誰かに追われて、撒ける場所を探していると
大通りの端の方に一見、人っ子一人居ない古本屋があり
そこに駆け込むと店内はあまり広くなくて
隠れる場所がなく引き返そうとすると
平凡そうな緑のパーカーの青年とぶつかってしまい、尻もちをついてしまう
青年が心配して、手を差し伸べると
店の入口にバットやバールを持った、数十人の追っ手が行く手を塞いでいた
追い詰められ、ジリジリと距離を詰める追っ手に腰を抜かしていると
緑パーカーの青年は慣れているような様子で溜息をつく
『おいトード!起きろよ!』
青年は奥の小部屋に向けて声をかけると
小部屋から目つきの悪い赤いパーカーの青年がのっそり現れた
『んだよ…人が気持ちよく寝てたっつーのに…』
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