海に愛された男血界戦線が最熱したので投稿。
夏樹君がんばれ！
と、言うわけでこの世界の夏樹君の設定。

九条夏樹(♂)
海底の魚/深海魚/海の使者/鯱

“六桜”という何でも屋を開いてる
東リベの世界から転生された男。
深く潜ることが出来、意識を手放すことはなくなったが、制御しているのと同じなため、本気で闘ったところを誰も知らない。
え！？九条夏樹を知らない！？六桜ってなにかって？そう言えばもうサーモン(鮭)は冷凍されたから身内ネタか…。

とりあえず“六桜”とは
①溝中五人衆＋九条夏樹＝六桜
②武ヒナを全力で応援していたチーム
③武夏コンビとしてよく無双していた。

九条夏樹とは
①死に場所＝海
②闘う時に海の中に居るような錯覚を見せる
③魚、海底の弾丸、深海魚等色んな二つ名がある。
④HLの一般人、不良ならワンパンで倒せる強さ。
⑤花垣武道の声が、世界の全てだった

九条夏樹の特徴
①蒼のバンカラマント(波紋と魚の刺繍)
②六枚花弁の桜(中心はパライバトルマリン)
③銀の長髪
④タバコをよく吸ってる

この話が続くにつれて“花垣武道”の代わりを見つける。対象者は“青い目”である。

現在の九条夏樹：血界の眷属相手に攻撃を通すことは出来ないが、マーレプロフォンド(深海)という忌み名をもらうほどに“足止め”が得意。耳が良いため、“鯱”という呼び名でライブラには認識される

未来の九条夏樹：理性の糸を外せるので牙狩りに身を投じる。もとより才能の塊なので自身の技としてエスメラルダ式を“マーレプロフォンド流”へと変化。相殺並びに受け流し術を主流とし、主力メンバーに攻撃を通さない守護の役目となる流派を確立することになる。

足止めを得意とする反面、好戦的であり、ブラッドブリードの攻撃を通すことのない鉄壁の二つ名を持つようになる。

｢ほら、海神の声を聞きな｣
―――マーレプロフォンド流血海術
“Il gioco dei pesci d'altura”(深海魚の戯れ)

そんな話だが、それでもおｋ！
という方は以下より。

こちらの作品は続くかどうか分からないし、お相手も誰か決めてないので原作沿いにしながらやるので見たい話とかあったら教えて欲しいかな。


ハロー、世界。俺の名前は九条夏樹。今訳があってラインヘルツさん達を家に招いているんだけれど、ちょっと困ったことに彼らの脳内で【九条夏樹牙狩り説】が浮かび上がっているんだよね。なんでって？知らんがな。窓から驚かせようと思ってこっそり近づいた俺が悪かったから…だからもう俺にそう言うの付与するのやめて…。君らがただ油断していたから勝てただけだから！！

なんてちょっと内心泣きそうになりながらもそっと彼らがいる書斎の窓から室内を確認。あ、あの本ついこの間塩零した奴だ！！まって！なんか嫌な予感する！！帰りたい！俺の家ここなのに帰りたい！！！

｢逃げたら余計勘違いされそうだな…｣

勘違い属性はちょっと俺には荷が重い。そう言ってため息を吐きながらしゃがみこむ。別に牙狩りと思われていること自体は面白そうだけれど、彼らはきっと色々と聞いてくるだろうし、俺がただのちょっと喧嘩が出来る子どもってバレてしまえばこの関係も終わりだろう。逆にレオナルドに貸し出し請求をされるかもしれない。彼はしないと分かっているけれど。

｢面倒くせぇなぁ……｣

はぁ、と小さくため息を吐いて項垂れる。頭の中では面倒事に首突っ込もうぜ！なんて言う自分に｢だが断る！｣を脳内で言い放ち、玄関に戻ろうと思って顔を上げれば、頭上に影が出来たせいで俺は立ち上がることも出来ずにいた。

