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    Umi1115Tkso

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    #深夜の魔師弟お絵描き字書き60分一本勝負

    ワンドロ【天気/名前】
    セル編後くらいの師弟。
    久々にポエムっぽい独白書いたな…。

    #DB
    #魔師弟
    magicMaster
    #ワンドロ

    名前曇天の空を仰ぐ。

    光の差さない荒野は重く暗く沈んでいた。

    神と同化する時、自分を失うつもりはない、奴を取り込んでやるのだ、と思うと同時に、何処かでこの同化をしてしまえば、自分はもう、元には戻れないことも予感していたように思う。

    その予感は的中し、神と同化して1つに戻った時、神殿もこの荒野も何処か懐かしいものとなってしまった。

    それは俺の中の大魔王と神がそれぞれそう思わせていたのだろう。
    どちらでもない俺は、どちらの記憶も自分のものでない、遠い昔のだれかの記憶になってしまったのだ。

    そうして俺は大魔王でも、神でもなくなった。

    きっと本当の俺はあの日ここに打ち捨てられたまま、気でも失って、長い夢を見ていたんだろう。

    だからこそ、ピッコロ、と呼ばれることも神様、と呼ばれることも俺にとっては居心地が悪いものとなってしまった。

    ただ、あの子を除いては。

    「ピッコロさん」

    地に降りた悟飯は、瞑想にかこつけて感傷に浸る俺の横に立って、嬉しそうに笑う。

    悟飯にその名を呼ばれる時だけは、それを訂正する気にもならず、すっと胸のすく思いだった。

    きっと、あの日自分で付けたその名の向こうにいた本当の俺自身を、悟飯は見抜いていたからなのかもしれない。

    だから俺が変わってしまっても、悟飯はその名を呼んで屈託なく笑う。
    その笑顔に許されて俺はまた、少しずつ失った時間を取り戻していくんだろう。

    あの日自分から名を受けた、ただのピッコロとして。

    「今日は、何の修行をしますか?」
    「ふ、そうだな。お前の嫌いなアレにするか?」

    あれかぁ、と悟飯と懐かしむ記憶は実感を伴って俺の中にあった。
    その事実に温まり、今はむず痒いこの心もきっとそのうち慣れていくんだろう。

    荒野の乾いた地面は雲の隙間から覗いた太陽で、もう明るく照らされていた。
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    Replies from the creator

    Umi1115Tkso

    DOODLE現パロ?(30歳/45歳)の2人で誕生日祝い文です!!めちゃくちゃ遅刻!!

    個人的に足さんが室さんとおんなじ量の酒を飲んでるのに、しれっとしてたら激癖なんですよね……室さんも強いけど、情緒の起伏は激しかったら可愛いなぁ……
    あと、15歳差って何?だんだん歳の差が誤差になっていくのすごい熱いな……という話です。
    途中の足さんのセリフはご自由に補填してください!
    誕生日感薄いけど、誕生日文章です!!
    きっと最期のその日までオレの腕の中に抱えられた、生まれて一年ばかりしか経ってない生命は、春の日和よりも幾分も温かかった。その小さすぎる手を握った感触を生涯忘れることはないだろう。

    「あんなちぃさかった足摺がもう三十かぁ。オレも歳を取るわけだわなぁ」
    「よく毎年毎年、飽きもせず同じ感慨に浸れますね」

    全く、と呆れたように酒を煽る。その悪態が照れ隠しなのも承知だった。
    耳まで真っ赤にして小さくなって俯いてた子供の頃も、うるさい、恥ずかしい事を言うなと邪険にしてきた十代の頃も、火照る顔を酒のせいにして、もういいでしょうと狼狽えていた二十代の頃も。
    そうやって思い出していく全てがまた感慨となる。くぅーっと強い酒を煽ってその胸の熱さに呆けた。
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    DONEritk版深夜の60分一発勝負
    第二十回 お題:「ピアノ」「禁止」
    類視点 両思い
    ある日の休日。
    フェニックスワンダーランドに工事が入ることとなり、「とある事情」も重なって今日の練習はなくなっていた。


    しかし、やはりというか。
    司くんもショーバカだし、僕もショーバカだ。

    僕は練習ができなくても演出に使う道具の作成は進めておきたかったし、司くんは司くんで脚本の作成と、必要な小道具の選定のために来ていた。

    費用の節約として、できる限り必要な小道具は使い回しをする。
    そのためには脚本の時点で小道具の選定をしておくのが一番いい、とは司くんの言葉だ。



    さて、そんな訳でワンダーステージに来た僕たちだけれど。








    「…これが、話に聞いたピアノか?」
    「そうみたいだね」



    その舞台の上には、どどんとグランドピアノが置かれていた。


    これが、練習ができなくなった「とある事情」だ。
    工事の際、どうしても土埃の届かない場所にピアノを移動したかったそうなのだが、運悪く他の場所もいっぱいになってしまい、場所がなくなってしまったそうだ。

    ワンダーステージは比較的離れている場所にあることから、野外ではあるがここならば土埃は届かないだろう、とのことで置かれている、 2358