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    mituguu

    @mitu_25pupu

    20↑|🔞腐向け小説を書く文字書き|アクナイ銀博♂︎中心|完成版は支部にて↓
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    mituguu

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    【銀博♂】けーき銀灰×ふぉーくな博|お薬を盛られて元気になって銀灰を襲う博の話|長いからお時間あるときにでも(т-т)

    #銀博
    silverberg
    #男ドクター
    maleDoctor

    逃げ込んだ狭いバスルームの窓際から僅かに覗く光。それさえも恐ろしく、ドクターは丁寧に畳んであった真っ白なバスタオルを引っ張り目元を覆う。
    シルバーアッシュの執務室に置かれたチョコレートボンボンを食べてから急速にフォークの症状が現れてしまった。
    (…こわい、こわい)
    タオルを被ろうとしたが、その前にバスルームのカギを掛けたか…心配になった。指先で触って確認しないと気が済まない。
    この無駄な行動を強迫観念という、そうケルシーから教わっている。精神的な不安がくると出やすい無意味な確認行動を分かっているのに抑えられない。
    つまり激しいフォークの症状が出ているため、脳は理解しているのに身体は制御不能だった。
    バスタオルを目深に被り、静かに冷えた浴室タイルでうずくまる。できる限り暗闇で静かに潜んでいたい。
    なんて、まるでお化けのようだが実際は、ゾンビのほうがあっているだろう。
    サッカークラブ内にある関係者用のワンルームへ逃げ込んで、どれほどたったろうか?
    滑り込むようにシングルタイプの部屋へ入り、自分を落ち着かせるため呼吸を丁寧にする。
    フォークの強い症状が出ているのに、クラブ内をうろつくのは危険だと判断したから、此処に来た。
    しかし当然なのだけど、そう簡単に収まらない。
    ときおり窓から聞こえる、関係者へのアナウンスが狭いバスルームにこだましている。
    (…こわい、こわい)
    吐き気を催すほどの強迫観念にガタガタ震え、バスタオルのパイル部分で顔を覆う。水気のない浴室タイルに丸まってすっきりとした洗剤のにおいを嗅ぐ。
    それでも何処かに、シルバーアッシュのかおりはないか…探していた。
    スタジアム内部は関係者たちがひしめき合い騒がしかったのに、今は荒い自分の呼吸音しか聞こえない。
    ときとぎ床を暴れ回りたい程の強い飢餓を覚えるが、空腹感からくるものではないと判断はできている。
    シルバーアッシュの執務室にあった、カランド貿易社の包装紙につつまれたチョコレートボンボンを一粒食べた。
    マッターホルンの試作品だと思ったからだ。味はしなかったけど、ボンボンに何かしらフォークの特性を刺激する物質が入っていたと仮定できる。
    しかしながら、それを特定できる程の理性は残っておらず、ドクターは襲い来る餓えと戦っていた。
    食べたい、シルバーアッシュを食べたい。足の先から、端正な顔を越え、柔らかな耳先まで舐めて歯をたててやりたい。
    「~?」
    遠いけれど人の話し声がした。声のトーンから、もしや自分を探しているのでは?と思ったが、カギを開ける勇気はなかった。
    バスルームのドアを開けた瞬間、シルバーアッシュと鉢合わせたら首元へ容赦なく噛み付いてしまうかもしれない。
    いいや、もしかしたら運悪く他人のケーキを襲う可能性だってある。
    味覚の記憶があるのはシルバーアッシュ。だから食べたい。
    美しい顔を歪め、多量の血しぶきを浴びても止められる自信はない。
    そんな想像しただけで恐ろしく、ドクターはバスタオルを被ったまま、空のバスタブ内へと身をやった。
    (…見つけないで)
    手狭なバスタブのなか膝を抱えて丸くなる。タオルを被りながら、恐怖に震えるのは無限の時間のように長く感じた。
    どれほど、この時間を過ごしているのだろう?
