさかの出来事】の続きです!

    小さくなってしまったポップのお話の続き。
    かなり長兄がおかしいです!!

    #ヒュンポプ
    hyunpop

    【まさかの出来事(2)】ヒュンポプポップが小さくなってから、一週間。
    一向に戻る気配がない。
    二、三日で元に戻るはずではなかったのか?
    結局オレはあれから小さくなったポップに会うことはあれど、触れることさえ出来ずにいた。
    触れてちゃんと確かめたい、ポップの温もりを。
    だが、鉄壁とも言える、マァムを前にそんな事が出来るわけもなかった。
    仕方なく、今日もまた、ポップの様子を確かめるためにマァムの部屋へ向かっていた。

    ノックをすれば、すぐに扉が開き、マァムが顔を出す。すると、マァムまたか、という顔をする。
    仕方がないだろう!心配なのだから!

    「ヒュンケル、仕事はどうしたの?」
    「片付けてきたが」
    「早くない!?」
    「早くない」

    ポップが小さくなってからというもの、仕事が手につかない訳ではなく、逆に手早く仕事を終わらせることに集中することが出来た。
    これもポップに会いに行くためだ。
    姫などからは、「早すぎて逆に引くわ、仕事の量はかなり多い筈なのに…。増やす?」などと言われてしまった。仕事の量を増やされても、それを片付ける時間はそう変わりはしないだろう。
    ポップに会いに行くためだからな!(二回目)
    話が逸れてしまったな。
    マァムの部屋に入ると、ポップは本を読んでいた。
    以前のように魔導書という難しい本ではなく、読んでいたのは絵本だ。
    小さくなっても、本が好きな所は変わらないのか。
    さすがオレのポップだ。

    オレはポップに近づく事が出来ない。例の接触禁止令があるため、離れた位置にある椅子に座りそれを眺める。
    マァムがポップの隣に座り、優しくポップの頭を撫でてやっていた。
    それにポップはふにゃりとした笑顔を浮かべて、浮かべて…!!可愛いにも程がある!!
    その笑顔を見つめていたら、マァムは呆れているようだった。

    「そんな羨ましそうに見つめられても困るのだけど」
    「……」
    「泣きそうにならないで!」
    「……ポップ…」

    しゅん、となるオレを叱るように叫ばれてしまう。
    ポップに一週間も触れていないし話もしていないのだ、寂しいにも程がある。
    いつも傍らにあった温もりを奪われてしまったのだから、絶望は計り知れない。

    「……うー」

    そんな話をしていたら、ポップが目を擦りながら、うとうととしはじめていた。

    「マァム、ポップが眠そうだ」
    「あら、そうね…お昼寝の時間だわ」
    「……おひるね…」
    「ええ、ベッドへ行きましょう?」
    「……うん」

    オレの言葉に、マァムはポップを抱き上げるとベッドへと近づき降ろしてやる。
    シーツを被せてやり、ポップが眠れるように整えてやると、マァムはオレを振り返る。

    「ヒュンケル、少しだけポップを見ていてくれる?」
    「いいのか?」
    「良くはないわよ。だけど、少し部屋を離れないと行けない用があるから」
    「わかった、引き受けよう」

    待ってましたとばかりに、胸を叩き、任せろという意思表示をすると、マァムは心底心配だ、という顔をしてきた。
    愛しい相手の護衛につけるのだから、何を心配する必要あるのか、と思うが、マァムには伝わなかったのだろう。
    はあ、とため息をつき「ポップに触れたらダメだから!いい??」と言いながらマァムは部屋を出ていった。

    眠りそうなポップのそばに近づいて、しゃがみこむ。
    真ん丸な飴色のポップの瞳が、眠気でとろりとしている。きらきらな飴玉のようだ。
    目線を合わせれば、眠そうにこちらを見てくれた。

    「……う?」
    「ポップ、眠いのならば眠るといい」
    「……んぅ…ねゆ…」
    「ああ、俺が守っていてやるから」

    そっとポップの頭を撫でてやる。
    接触禁止令が出ているが、これくらいは許されるだろう。心地良さそうに目を細めるポップに、愛おしさが募る。
    小さくなろうが、何になろうが、ポップに変わりは無いのだから。

    「……にい、ちゃ…」
    「うん?」

    ずっと撫でていたオレの手を、ポップの小さな手でぎゅ、と握りしめられる。
    そのまま、手を抱きしめるようにして、ポップはふにゃりと笑った。

    「あったかい…ね」
    「っ……」

    そしてそのまま、すぅ、と眠りに着いたポップを眺めながら、オレは悶えるように身をかがめる。
    可愛いすぎるポップに、心臓が弾けそうだ。
    まさか、苦手意識を持たれていたポップに、そんな事をされるなんて思うはずもない。
    やはり、ポップはオレの天使なのだと、改めて思った。
    すやすやと眠るポップの額に、優しく唇を押し当てて、「良い夢を」と囁く。
    このまま、ポップが起きるまで、お前の眠りを何者からも守ろう。

    そう思った瞬間、ぼふん!!と、ポップが煙に包まれた。

    「ポップ!!」

    何が起きたのか、思わず叫びポップを抱き上げようと身体に触れる。
    触れることは出来たが、何故か違和感を感じた。
    そのまま、煙が無くなるのを待てば、そこには元の姿に戻ったポップがベッドにいて、目をまん丸く見開いていた。

    「あ?え?おれ、なんで?」
    「ポップ!!!!」
    「ヒュンケ、ぐぇっ!?!」

    思わず力いっぱいポップを抱きしめてしまった。
    会いたかった存在が、帰ってきたのだから。
    ぎゅうぎゅうとだきしめていたら、ポップがバシバシとオレの背中を叩くが、そんな事は気にならない。
    更には勢い余って、ベッドに押し倒してしまう。

    「ちょ、ヒュンケルっ、離せって!!!」
    「ポップ……!!」
    「話を聞けよ!!!」

    じたばたとベッドの上でもがくポップを、ずっと抱き締め続けていたら、そこに、部屋の扉が開く音。
    入って来たのは、マァムだったようだが、オレはそれどころではなく、ポップの事で頭がいっぱいだ。
    ポップが必死にマァムに助けを求めて、その現状を察したマァムの手によって、ポップと引き裂かれ、オレには、鉄拳制裁が食らわされたのだった。




    そしてオレは、報告を受けた姫によって、かなりの量の仕事が与えられた。
    ポップに会わせない為の対策なのだろうが、そんなものは、オレのポップに対する愛に比べたら簡単なものだ。

    直ぐに片付けた仕事を姫に報告に行けば、

    「あなたからポップ君を取り上げたら、国さえも無くなりそうで怖いわね……本当に引くわ」

    と言われ、通常勤務に戻された。

    そしてオレはまた毎日のように愛するポップに会いに行くのだった。




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