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    ONIWO_KETTOBASU

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    ONIWO_KETTOBASU

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    長い文章を書く練習
    ロンドとおねぇちゃんの記憶
    舞台はポーラスです。

    登場人物
    ロンド(ジャッカル)
    元気なオレンジの男の子。
    クマ耳が生えている。
    ロイ(サイドキック)
    賢い1つ目犬。
    ロンドに拾われた。
    おねぇちゃん(クルー)
    研究職の優しいピンクのクルー。
    少し抜けている。

    ⚠注意⚠
    長文駄文のツーコンボ
    ロンドの文章ほぼひらがな
    キル表現有
    ロンドの能力によりロイの言葉が分かります。

    『小熊と望遠鏡』『であい』(ロンド視点)

    むらさきのそら、むらさきのみち!
    いっぱいむらさきのうえをはしってく。
    わっ、くさがいっぱいはえてる!
    がさがさ。。。がさがさ。。。

    あ!あっちになにかある!
    まっしろなおうちと、おれんじのあったかいの!
    あれはなんだろう?
    しろいおうちへはしっていたら。。。あれ?
    だれかいる!
    ぴんくでしろのおようふく!

    「きみ、だぁれ?」



    『出会い』(おねぇちゃん視点)


    今日も研究、明日も研究。

    ここポーラスには研究しないといけない物が沢山ある。

    「んー…伝達された研究内容難しいなぁ…」

    既に星の観測に手を出してるのに、それを無視してジャッカルの研究をしろって?!
    そんなのおかしいよ!
    …ジャッカルの研究なんて本物を見ないと生態すらわかんないし、まずジャッカルって多分怖いじゃん!

    「はぁ…事前情報が何かの間違いで、ジャッカルが可愛かったりしないかな…」

    小さなため息がでる。

    この研究所でジャッカルが目撃されたのはたったの11回。

    しかも足が早すぎて写真も動画も残像しか写ってない。

    「きちんとした資料も情報も無い状態で特定の種族を研究しろって本当に言ってるの…?」

    そんな事を思い外を見回る。

    「寒いな…もう少し厚着すれば良かった…」

    暖を取るためにミーティングルームに寄ろうとしたその時。

    ガサガサッ タッタッタッ

    「?!」

    目の前に何かが飛び出した。

    それは小さくて、オレンジ色。それに耳が生えてる。
    少し破れた服を着ていて…小さな牙が付いた口がある。

    あまりの驚きに動揺しているとそれは可愛らしいきょとんとした顔でこう言った。

    「きみ、だぁれ?」



    『思考と観察』

    とても驚いた。

    まさかジャッカルの子供が崖から降りてくるなんて。
    少し怖くなって後退りをすると子供は首を傾げた。

    「?」

    「えーっと…私はお姉ちゃんだよ!」

    研究所のマニュアルに無闇にジャッカルに情報を与えてはいけないと書いてあった事を咄嗟に思い出した。

    だが「お姉ちゃん」とは何だ。

    いくら子供でもこれで騙せる筈がない。

    なんとかして誤魔化さないと…

    そんな思考を巡らせていると笑顔になった子供から意外な返答が飛んできた。

    「おねぇちゃん!ぼくロンド!よろしくね!」

    …騙せてしまった。

    少し良心が痛むが仕方ない。
    研究用のペンとメモを取り出す。

    まずは番号を着ける必要がある。

    「えっと…Jの12の…」

    「おねぇちゃんおえかきしてるのー?」

    「んー…ちょっと違うかな…」

    「じゃあなにしてるのー?」

    色んな事に興味津々の子供から飛んでくる数々の質問に答えながらメモを埋めていく。

    …とりあえずメモは取れた。
    後で清書しよう。



    __________________________________
    個体番号 J12−ora.1(C)
    名前 ロンド Rondo

    カラー オレンジ
    性別 1
    特徴 白い服、茶色の耳

    その他
    敵意が無く友好的なジャッカルと見受けられる。
    特筆すべき危険性は無く触れ合いが可能。
    幼体であり、学習能力が低い様に感じる。

    これらを踏まえ友好的関係を築く。
    ---------------------------------------------------





    『かくれんぼ』

    私はロンドと友好関係を築く為に遊び相手になることにした。

    今はかくれんぼをしている。

    研究所のベッドの上で息を潜めて座った。

    「ここなら見つからないかな…?」

    カーテンが勢いよく開きロンドの手が頬に触れた。

    「ひゃっ!?」

    「みーつけた!つぎおねぇちゃんがおにー!」

    …私が思っていたよりジャッカルの能力は高いらしい。

    「見つかっちゃったね~、じゃあお姉ちゃん数えるよ〜」

    「…もういいかい?」

    「もういいよー!」

    さて、ロンドはどこに隠れたのだろう?