    慌てて執務室から出てきたのでスマートフォンもタブレットもない。時間経過は果てのように思うけど飢餓感は消えてくれなかった。
    早くフォークの特性が薄まれ。そうしたら外に出れる、ロドスに戻って薬を飲めば落ち着く。(…帰れば薬がある、そしたらシルバーアッシュに会っても平気だ)
    バスタオルを被り震えるドクターの耳に自分を呼ぶ声が聞こえる。それは徐々に近くなり、懸命に探しているんだと分かった。
    「ドクター、ドクター」という低く通る呼びかけは、マッターホルンだろうか。恐ろしくて、でも助けてほしくってドアを開けたい衝動にかられた。
    返事をするのを躊躇していたら、いつしか自分を探すマッターホルンの声は遠のいていった。未踏の地で一人置き去りにされたような気分になる。
    胸が締め付けられるような息苦しさを覚え、目深に被ったバスタオルを少しだけ退かした。
    自分が悪い。
    「私はここにいます、助けてください」と返事しないのだから、当たり前なのに。それでも誰かに、いいやシルバーアッシュに見つけてほしい。
    人の気配が消え去ったバスタブのなか、もう一度バスタオルを被ってすすり泣く。フォークのせいにしたいけど、自分の不注意と浅はかさが一番の原因だ。
    泣いても泣いても後悔は流れていかない。
    (…もうエンシオディスに会えないかな)
    孤独と密室は相性抜群で、極端な思考になる。二度とシルバーアッシュを拝めないのかと思ったら声を出して泣いていた。
    自分が悪いと分かっているから辛い。誰も責められないのに一番大切なひとを失うのは悲しい。
    でも飢餓感は残っている、シルバーアッシュには会えない。
    「盟友」
    どれほど泣いていたのか分からない、悲しみの深淵に聞きたい声がバスルームに響いた。
    大柄な体躯の影がドア越しに映っている。それにふわふわな尻尾も。
    再度「盟友」と呼ぶ声に、たまらず返事をしたくなった。しかしここで外に出ればシルバーアッシュを傷つけてしまう。
    バスタオルで口元を覆い、涙声を殺す。狭いバスルーム内で、より身を縮める。
    「心配しなくていい。私しかいない」
    諭すような声にもそもそとタオルを引いてドアに近づいた。しかしドアノブに手をかけようとして止める。
    出て行ったら、どうなるのか…ドクターにも分からない。これほどに強くフォークの特性が現れた事が今までないからだ。
    ドア越しにも感じている、シルバーアッシュのにおいを。
    美味しそうな濃くて甘いかおり、脳が溶けてその身を味わう事しか考えられなくなる。
    (…こわい、私どうなっちゃうのかな)
    フォークの性質が理性を溶かし、ぐにゃりと歪んでゆく。ドアの隙間から漏れる美味しそうな香り…今すぐにでも飛びつきたい。
    「盟友、開けてくれ」
    再度同じ台詞をいうシルバーアッシュにドクターは涙声で返事をした。
    「…ちょっと調子、悪くて…もう少しここにいれば平気だから」
    「お前の状況は理解している。私の部屋にあった菓子を食べてから、なのだろう」
    冷静な声は競合先の会社から送られた品なので怪しいと解説していた。餓えを抑えつけようとしながらビジネスライクな説明を聞くのは辛い。
    口角から垂れる涎を真っ白なバスタオルで拭いながらドクターは肩で息をする。
    「なら分かってるでしょ、私がいまどうなってるのか」
    些か乱暴に返事したら「勿論」と冷静な返答があった。
    「開けてくれ、心配いらない」
    シルバーアッシュの声に躊躇する。ゲームならば、ここで簡単にゾンビを世に解き放ってしまい、無念のゲームオーバー。
