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    コロネ

    @nerocornet0908

    因縁が好きです。

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    コロネ

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    カイン誕生日おめでとう〜🎉🎉🎉

    と思って書き始めたんですけど、なんか違ったので供養します。
    ※付き合ってません。

    メインストの距離感バグってる2人を見て、周りに勘違いされてることあるんじゃないかと思って。

    #カイオエ
    kaioe

    ただの仲間です。 その日のオーエンは機嫌が良かった。
     ミスラは用事があるらしく外出中。オズと双子は任務へ。朝から遭遇したブラッドリーのことはいじめることができて、ついでにくしゃみでどこかに飛んで行った。クロエは新しい服が完成したと着せてくれた。彼は絡むと厄介だが、作るものは嫌いじゃない。新しい服を身につけた今日のオーエンは全てが思い通りと言っても過言ではない日だった。
     あとはネロに甘いものを作らせるか、それともカインに奢らせるか。最初は前者にしようと思ったが、ネロの気配がキッチンになかったため、後者にすることにした。カインは中庭で鍛錬をしているだろう。
     赤ちゃんの騎士様は今日もシノとレノックスと一緒に鍛錬をしていた。弱い奴らはご苦労だなと思いながら、姿を消した状態でカインの近くに降り立った。剣を振るうカインは悪くない。甘いものの方が大事だが、こうして眺めているのもやぶさかではないと思う。汗水垂らしながら剣を振るうカインを間近で眺めながら、ひと段落するのを待った。普段だったら邪魔するが、今日のオーエンは機嫌がいいのだ。カインのやりたいことをやらせてやってもいいと思えるくらいに。赤ちゃんにはそういうのも重要だとどこかで聞いたことがある。
     そうしているうちに、カインが鍛錬を中断したらしい。汗を拭って剣を鞘におさめた。今だと思い、オーエンは姿を現した。
    「騎士様」
    「さーて、休け!!オーエン?!」
     オーエンが姿を現すのとカインが振り向いたのが同時だった。あまりの近さと勢いで顔面がぶつかった。おそらく顔面である。唇になにか柔らかいものが当たった気がするが、互い違いの目、力強くて真っ直ぐな瞳が間近に見えて心が揺れた。その勢いで仰け反ったカインが尻もちをついた。オーエンは浮いていたので転ぶことはない。しかし、心が乱れて気がついたら地面に足が落ちていた。
    「いったあ、なにするんだ!」
    「っ……、お前こそ急に振り向くなよ!」
     オーエンの機嫌は急降下した。せっかくいい気分だったのに、目の前のこの男のせいである。これはいつもの倍奢らせなければいけない。
    「まあ、今日の僕は機嫌がいいんだ。おまえの財布を空にするので許す。」
    「おまえなあ……。元々そのつもりで来たんだろ?準備してくるから待ってくれ。」
    「3分。」
    「短い短い。」
     オーエンは走って魔法舎の中へ戻るカインの後ろをついて歩いた。
     今日はとてもいい日だ。

    ――――――――――――――

    「随分熱烈だなお出迎えだったな。噂は本当だったのか。」
    「クロエが言っていたやつか。」
    「ああ、あの二人が付き合ってるらしいってやつ。」
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    コロネ

    MOURNINGカイン誕生日おめでとう〜🎉🎉🎉

    と思って書き始めたんですけど、なんか違ったので供養します。
    ※付き合ってません。

    メインストの距離感バグってる2人を見て、周りに勘違いされてることあるんじゃないかと思って。
    ただの仲間です。 その日のオーエンは機嫌が良かった。
     ミスラは用事があるらしく外出中。オズと双子は任務へ。朝から遭遇したブラッドリーのことはいじめることができて、ついでにくしゃみでどこかに飛んで行った。クロエは新しい服が完成したと着せてくれた。彼は絡むと厄介だが、作るものは嫌いじゃない。新しい服を身につけた今日のオーエンは全てが思い通りと言っても過言ではない日だった。
     あとはネロに甘いものを作らせるか、それともカインに奢らせるか。最初は前者にしようと思ったが、ネロの気配がキッチンになかったため、後者にすることにした。カインは中庭で鍛錬をしているだろう。
     赤ちゃんの騎士様は今日もシノとレノックスと一緒に鍛錬をしていた。弱い奴らはご苦労だなと思いながら、姿を消した状態でカインの近くに降り立った。剣を振るうカインは悪くない。甘いものの方が大事だが、こうして眺めているのもやぶさかではないと思う。汗水垂らしながら剣を振るうカインを間近で眺めながら、ひと段落するのを待った。普段だったら邪魔するが、今日のオーエンは機嫌がいいのだ。カインのやりたいことをやらせてやってもいいと思えるくらいに。赤ちゃんにはそういうのも重要だとどこかで聞いたことがある。
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    t0mic0x0shi

    DONE魔法舎で猫と戯れるファウストを見たり、ぐるぐるしたりするフィガロな感じです

    フィガファウ?フィガファウな気持ちで描きました
    【フィガファウ】猫になれば猫になれば


     ふ、と集中力が途切れた。情報の塊として脳内で処理されていたものが紙面に書かれたただの文字の羅列に感じられ、フィガロが落としていた視線を上げると、俯く形で固定されていた首がわずかに軋む。筋を伸ばすように首を軽く回し、膝の上に広げていた書物を栞もはさまず閉じた。
     フィガロが腰を落ち着けている1人掛けのソファは、中庭を臨むことができる窓際に置かれたものだ。右手で書物の分厚い表紙をなぞりながら、肘掛けに左腕で頬杖をつき、なんとはなしにガラスの向こうに目を向ける。天井高に大きく取られた窓には一定の量の光しか入らない魔法がかけられているため、図書室に比べて外は明るく見えた。
     最近任務が立て込んでいたこともあり、たまには息抜きも必要だと、今日は授業も何もかも休みにすることにした。中央の国もそうしましょうとオズに持ちかけ休日を得たリケとミチルは中央の国の市場に行っている。カインとルチルとレノックスも共に出かけて行くのを見送ったのは、日が昇ってすぐのことだった。
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    t0mic0x0shi

    DONEこのあといつかフィガファウになって欲しい気持ちで書いてます。フィ→ファ風味だけど恋みたいな愛についてはまだ自覚なしみたい感じ
    【フィファ】フィガロ先生にはわからないフィガロ先生にはわからない

     たとえば、とフィガロは思う。
     設えられた大人が三人並んでも十分余裕のあるテーブルの上に広げた文献。己の前に置いたそれの手前に左手で頬杖をつき、その紙面を滑らせた右手の指を、重なってまとめられた紙の淵、それらを守る堅い表紙を飛び越えて、使い込まれた艶と使用者によってつけられたであろう小さな傷をもつテーブルの天板におろした。人差し指と中指を立て、板の上を歩くかのように動かして、隣に座るひとへと近づけてみる。
     そこにいるファウストは、フィガロと同じようにテーブルに広げた文献を、けれどもフィガロとは異なり頬杖をつくこともなく、椅子に座ってもなおぴんと背筋を伸ばしたまま、文献の両脇でページを押さえるために手を添えて、視線をそこに綴られた文字に落としていた。指先を包む白い手袋には汚れひとつみあたらない。手のひらまでを守るその手袋が終われば素肌が見えるが、しかしそれも、すぐに黒く広い袖口の中に隠される。袖口はひろく、天板に置かれた腕の下で綺麗な形でもなく広がっていた。
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