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    maru8sh

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    maru8sh

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    お題【圣诞节】お借りしました。
    彩蛋後の温周で会話のみ。ギャグです。色々と妄想過多でおかしな点もあるかと思いますが突っ込まないでやって下さい…。

    #四季の山ドロライ

    「…というわけで、お前にはサンタ殿になってほしい」
    「は?……いや、ちょっと待ってよ阿絮。何がそういうわけなのか、さっぱりなんだけど」
    「老温…お前、俺の説明を聞いてなかったのか?」
    「聞いてたよ!異国のサンタ?とかいう伝説上の人物の話はちゃんと聞いてたさ。でも何で私がそのサンタとやらにならなければいけないんだ」
    「念湘がサンタ殿に会いたがっているからだ」
    「念湘が…?」
    「成嶺からの文によると、異国の話を聞いてサンタ殿に憧れを抱いたらしい」
    「…理由は分かった。しかしそれが何故私になる?」
    「サンタ殿の人物像を聞いていたなら分かるだろ」
    「まったく分からないが」
    「老温…」
    「おい、そんな残念そうな目で見られる筋合いはないぞ」
    「俺の話を思い出してみろ、サンタ殿の特徴は?」
    「………白髪で髭の豊かな老人?」
    「それに赤い衣装を着ている」
    「………それがどうした?」
    「お前は白髪で赤い衣装ならば谷主の頃によく着ていただろ」
    「待て阿絮…私は老人ではないし髭もないぞ」
    「髭は俺が作ってやる」
    「そういう問題か!?」
    「お前の見事な白髪が役立つ時が来たな」
    「本気で言ってるのか、阿絮」
    「成嶺の文には俺とお前のどちらかに頼めないかと書いてあるが、お前以上の適役はいないだろう」
    「私が…髭の、老人に…?」
    「ちなみに俺とお前のどちらも無理ならば葉殿に頼むと書いてある」
    「………は?何故そこで老妖怪が出てくる?」
    「そもそも異国の話が書かれている書物を念湘に見せたのが葉殿だ」
    「あの老いぼれ…!」
    「葉殿は変装することに乗り気らしいぞ?葉殿さもお前ほどではないが綺麗な白髪だからな。サンタ殿に化けることはそう難しいことではないだろう」
    「ならば老妖怪にやらせればいい」
    「その葉殿がどうせなら俺たちにも打診してみたらどうだと成嶺に提案したらしい」
    「ふんっ…私たちへの嫌がらせだな。乗り気ならば自分でやればいいだろう」
    「老温、お前は本当にそれでいいのか?」
    「…どういう意味だ」
    「最近は念湘も随分と葉殿に懐いているようだ」
    「…………………」
    「ここで葉殿が念湘の憧れの人物になれば、その想いはますます強くなるだろうな?」
    「…………………」
    「しかもサンタ殿からは贈り物だって貰えるんだ。どれだけ念湘が喜ぶか…」
    「………た」
    「ん?なんだって?」
    「…分かった、私がやる。念湘の為なら老人にだってなってやるっ」
    「くくっ…」
    「なにを笑っているんだ、阿絮」
    「いや…きっとお前なら、老人になったって美丈夫だよ」
    「あーしゅー…」
    「うん?」
    「そう言えば私の機嫌がとれると思ってるでしょ…」
    「俺は正直に思ったことを口にしただけだが」
    「…いいよ、わかった。それなら変装は阿絮に任せるから。私をちゃんと美しい老人にしてくれよ?」
    「いいだろう、任された」
    「阿絮」
    「なんだ」
    「私がサンタ役を頑張ったら何かご褒美をくれる?」
    「どうして俺が?」
    「阿絮には私のサンタになってほしい」
    「サンタ殿が贈り物を渡すのは子どもと決まっているらしいぞ」
    「私は阿絮の師弟だろ」
    「こんな図体のでかい子どもがいるか」
    「お願い、あしゅっ」
    「…まったく。こんな時ばかり年下を主張するな」
    「ダメか…?」
    「……老温」
    「ん………」
    「その顔は卑怯だろ…」
    「え?なに、阿絮?」
    「分かった、仕方ない…贈り物を準備すればいいんだな?」
    「いいのっ?」
    「あぁ。こうなったら、とびきりのものをお前にやるさ」
    「とびきりのもの…」
    「お前の泣いて喜ぶ姿が目に浮かぶ」
    「そんなに…?」
    「絶対に気に入ると断言できる」
    「……それって」
    「おっと、俺に聞くなよ?お楽しみは当日だ」
    「お楽しみ…」

    瞳を細めて、それはもう綺麗に笑った周子舒に不埒な想像をして胸を高鳴らせた温客行だったが。
    迎えた当日、とびきりの笑顔を浮かべた師兄から希少価値の高い秘蔵の酒を渡されて。密かに、ほんのちょっぴりだけ肩を落としたのだった。

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