「まつとし聞かば」後書き兼言い訳思っていた以上に受け入れていただいて、嬉しさと安心があります ありがとうございます
せっかくなので今更後書きを書きます
これをやっておかねえと先に進めねえ…という土台にするつもりで書きました
アトランティスの夕焼けがあまりにしんどかったので、その夕焼けを(ある意味悪夢のように)何度も夢に見る、たそがれ時の怪異のような邂逅の話を書こうと思い立って
夢十夜みたいな
ちょうど復刻した閻魔亭がいいシチュエーションだったので五つの宝物と五行思想をふんわり重ねました
一応モチーフの内訳は以下のようになってます
夕①蓬莱の玉の枝(木/青色/目(視覚)/怒り)
夕②仏の御石の鉢(土/黄/口(味覚)/思、考)
夕③火鼠の皮衣(火/赤/舌(触覚)/喜)
夕④龍の首の珠(水/黒/耳(聴覚)/恐、驚)
最後の夕⑤燕の子安貝(金/白/鼻(嗅覚)、悲、憂)→知っている匂い、抱擁
1視覚、怒り→2味覚、思考→3触覚、喜び→4聴覚、恐れ→5嗅覚、悲しみ
(制作時のメモ)
途中で人がいない・出られない・入った覚えがない、と迷い家の条件を入れる。→夕方は他に誰もいない、マンドリカルドの姿や声や顔などどれかは曖昧。(手だけ→気配だけ→後ろ姿だけ→ 声だけ→抱擁とか)
以前に五つの宝物を集めて閻魔亭を開放したから、閻魔亭としてもマスターとしても「閻魔亭の・閻魔亭からの開放」の鍵になる。
部屋のどこかに宝が置いてある。ただし贈られるけど受け取らなかった。
宝は「ありえないもの」「愛の証明」
ストーリー中でも翁は本当は初めから持ってすらいなかった。
…ということで、ぐだくんは五感の忘れ物を届けてくれてる(でも受け取れてないかも)っていう認識だったけども、本来は求婚のためのアイテムだったわけで
五つの宝物は閻魔亭とぐだくんに縁のあるモチーフで形を取りやすかったのもあるけど、本当はそこに込めるべき思いもちゃんとあったからこそこの形になった、という裏話
お互いに「ありえない邂逅、ありえない気持ち、ありえない存在」と思ってるので、受け取られないままで終わりました
っていうのを話中で書こうか迷ってやめた
ぐだくんは気付かなかったので
(制作時のメモ2)
※マスターは半分くらい迷子の魂なのでふわふわしてるけど周りでは大変。でも刺激しないように色々最低限にしてる。それにマスターも最低限しか認識できてない。だいたい夢みたいなもん。お正月の初夢的な。
だいたい夢、であって、ぐだくんは「自分の夢」だと言い聞かせてるけど、実際はどっちだったんでしょうね、という話
手だけ、気配だけって言ってもそれが五つ揃えば本体にもなるでしょうね…?
カルデアのマンドくんのこともできるだけ書きたくて、実際復刻閻魔亭で絆5になったし、絆4.5くらいまではいったつもりで、絆台詞1〜4をほんのり入れ込みました
でもブラダちゃん幕間は絆2か3くらいか?って感じだったしバレンタインは絆3か4かなみたいな
なので弊デアでは駆け足で絆レベルは上がっちゃったけど気持ちの方は一進一退してる設定になりました
設定というか掘り下げようとするといっこ進んでいっこ下がる
マンドくんとマシュちゃんは、(ぐだくんが思ってる以上に)ずっっっと寝てて存在が不安定なマスターのことをめちゃくちゃ心配しつつ、不寝番も交互に立てつつ、閻魔亭(本館)で女将の美味しいご飯を食べたり温泉入ったりと生活もちゃんとしてました というか女将がさせてた
そういう生活って人として生きる上でとても大事なので、五感という人間らしさを取り戻す過程、ぐだくんの夜食とかご飯とかお風呂とかには今を生きるカルデアのマンドくんが一緒にいてくれたっていう形
まあうどん食べたりみかん食べたりさせたかっただけともいう
タイトルの「まつとし聞かば」は百人一首からとったわけですが、別れの歌なわけで
最初は「帰るよとは言いつつ帰らない=またなって言ったのに再召喚したら記憶がない」ってつもりでした
でも書きながら、ぐだくんは心の底でずっと「待っている」からいつか「帰って」きたらいいのにねって方向に変わりました
ギリシャのマンドくんとカルデアのマンドくんがイコールではない以上、ギリシャのマンドくんときっちりお別れしなくてはカルデアのマンドくんに悪いのでは、と思ったりもしたけど、なんかこういう曖昧な余地を残しておきたくて
この話の上でどっちにも一応義理は立てたし、1キャラクターで元彼も今彼もできる一粒で二度美味しいマンドくんはすごいなって考えることにしました 黒歴史時のキャラによっては間男もできる やばい
あと迷い猫ちゃんの帰りを願う言葉っていうのも書きながら知って、迷い猫なマンドくんじゃん…いや迷い猫ちゃんはみんなお家に帰れますように…ってなった
構成に凝ろうとしたわりに書ききれてないんですけど、色々盛り込んで楽しかったです
お付き合いありがとうございました