    いくら最強なシルバーアッシュでも、ひ弱だがゾンビになっているドクターと対峙するのは大変だろう。
    「無理、できない」
    焦った声で返事をしたら、無言のままシルバーアッシュの影は幾らか身じろぎをした。途端にバスルームのドアノブがベキベキと奇怪な音をさせている。
    さっと背に脂汗が走った。生身の人間なシルバーアッシュはドアを破壊して、素手でゾンビと格闘する気らしい。
    「ちょっ、ちょっとまってっ!」
    流石にドアを破壊するのはマズい。飢餓感よりも危機感を覚え、ドクターはバスルームのカギを開けた。
    「盟友」
    ドレッシングルームに立つシルバーアッシュから手を差し伸べられた瞬間。ドクターは大柄な体躯めがけて飛びかかっていた。
    ドレッシングルームに二人して倒れ込みシルバーアッシュのうえへ馬乗りになる。そうして筋肉の張った首に顔を近づけて、ドクターは迷うことなく思い切り噛み付いた。
    「ッ…!」と呻いた声を気にも止めず、柔らかな皮膚に歯を立てる。
    ゾンビの癖して顎の力も弱いので血は出なかったが、真っ赤に晴れ上がった白い肌を舌先でなぞる。
    銀髪を越えて「おいしい、おいしい」と譫言(うわごと)を呟きながらシルバーアッシュの鎖骨をなめ回す。
    いつもはのし掛かられている大きな体を組み敷き、ひたすらに歯と舌先で味わう。
    楽しい、嬉しい、美味しい。
    「おいしい、もっと…」
    ふとシルバーアッシュの胸元が無機質に震えた。食事の邪魔をするスマートフォンを勝手に服から取り出して、白地の床にドクターは捨てようとした。
    手に掴んだ液晶にはイェラグ語で『ヤーカ』と出ている。そこで我に返り、組み敷いたシルバーアッシュを見下ろす。
    「盟友」
    赤く腫れあがった首元をさする指先、そこに歯形がくっきりと残っている。
    血は出ていないけど首をぐるりと囲うように傷ができてしまったシルバーアッシュの首。
    「あ…あぁ」
    腫れた皮膚をものともせず、表情に出さないシルバーアッシュの上からドクターは転がり落ちるように退いた。
    ドレッシングルームの白い床を等間隔で震えるスマートフォンが滑ってゆく。
    (…なんで、どうして?こんな…)
    髪をむしる程の勢いで頭を抱え、狭いドレッシングルームのタイル上で震える。
    血が凍るように手が冷たくなっていった。
    ついにやってしまった、シルバーアッシュに噛み付いてしまった。
    「あぁ…私、私は…なんて事を…」
    シルバーアッシュは起き上がり、ドクターをそっと胸元に引き寄せた。嗚咽の混じりだした声で必死に謝る。
    奥歯がガタガタと派手になっているのが分かるのに止める事ができない。
    「ごめん、ごめんね…ごめん」
    何度も何度も。シルバーアッシュに縋り付いて、ドクターは何度も謝り続けた。
    やはり外に出てきたらダメだった。
    あのままバスルームに閉じ込めてくれれば、シルバーアッシュを傷つけずにすんだのに。
    (…そうだ、またやってしまった。これは初めてじゃない)
    またやってしまったと後悔を口にしながら咽び泣く。ぼんやりと血だまりのなかにいる自分を思い出して吐きそうになりながら謝り続けた。
    「あぁ、また…まただ。同じことを、私は…言われていたのに、また」
    「どうした、盟友」
    髪を引き抜く勢いで頭を抱え、うなり声をあげる。ケルシーに言われていた、同じ過ちを繰り返すなと。
    (…また何度も、こうなって…これは一体何回目?)