    研究所内からミーティングルーム、ウェポンルームまで探すが…見つからない。
    もしかして帰ってしまったんじゃないかと思ってしまう程に。

    仕方ないので降参する事にした。

    「ロンドー!お姉ちゃんの負けだから出ておいでー!」

    「はーい!」

    上の方からロンドの声がした。
    視線を向けると屋根の上にロンドが居る。

    「…?!ロンド、そこは危ないから降りてほしいな〜!」

    「わかったー!」

    そう返事をしながらロンドは怖がる事無く屋根から飛び降りた。

    「つぎなにしてあそぶ?」

    ロンドはわくわくした様子でこちらを見つめる。
    ちらっと見た時計は6時半を指し、そろそろ晩御飯の時間であることを知らせていた。

    ロンドにも親が居るはず。
    もし、子供に接触している事がこの子の親にバレて大変な事になったら…?

    …とりあえずロンドには帰ってもらうことにした。

    「ロンドはパパとママいる?」

    「いるよ!」

    「じゃあ、もうすぐごはんの時間だから心配してるかもしれないね。お家帰る?」

    「うん!かえるー!」

    そう言うとロンドは軽々と崖を登り

    「おねぇちゃん、バイバイ!」

    と言って山の方向へ駆けていった。

    …私は無言で手を振っていた。




    『望遠鏡と輝く星々』

    星の観測の資材をまとめているとトテトテと走るロンドの足音がした。

    「おねぇちゃん!きたよ!」

    「ロンド!こんにちは〜」

    「こんにちわ!」

    今は大体お昼ごはんが終わった頃。

    資材まとめも飽きたし、研究対象の観察という名目でロンドと遊ぼうかな…?

    「ロンド、これ使ってみる?」

    望遠鏡をロンドの前に置くとロンドは不思議そうにそれを見つめた。

    「これなぁに?」

    「これは望遠鏡だよ〜」

    「ぼう。。。?」

    「ぼうえんきょう、だよ!」

    「ぼーえんきょー!」

    「望遠鏡、使う?」

    「つかうー!」

    ロンドに望遠鏡の使い方を説明した後、椅子を用意してその上にロンドに立ってもらった。

    「後はこれを覗くだけだよ!」

    「わぁっ。。。!」

    ロンドのバイザーに数多の星が映り、零れていく。

    「きれい!すごい!」

    ロンドは身振り手振りで始めて望遠鏡で見た星々を表現しようとする。
    そんな様子を見て私は少し笑ってしまった。

    「おねぇちゃん、これなに?」

    「惑星××××だよ〜」

    「じゃあ、これは?」

    「これはスケルドだよ〜」

    「すけるど?」

    「そう!お姉ちゃんここ行ってみたいんだ〜」

    「そうなんだ!」

    ………。

    「ぼくもいきたい!いっしょにいこ!」

    「..いいよ〜」

    私はそれを訂正できないまま、ロンドが帰る時間まで一緒に星を眺めた。

    「おねぇちゃん!またね!」

    「またね〜」

    笑ってロンドを見送った。
    空にはいつも通り星が浮かんでいた。
    それはいつもより、眩しく感じた。




    『割られた望遠鏡と後悔。』

    (※声表記)
    「おねぇちゃん、ロンド」
    [、研究員]
    【ロイ】


    今日も星の研究。
    ロンドが来ないか少しそわそわしながらやるべき研究を進める。

    入口の扉が開いた。

    [こんにちはー]

    研究員の1人だった。

    内心少しがっかりしながら挨拶を返した。

    「こんにちは〜」

    研究員は除染室へ歩いて行った。

    「…?」

    そういえば、除染室の扉が開く音がしなかった。

    何をしているのだろう…?

