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    mituguu

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    20↑|🔞腐向け小説を書く文字書き|アクナイ銀博♂︎中心|完成版は支部にて↓
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    mituguu

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    【銀博♂】じはくざいを飲んで甘えてくる博にデレる銀灰氏の話|ちょっと可愛めな博の顔|普段より短め

    #銀博♂
    #アークナイツ
    arkKnights
    #腐向け
    Rot

    「シルバーアッシュ?いつもキラキラしてて綺麗だよね、ずっと見ていたいなぁ」
    会議で突然そう発言したのち盟友は、真っ青になって立ち上がると、今度は真っ赤になって部屋から飛び出し寝室に立てこもってしまった。
    …という情報をロドスにいるヤーカから受け取った訳だが、起こっている内容の意味がまったく理解できていない。
    ロドス内部で対処が出来ないので、私に連絡がきたのだろうが、なにをしてやれば良いのか検討もつかなかった。
    しかし普段ならば難所も、そつなく熟す指揮官殿が、真っ赤になる姿は想像できる。まれに私が触れたとき、耳先まで赤く染めてしまうことがあった。
    そんな盟友は可愛らしいのだが、本人は非常に不服そうではあるが。
    事態を把握できないまま、ロドスに到着したところ代表である少女アーミヤから説明を受けた。
    どうやら盟友は本音を話す試験薬入りの飲料を誤って飲んでしまい現在に至るという。
    自白剤の類いを念頭に行動をするのは基本だと思うが、些か盟友は危機管理に疎い。
    しかし今更、盟友を攻めても事態は好転しないので、様子をみる事にした。症状が治まってから、私とロドスから叱られることは当然だろう。
    盟友は誰が対応しても、中から出てこないそうだ。通信機も切っているのか応答せず困り果てているというのが現在の状況なのだが、果たして私でどう行動するのか。
    長くなる事を念頭にエンシアにテンジンを預け、盟友の寝室のドアを叩く。
    「盟友、私だ」
    やはりドアは開かなかった。盟友とは深い仲なので、寝室のパスワードも知っている。
    プライベート確保のために寝室はパスワードを定期的に変更し、他者に教えないよう規則が出来ているそうだ。
    さて、どうしたものか。
    無断で開けたら盟友が拗ねてしまう気もしている。少し子供のような部分があるので、私と口をきかなくなる等の行動が予測できた。
    「盟友」
    もう一度、声をかける
    と、私のスマートフォンに盟友からメッセージが送られてきた。
    『あけていい はいってからかぎかけて』
    変換のない文字をみるに、焦っているのだろうか。
    それとも自白剤が効き過ぎて思考が混濁しているのかもしれない。
    盟友の設定した寝室のパスワードを入力し、なかに入りロックをかける。
    名前を呼ぶと、フードを下ろした盟友が駆け寄ってきた。
    「なんで、来てくれたの!?嬉しい!」
    否定をするような語気の強さなのに、来た事を歓迎してくれているようだ。
    「…喜んでいるなら、何よりだ」
    盟友は不思議そうに私の顔を見上げていたが、ハッとし口元を両手で覆った。
    「嬉しい!だって、ずっと会いたかったから!」
    やはり言葉尻が強いが、可愛いことを言ってくれる。これが自白剤の影響という訳だろうか。つい微笑んでしまうと、盟友は怪訝そうに眉をひそめて私を見上げる。
    いつもこのような思考だと知れたのは、私としては大きな収穫だ。
    「会えて私も嬉しい」と言いつつ、盟友の頬に触れた刹那、派手に華奢な肩が飛び上がった。
    「どうした?」
    「恥ずかしい」
    そう消えそうな声で口にしたあと、私から数歩さがる。そして泣きそうな表情をしてから、おずおずと私を見上げた。
    仕草が非常に愛らしい。だがそう言えば、困り果てた様子の盟友を刺激するので黙っておく。
    「私しかいない、気に掛ける必要はないだろう」
    盟友は少しだけ顎を指先で支え、考える素振りを見せた。そうしてデスクに慌てて走ってゆき、あちこち引っかき回している。
    「どうした」と声をかけると、スケッチブックとマジックを持って戻ってきた。私の前で真っ白い紙に丸みがかかった癖のある文字を連ねてゆく。
    『へんな薬を飲んだらホントのことしか話せない』
    文字を書き終え、スケッチブックを私に向けて高々と掲げてみせる。本人は真剣なのだろうが、仕草が幼くみえて愛らしい。
    「承知している。自白剤を飲むなど、言語道断だぞ」
    盟友は掲げたスケッチブックを下ろしながら、身体も小さく丸めた。
    「…分かってるよぉ、怒らないで」
    「怒ってはいない、注意をしているのだ。ロドスからも、それ相応に注意されるだろうが、これはあまりにも―」と私の声に盟友が被せた。
    「分かってるって!」
    そう叫んだ後、片手に持っていたスケッチブックとマジックを、テーブルに投げソファに突っ伏した。
    「シルバーアッシュなら、怒られないと思ったのに」
    「私は怒っていない。お前の身を案じて、注意をしているのだが」
    「それ~怒ってるよぉ!」
    盟友の妙に子供っぽい話し方に笑いたくなってしまう。不満げだとういうのに、私がソファに近づくと、起き上がって座るスペースを開けてくれた。
    「盟友―」そう呼ぶと、拗ねた様子で唇を突き出しながら私を見上げる。
    頬に触れようと伸ばした手を取られ、盟友は自らの顔に導いてきた。
    「好きな人にだけは、怒られたくなかったのに」
    聞き間違いではない、はっきりと好きな人と言った。確認をしようと思ったが、ここで押しても良いものだろうか。
    考えているうち、盟友は私の手に頬を押しつけながら不満げに息を吐いた。
    「君に叱られたら困っちゃう」
    「そうか。なら、どうしたら良い」
    「なんにもしなくて良いよ」と、盟友は大きな瞳を瞬く。
    「一緒に居れて、すごく嬉しい。だから怒らないで、私をもっと触ってほしいな」
    言葉に詰まってしまった。普段の様子から想像できないほど、純粋に盟友は私と過ごす時間を楽しんでいたようだ。
    「そうか、私もだ」と言いながら、盟友の小さな顔を両手で包む。
    「お前がこれほど、私と共に過ごすときを喜んでくれたとは知らなかった」
    私の手のひらのなかで、はにかんだ様な笑顔を見せた。見た目が幼く映ることを、盟友は気にしている。
    そのためロドスのオペレーターだとしても素顔を知る者は少ない。気にしすぎだと自分で分かっているようだが、私には丁度よい。
    「愛らしいな、お前は」
    この愛らしさに気がついているのは私だけ、特別感というのが堪らない。
    「へへ…恥ずかしい」もごもごと口にしてから盟友は、ほんのりと色づいてくる。
    「もっと教えてくれ、どれほど私が好きかを」
    「いっぱい、君のことす―」と言いかけて、一気に耳先まで真っ赤になってしまった。
    自白剤を飲んだことを思い出したのか、急に私の手から逃れようと藻掻く。けれども逃がす訳がない。
    「たまには正直に、私への思いを聞きたいのだが」
    盟友は諦めたのか、私の腕に収まり頬を僅かに膨らませた。
    「うん」と否定の声音で呟く、精一杯の強がりは、やはり愛らしい。



    おしまい~



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