先に照れた方が負け。というルールの元、彼らは突然ゲームを始めた。ここでまず前提として、二人は付き合っていない。
「悟天、愛してる」
「あはっ。ボクも愛してるよ〜」
「……やるな。結構渾身の愛の告白だったんだけど」
「トランクスくんこそ」
暇を持て余したハーフサイヤ人は、いわゆる『愛してるゲーム』というやつをやろうという流れになったのだ。男二人で? あり得ないだろう。そんな至極真っ当な意見を言う者は、残念ながらここにはいない。何故なら、悟天もトランクスも様子がおかしい側の人間だからだ。
目と目を見つめ合い、先ずは互いにジャブを決め込む。当然、同性の親友に言われた所で微塵も動揺しない。これは面白い良い暇潰しだと思い、彼らは次の一手を繰り出した。先攻はトランクス。悟天の頬に右手を滑らせ、左手で彼の頭を撫でながらゆっくり呟いた。
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