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    ru_za18

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    期間限定公開
    南さに

    日向ぼっこ「南泉ー!」
    「んぁ?どうしたんだ……にゃ」
    「ジャージ貸してほしいな!」
     縁側で胡座をかいて座っている南泉。声をかければ、ぴしりと動きが止まった。
     ――何かおかしなこと言ったっけ?
     そう思いながら、南泉の前で手を振れば『何でだ……?』と呟いたのが聞こえる。そう思うだろうけれど、私にはやりたいことがあった。
    「そのテロンテロンのジャージが着たくてね」
    「は……?」
     そう、私が着たいのは南泉が着ている光沢がかったジャージだ。いつも触り心地が良いのだろうかと気になっていたもの。ついに好奇心が勝ち、声をかけたわけだが、南泉は驚いた顔をするばかり。かと思えば手招きをされて、ふわりと感じた浮遊感。そのまま、気付けば南泉の胡座をかいた足の上に座っていた。
    「え⁉え⁉何で…?」
    「良いから、大人しくしとけ……にゃ」
    「わっ!」
     急に肩に触れたものが南泉のジャージだと知るのは、驚いて触った時。滑らかな触り心地に思わず目をやり、いつも見ていた光沢が光を受けてきらりと輝く。
    「やっぱり、綺麗だね……」
    「そうかぁ?」
    「うん、そうだよ。だって……」
     そこまで言いかけて、言葉を止める。いや、続けられなかったのだ。私の前に回された腕、そして背中と肩に感じる重み。ちらりと見れば、視界の端に映るのはふわふわとした金色の髪だ。『南泉が私を抱き締めている』その事実に、身体が緊張して強張る。
    「おい、力入れるなよ……にゃ」
    「だ、だって……」
    「日向ぼっこしてんのに……」
     欠伸の音が聞こえる。
     ――そうか、南泉は日向ぼっこをしてるだけなんだ。
     そう思えば、緊張しているのもおかしくて自然と力が抜ける。だからまさか、肩口に真っ赤な顔を埋めているだなんて、気付く由もなかった。

     そんな、お昼のお話。
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