    試験管を片手に少し考える。

    「んぐっ?!」

    後ろからガッと何かに巻き付かれた。

    試験管が音を立てて割れ、身動きが取れずトイレに引き込まれる。

    少し霞んだ目線の先には化け物が立っていた。

    「…っ!………!!!」

    […]

    化け物は虚ろな表情でこちらを眺めていた。

    …あ。私、殺されるんだな。


    口が塞がれて息ができない。




    意識が遠のいていく。





    叶うなら、ロンドに謝りたかったな。








    『おねぇちゃんがいない。』


    「おねぇちゃーん!」

    だれもいない。。。

    かくれんぼかな?

    「ロイ、おねぇちゃんさがそ!」

    【うん、そうしようか。】

    (〜電気室通路〜)

    「おねぇちゃーん?どこー?」

    [はーい]
    「おねぇちゃん!」

    あれ。。。?

    「おねぇちゃん、じゃない。。。」

    [どうしたの?お姉ちゃんだよ?]

    【違う。あれは誰…?】

    「わかんない。。。きみだぁれ?」

    おねぇちゃんなのに、おねぇちゃんじゃない。

    [ほら、おいで〜]

    【ロンド、気をつけて。近づいちゃダメ。】

    「うん。。。」

    […]

    ガシャン
    ドアが閉まった。

    【…!】
    「?」

    おねぇちゃんがとけた。

    おねぇちゃんじゃないひと。

    「ねぇ!おねぇちゃんはどこ?」

    […]
    【ロンド!さがって!】

    ダァン!
    触手がロンドが居た地面を叩きつけた。
    ロンドとロイは間一髪で避ける。

    インポスターは何も言わず、虚ろな表情で対象を捉えた。

    【ロンド、もう一度言うよ。危ないから気をつけて。】

    そう言うとロイはインポスターに特攻し噛み付いた。

    だが、すぐに振りほどかれ、ロイは地面に強く叩きつけられる。

    【っ…!】

    「やめてよっ!」

    ロンドがロイを庇う様に立つ。

    その顔は泣いていた。

    しかし、しっかりと相手を見つめていた。


    。。。ひとをたたくのはダメ。

    でも、ロイがいたいのはもっとダメ。

    […]

    ロイにトドメを刺そうとする触手が飛ぶ。

    ロンドはその触手を爪で切り裂いた。

    …その顔は恐怖と涙で満ちていた。

    地面に落ちた触手の破片と液体が地面に散る。

    予想外の事にインポスターの表情に焦りが見えた。

    銃を取り出し壁に撃つ。

    鉄板で出来た密室で耳を劈く様な轟音が鳴る。

    「。。。!!!」

    ロンドはロイを覆い蹲った。

    そして、目を開けるとインポスターは居なくなっていた。


    「ロイ。。。?」

    【…大丈夫だよ。ありがとう。】

    電気室や酸素ルームの周りを探した後、ロンドは泣きそうな顔でロイを見てこう言った。

    「おねぇちゃん、どこかな。。。?」

    【…】

    ロイは状況を理解していた。

    …「お姉ちゃん」は、既に。

    ロイを抱きかかえ座り込んでいると騒ぎに気づいた数人の研究員が扉を開けて入ってきた。

    [あの子、もしかして資料の…?]

    [ええ、恐らく。]

    研究員の1人がロンドの前で屈む。

    […君はロンドかな?]

    「。。。うん。」

    […そっか。じゃあロンド、ここで何があったか、ゆっくりで良いから話してくれるかな…?]

    「あのね、おねぇちゃんじゃないひとがね。。。」

    『叶わぬやくそく』

    一時的に保護されたロンドとロイは研究員の応急処置を受けていた。

    ロンドをチラチラ見ながらヒソヒソと研究員が話している。

    [■■■の死体が見つからないとか…]

    [この子がインポスターを攻撃したらしいんですよ…]

    「ねぇ、ロイ」

    【?】

    「おねぇちゃん、すけるどにいきたいっていってたんだ。」

    【うん。】

    「おねぇちゃん、すけるどにいるかな。。。?」

    【きっと居るよ。】

    「おねぇちゃんにあえるかな。。。?」

    【…会えるよ。きっと。】



    。。。おねぇちゃん。
    すけるどであったら、またあそぼうね。

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