｢な、なつき…｣
｢あー…今日の占い何位だっけ…｣

さて、こんな面倒な場面になる前に、少しだけ時間を巻き戻してみようか。そう、レオナルドにまた明日と言って彼らと待ち合わせた54番街のフロン・ラロンダの所からだ。

▽▼▽▼

｢待たせたね｣
｢先ほど到着したばかりですのでお気になさらず｣

ニッコリと笑ってそう言うったギルベルトに視線を向け、続いてクラウスとスティーブンへと視線を向ける。足の位置、重心の変動などを確認し、眉間にシワを寄せながら夏樹はちらりと自分の腕時計へと視線を向けた。現在予定していた時間より5分程後の21時5分。つまるところ、目の前の彼らは先ほど来たわけでもなく、自分自身よりも30分ほど早くここに来て居たということだ。

｢…夕飯は？｣
｢そう言えば忘れてた｣
｢俺アンタらのそう言う所理解できない…。とりあえず店で……いや、店はちょっと無理か。俺の家で食べよう。とりあえず材料は帰ってから買いに行くとして…その後詳しい話をしようか｣

面倒なことにしたくないし。なんて言いながら54番街の奥にある一軒家に案内された三人は、広い室内全ての部屋に収納された書籍を見て目を見開いた。

｢こ、れは…神々の義眼に対する書籍…！｣
｢こっちはBBに関する本だ。クラウス！こっちの棚には牙狩りの“血闘術”に関するものだ！｣
｢まぁ…、そんな反応になるよな｣

実際は俺の記憶にあるこの世界の漫画が本になっただけだけどな。そう思いながら九条はメシ買ってくる、と声を出した。

｢読むなら勝手に読んでいいよ。ただ、俺の机に置いてある本は読まないこと、本をこの家から持ち出すのは出来ないから、勝手に持って帰ろうとしないこと。分かったね！？んじゃ、何かあったら連絡オナシャス｣
｢畏まりました｣

子どもじゃないんだけれどな、なんていつもなら言えるその言葉すら飲み込んで、クラウス達はそびえたつ本棚の方へと視線を向けた。
牙狩り本部で保管している本から、一般的なものまですべてが置いてあるから驚きだ。実際初めて目にするものがある事に言葉が出ない。もし牙狩りがこの目の前の本棚全てを手に入れると言うのなら、膨大な量の、それこそ健康な人間が何百人と売られた後に手に入る何十億という金が必要になってくる。

｢恐ろしいな…いっそ牙狩りに寄付してくれたら何も考えずにいられるのに…｣
｢スティーブン、なぜここにある全ての本のインクが滲んでいるのだろうか…？｣

ふいにクラウスがそう言いながらも読んでいた本の紙を触れば、ザラりと何かに触れる。少しだけ粗さの残る白い砂のようなものを指でこすりつけながら、クラウスは｢なぜここに塩が…？｣と首を傾げた。

｢日、出(いずる)国より調度されし品、海深くの闇に消える…。確か牙狩りの歴史の中で一番の汚点として伝えられる一文だけれど、もしかしてこれらがあの“調度されし品”？｣
｢BBと手を組んだと勘違いした我ら牙狩りの祖はかの協力者たちを次々に殺害し縁を切ってしまわれた｣
｢今は“時代が時代だった”という理由で再度協力関係になってもらったけれど、彼らが所持している資料は二度と読めないはずですが……｣

まさかここにあるとは。
そう言ってギルベルトは目の前の本を手に取り、そっと開いた。海水に浸かっていたであろうその本の価値がどれほどのものか彼は知らない。されど、こうして読めるようにしてくれたことに喜びを感じながら、ゆっくりと口角をあげた。

｢如何致しますか？牙狩りの歴史は長く、坊ちゃまが知らない血族がいるのも無理はありません。私ですら、彼の血闘術は初めて見ます｣

彼は、生まれながらにして海に愛されているのでしょうね。