別れる決心の感想(文字)　ありとあらゆるあお(青、蒼　碧、藍)が出てくる度「海だ…」と思いながら見ていた。デートのシーンやへジュンの部屋、ソレの家、プール、取り調べ室で一緒に携帯覗いた瞬間。僕らって同じ海を共有してませんか？ってへジュンが思う(思ったんじゃないかと予測する)度に海を感じた。
　二番目の旦那さんのプールでも赤を流し去って青を広げる、深い呼吸とともにクラゲになる夢をみせてくれる(瞑想？)、へジュンに海を連れてきてくれるのはソレなのにな。

本物の海のシーンは言わずもがな、美しい。どうやって撮ったんだろう。感情と一緒に波の形や色まで変わっていって、最後へジュンが取り乱し叫ぶときの黒い波とか本当に格好良かった。ライオン海岸？だった気がして帰って探したけど見つからなかったよ。どこなの？

「愛してるなんて言ってない」
　私もへジュンとほぼ同じタイミングで「言ってなくない？」っ思ったの私本当クソだ。言った言葉そのままが全てだと思ってるへジュン。表情で、(決定的でないが)言葉で、行動で伝わる「愛してる」だってあるんやぞ。

あなたの「未解決事件」になりたい
　これ韓国語で覚えたい。配信か円盤待ってます。
「愛が始まったら〜…」の中国語のセリフも覚えたいです。

へジュンは中国語を訳した時「心」を「心臓」と言ったので、ソレは「心」の代わりに「心臓」を捧げることになったんだろうか。
捧げるってなんか違うな…ソレは最後自分の恋くらいは好きにするって決めて、心臓を媒介にへジュンのさらに深いところを崩壊させたはず。
骨はソレの家族がずっと話聞かせていた韓国の地へ。心は好きな男の中深くへ。決めたら実行するソレが好き。

「愛してる」の音声が入った携帯を車に置いたのは完全犯罪を狙って？他の人が聞いたら周囲はへジュンを真っ先に疑うよね。死体が出ないと事件にならないけど(ドラマ怪物で学んだんですよ)車とケータイがあれば事件になるかな？
それともソレは「あなた(へジュン)が真っ先に携帯を手にするでしょう？」って思ったから？
　私、どうせなら最後は愛の言葉と一緒に死にたいなと思ったんだけど…もしかしてへジュンが「愛してるなんて言ってない」って言ったから「愛ではないんですね、じゃあ、これは無価値です」って置いて行った？これは違うよね。違う。あ、ソレは愛の言葉と一緒に心中したかったわけではないのかぁ。格好良いな。
バケツで穴掘ったことある身としては、あの深さどうやって掘ったん？！って思うことを止められなかった。棒があるなら、前に掘ってたのか？
スコップでも掘るにはすごい時間がかかるじゃん。酒飲みながら満潮を待って、もしへジュンが間に合ってたらどうしたかな。ソレは間に合うと思ってたのか。


これからへジュンは海を攫ってソレを探すんですよ。で、見つからずに自分の部屋で例の海色のカーテンを開けて思考深くへ潜っていくんです。で、全部見当違いなんですけど(未解決事件だから)でもそこでソレと会うんです。ソレはそういう生き方を選んだんじゃないかなぁとぼんやり思いました。海の底で息をする2人。


好きなシーンはへジュンの部屋で写真の取り合いしてるところと料理を2人でするところ。そこのソレがはちゃめちゃ格好良い。タバコの灰を落とすへジュンのタイミング＆仕草もソレが料理してるから小指で携帯タップするところも、何度も見たいので配信か円盤を…


パクジョンミンが好きになった。(役名忘れました。ごめんなさい)
ソレには彼の考えてることがわかって、へジュンは彼に同意する言葉をかけるけど身柄拘束の意味で言っただけ…のところも。ジョンミンが最後、「もう言葉は伝えなくていい」っていうのも、結果も、これからの事件を示唆してたのか。映画って面白い。最後の言葉の彼女の存在がソレにとってのへジュンだったのかな
足を撃たれても死なない瞳でへジュンを睨んだパクジョンミンの顔が好きでした。

釜山の部下、すごくへジュン似てた。部下のロールモデルがへジュンだからかな？

男女が逆になったり、国籍が違ったりそういうことで見え方が変わるでしょう？のシーンが多かった。
へジュンの奥さん、なんか(パワ？セク？)ハラっぽかった。「料理が食べたいから勤務地に住んで…、会社の人が…etc」を聴いてて「他の会話をしろ」って思った。それから直球で「私はこう思うがあなたはどう思いますか」構文でいけって思った。
奥さんの上司が男なの気づかなかった。でも男だったら、もしへジュンと似た思考なら、男とあえて言わないことを意識したとしたら「後ろめたさ」があったのでは？…奥さんあなたも？なの？
奥さんを引き留めるへジュンの「あの約束は？」セリフは最悪で最高でしたね。俺は我慢したのに？と思ったんか？あん？

時代劇で韓国語を学んで(中国では祖母、祖父が時代劇ドラマの吹き替え版か字幕をずっと見てたのかな)そのままなのも、旦那も誰もソレの言葉を広げるきっかけにならず手助けもなかったってこと？(マジ旦那クソ)言葉の習得は果て無く難しいので、そんなに簡単には広がらないと思うけども、考えたのでメモしておく。

中国語が韓国で伝わるなら、文化が慣れ親しんだものとして受け入れられていたら、ソレは移民になっても今みたいな生活してなかったと思う。言葉が流暢じゃないなら思考もそうなわけではない。でもソレはそうやって侮る世間も利用して初回の事件計画を立てたよね。へジュンと出会えて良かったのか、出会わなければ良かったのか。

へジュンのなんとも言えないところが好きだった。
取り調べ室で寿司を食べてソレとお膳を拭くところ笑ってしまった。理想の新婚夫婦ごっこ、そこでするの？って。ポケットたくさんの服を持ってるところも。
中国語勉強してるけど、上手く話せないからかソレには聞かないところもプライドがあるんだなと。どうしようもないなと思うシーンもあったはずなのに、最後まで好きだった。

ケアワーカーさんを娘や息子、孫なんて感じないでくれ。いち職員と思った方が健全だと映画で客観的見た時思った。せめて仲良くしてくれる職員のほうがいいなと思った。
会社は「エース」とか言わずにスキルに見合った給料を払ってくれ。お金があればなぁ。お金が欲しい。

あと戦時中の日本のやってきたことは最悪。私にできることは、自分の歴史を日本、海外の本やインタビューから知ること。相手の文化を尊重すること。相手を尊重すること。学ぶことをやめないこと。

お嬢さんの印象が強くてクレジットがでるまで3 幕目があると思った。1幕ソンジュンが崩壊するまで2幕ソレが崩壊するまで(幻の3幕)力技、逃げ切りハッピーエンド…なんかどっか行こうよ。船で。

あっという間の2時間30分だった。