    シルバーアッシュを見上げ、ドクターは優しく頬に触れた。
    「       」
    懸命に覚えたばかりの新しい言葉を紡ぐ。常に表情の変わらないシルバーアッシュだが、怪訝そうに眉を潜めていた。



    「そうだ、全て会見はキャンセルしてくれ。あぁ…私の体調が、と…そうすればいい」
    落ち着いたシルバーアッシュの声が流れてゆく。大柄な身体はドクターのいるベットを離れ、バスルームに向かうと、そこで細かく指示を出していた。
    低く抑揚のない声は、夢の名残のようで気怠い。声はすれども姿はないが、でも鼻をくすぐる香りは強くて飢餓感は消えてくれなかった。
    顔とおなじく綺麗な肌を、もう一度味わいたい。
    (…あぁ、ダメだ。もう逃げたい)
    このフォークの症状から逃げれないなら、実はニオイのする生々しい悪夢の延長でした…なんてオチを期待してしまう。
    しかしシルバーアッシュの家より狭いベットのうえで膝を抱えるドクターの嗅覚を甘美な香りが支配している。
    現実逃避を決め込んでも、間違いなく目の前でおこっている事実。
    「あぁ、そうすれば相手が自ずと分かるはずだ。なに、私のことは心配しなくていい…勿論ドクターのことも」
    熱心に話をしているシルバーアッシュ、彼はいまバスルームにいる。同じ空間に居続けても良いことはない。
    さっきは未遂ですんだけど、いつまたゾンビになるか、ドクターにも分からないからだ。
    帰りたい、ロドスに。今すぐにでも。
    連絡がとれず、きっとアーミヤも心配しているはずだ。それに体調が悪化したなんて知ったら、可愛いウサギ耳をしょんぼりさせ落ち込んでしまう。
    (…いまなら気づかないかもしれない。ロドスに帰れる)
    そう考えたら、居てもたってもいられなかった。ドクターは音をさせないよう慎重にベットから立ち上がり、ドアへと向かう。
    シルバーアッシュの声は未だにしている、気づかれていない。この宿泊施設からロドスまで安全運転な車で三十分以内。
    徒歩でも元気なら四十五分弱、いまのドクターなら一時間をみておけば問題なさそうだ。シルバーアッシュの執務室に戻ってスマートフォンを回収したいけど、いまは帰ることを優先させた方がいい。
    一刻も早くロドスに戻る、そして抑制薬を飲めば落ち着くはずだ。
    そしたら元通り、今までと同じ「ドクター」になれる。
    ドアの前に立ってから後ろを振り返った。シルバーアッシュの声が「あぁ、そうしてくれ」
    と相づちを打っている。
    ドクターはそっとドアロックを外した。それから震える手でノブを持って押し出す。
    ギッと音がしたので、おそるおそる力をこめて前に前にと押す。ドアの隙間から赤い絨毯が見えて、外に出れる嬉しさに思いっきり開けて逃げ出したくなった。
    (…はやく、はやく)
    走って逃げ出したい気持ちを抑えて、ドアを押し外に出ようとした瞬間だった。ノブを持っていたドクターの手を大きな手のひらが覆う。
    そして少しずつ開けていたドアは無情にも引き戻され、再び外との世界から隔絶されてしまった。
    「盟友」と低い声に呼びかけられ、ドクターは固まる。手の主は忌々しげに、背後で深い溜め息をついた。
    「どこへ行く気だ」
    ぎちっと音がするほどに強く片手を握られ、藻掻こうと力をこめたがビクともしない。無駄な抵抗をしている間に丁寧な動作でドアロックまでかけられて逃げ場がなってゆく。
    「はっはっ」と短く呼吸をしながら、恐怖と空腹感に支配されドクターは震えていた。
    今すぐここから逃げたい。
    「聞いているか、盟友。どこに行く気だ…そんな状態で」
    繰り返される冷淡な問いにドクターは小声で返事をした。
    「うん…もう平気になってきてるから大丈夫。ロドスに帰ろうかなって」
    「本当にそう思っているのか」
    強く掴まれた手が離され、くるりと正面を向かされる。
