花畑でつかまえて「花畑迷路だって」
「たのしそう、入ろうよ」
じゃんけんぽん、ルカのまけ、逃げてくださーい

から始まりたかったわけよ



「俺をつかまえてごらん！」

走りはじめると「僕足早くないんだからね！」と叫びが聞こえる。最初の方は込み上げる笑いを抑えきれなかったけど、徐々に小さくなっていく。
あっちを右に、こっちを左に行きたい方向に曲がって進んで走ってちょっと戻って、しばらくしてようやく止まる。自分がどこにいるかわからないし、足音も聞こえないからシュウの居場所もわからない。草木の壁は自身をすっぽり隠すほどの高さなので、小さなシュウはアリスの世界に入ってしまった錯覚に陥るかも。
とりあえず出口を求めて歩みを進めてみる。草木の壁は所々花が埋め込まれるように咲き誇っていた。

売り場は大体14日までSNSを巡回をしていると、インターネット上(特に青い鳥が象徴のSNS)ではチョコレートを貰える人々に対する恨みつらみが散見されて、ああ今年もこの季節が来たのかと実感する。
大切な人に感謝を伝える日なのに、どこぞの業界の陰謀で好きな人にチョコレートを渡す日だなんて曲解してそれが爆発的に流行ってしまい好感度が可視化されてしまう哀れな日。
僕はというと、幸いにも姉と妹が友達に配るとかで作ったカップケーキやら生チョコレートやらにあやかれるし、今まではこの一大イベントに対して熱い情熱をかけているわけでもなくただただ家の中が甘い匂いで充満される日だと思っていた。
そう、今までは。


二人がけにしては大きめのソファに座りテレビをつけると、『バレンタイン特集！気になるあの人に、自分へのご褒美には〜』と、目前のイベントについてあのチョコがおいしいだここのチョコは手頃だけど高見えするだとか紹介していた。

大食漢💜食欲の秋。冬に向けて蓄えようとする体は常に空腹を訴える季節。
「ねえシュウ、ここ行ってみない？」
「わっ、近……デカ盛り？」
シュウはスマホから顔を上げると一枚のチラシが目前に迫っており驚きの声を上げた。少し離して見てみると、ツルリとしたチラシに大きなポップ体で「デカ盛りチャレンジ！完食したら無料！賞金もあります」と書かれていた。突きつけてきたルカ・カネシロは目をキラキラと輝かせて、返答を待つその姿はゴールデンレトリバーを彷彿とさせる。チラシの背景はなんだか茶色い食べ物たちが皿が見えないほど山ほど盛り付けられた写真で、真ん中になぜか店主さんの顔写真も鎮座している。
「シュウっていっぱい食べるだろ？ここならシュウでもお腹いっぱいになれると思って！」

狼人x吸血鬼(上)#lucashu
#現代奇幻背景
#已交往設定


　　十月的風在白晝裡寬慰剛從酷暑裡逃出來的人們，夜晚化作冷厲的冤魂吹落了所有樹葉，將幽密的森林弄得陰森幢幢，慘白的月光少了茂密樹冠的阻擋無情地照在光禿的枝幹、枯褐的落葉堆出的獸徑，以及一匹金毛狼人和一名髮色奇異的吸血鬼身上。
　　這倆族類通常無法或是不喜光明正大地享受陽光，尤其是吸血鬼，但凡稍為年輕一點的一旦曝於日光之下都能感受到無比的焦灼苦痛。
　　Shu有些特別，他的年齡處於中間值，不上不下，也不特別恨惡陽光，白晝或是夜晚並不是他是否出門的先決條件，只要是他沒有意願或是沒有進食的必要，他可以縮在自己乾淨又幽閉的城堡內至少三個月。
　　直到他認識了狼人Luca。

【LucaShu】《 箱 庭 》(完)【 錯 覺 】

城市攏著淡淡的雨幕，滾落烏雲層的雨水打在屋瓦，順著瓦片縫隙流進水管後沿著老舊的管路往下滑，但原本該落進水溝的雨珠，卻打在屋簷下的某張黑色傘面。

一個撐傘的青年站在牆邊，望著蜷縮在角落的某隻被拋棄的小狗。

如果換做平時的他，或許會跟其他路人一樣裝作沒看見，但今天是他久違地踏出那間潮濕的屋子，幸運地買到最後一罐咖啡豆，還拿到一張超市給的抽獎券。

儘管獎品只是一個透明的小箱子，他還是覺得自己今天或許史無前例地有著好運氣，哪怕他離開超市的瞬間就引來一場傾盆大雨，也沒破壞此刻的好心情。

而遇見這隻小狗純粹是意外。

或許是老天希望他回報今天遭遇的這些好事，所以才在踏上歸途的前一刻給了他這場考驗。他想了想，張開嘴後輕喃幾個字，語句化作一顆顆玻璃珠掉落在地——

【lucashu】软糖 办公楼高层内，shu戴着金丝框的眼镜，坐在朝北的工作室内专注敲打键盘，桌上摆着的冰美式被喝下大半，靠内的杯沿上印着半枚口红。午后的工作已近尾声，她难免会走神，阳光顺着百叶窗的缝隙照进来，那双漂亮的眼便不由自主地转向承接住阳光的盆栽叶上，手上的动作也随之停了下来。

“shu？”

ike的声音从不远处传来，带着问询的意味，被点名的人回魂一般动了动身体，还没来得及出声，实木的大门又被人用恰到好处的力度敲了敲。北欧人刻在骨子里的礼貌让他没得到允许前不会擅自闯入别人的房间，哪怕shu和他是熟识多年的好友，哪怕她没有锁门。

“请进。”

把手在声音落下时被人压下，ike怀抱着一只文件盒从门后侧步进入室内，随后飞快地关上门。ike与她各自在不同的办公室带着不同的团队，他们在各自的领域开拓后鲜有合作，如今机会难得，shu这会儿不忙，甚至有闲心停下手，在桌面上支起小臂，指尖交叉撑起下巴，微笑着等待她的友人走到办公桌前。