    正面から見据えたシルバーアッシュにはドクターが噛み付いた痣が首元に赤く残っていた。
    「もし私のことを心配しているのなら気に病む必要はない。お前の好きにしていいんだ」
    低い声が奏でるものは本音か、それとも体裁なのか。シルバーアッシュが分からない、でも確かなのは一つ。
    (…傷つけたくない、シルバーアッシュの事を)
    恋人というカテゴリに入れば相手に噛み付いたり、傷つけても許される…そんな事は無いだろう。
    だからこそロドスへ逃げて、薬を飲みフォークの症状を落ち着かせるのが一番いい。
    とつとつと低い声音に諭されても、落ち着かなくなり身体を動かしてしまう。
    シルバーアッシュは自分が正常じゃないと分かっている。それなのにどうして逃がさないのかと怒りさえ湧いてきた。
    「いいなら返して…ロドスに帰りたい」
    今度は威圧感のある声が名前を呼んでくる。空腹の身に染みるような甘いかおり。
    お腹が空きすぎて気分さえ悪くなりそうな状態なのに、ケーキのシルバーアッシュが同じ部屋にいて逃げられない。
    頭がおかしくなりそうだった。
    「いま外に出ないほうがいい。症状が落ち着いてから―」と口にしながらドクターの頬を包んだシルバーアッシュの手をはたき落とした。
    「出して!出してよ、帰りたい!ロドスに帰りたい!」
    「盟友、どうした。落ち着け」
    制止の声を無視してドクターはドアを両手で叩いていた。
    「アーミヤが、アーミヤが待ってる。早く帰らないと…私、私はもう―」と泣き叫ぶ。
    ずどんと音をさせて、シルバーアッシュにドクターはドアに押しつけられるような格好で覆い被された。
    普段は色なのない声が、些か熱を帯びてもう一度ドクターの本名を呼んでいる。
    「あの少女が、お前を呼んでいるのか」
    問いかけながらドアを叩いていたドクターの手をシルバーアッシュの指先が囲ってくる。
    「答えてくれ、呼んでいるのか。お前を」
    空いている片手が顎を通過し、唇に触れてくる。頭がボーッとして、脳が焦げるように熱くなってきた。
    「ちっ、違うけど…帰らないと心配するし」
    「それならば、私からロドスへ連絡をしておこう。それとも何か、お前は私にも言えない緊急の仕事があるのか?」
    いくら鈍いドクターでも気がついた。シルバーアッシュが激しく怒っていると。
    「…ごめん。でも君と一緒にいたら、私はまた…」
    「盟友、何か勘違いをしているのではないか。私はお前に噛まれても、いっさい構わない…拒絶など断じてしない」
    シルバーアッシュがドクターを抱きしめる。大柄な身をすこし浮かせただけなのにドアは鈍い音をさせて動いた。
    「私を味わいたいと思うのがフォークの特性なのかもしれないが、ケーキもまた然りなのだ。このまま、お前を返すわけにはいかない」
    普段の遠回しな口ぶりではなく、結果を急いたのか声が足早にすすんでゆく。
    「噛むなりと自由にしてくれ、私たちは特別な関係なのだから」
    シルバーアッシュに噛み付いてしまった結果、ケーキの特性を開花させてしまったのだろうか。
    だったら、よりいっそう不味い。このままセックスなんてしたら、いったいどうなるのか分からないからだ。
    同性同士なので子供は出来ないが、逆に際限なく身体を求めてしまうかもしれない。
    (…腹上死はさすがにヤダな)
    熱い声と身体に迫られ、ドクターは必死にドアロックをはずそうと指先を伸ばす。
    しかし強引にドアから引きはがされて、もう逃げる術はなくなってしまった。
    「返さない」と呟いたシルバーアッシュが、恐ろしくてドクターは俯いて震える。情けないけど、ついに泣き出した頬を宥める尻尾だけは妙に優しかった。

    つづく〜
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