mmikumo @mmikumo 文を書きます。ツシマの石竜、刺客と牢人好きです。渋くてカッコ良い壮年以上のおじさまたちをだいたい書きます。 ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 32
mmikumo☆quiet followDONE奇譚【牢人石川×刺客竜三】性愛、親愛、慈愛のような。 Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow mmikumoDOODLE竜三とユウイチ。眠れぬ二人で夜更かし。Chetty's lullaby 不夜城のバーは夜通し灯をともし、眠れぬ人々がふらりと現れてる。そして幾ばくかの酒を舐めて、優しい闇にたゆとうのだ。 今夜はそんな眠れぬ人々の一人となったユウイチは、カウンターの隅に一人腰掛け、静かにグラスを傾けていた。 かすかに聴こえる静かなジャズは、チェット・ベイカーのChettys lullaby。甘くまろやかなメロディが、眠る間際の自分を甘やかすには丁度良い。 柔らかなソファに身を預けて思い思いに過ごす人々は、いつも意外と多いものだ。 真夜中担当のバーテンダーとすっかり顔馴染みであるユウイチは、いつものように眠れぬ夜の一杯を頼んだ。 コリンズグラスを氷で一杯に満たした、琥珀色の飲み物。ランプの光を溶かし、カウンターに影を透かす。 1315 mmikumoDONEユウイチと竜三と、センセと茂の話猟犬と大猫エルダーの猟犬と御大の大猫。連合の日本組織の重鎮二人のボディーガードは、裏で密かにそんな風に呼ばれている。 寡黙であまり表情を変えないユウイチと、時に自分の主さえも振り回す竜三。並び立つ双璧でありながら、どこか裏に入る前の穏やかさを漂わせているからだ。 「センセ。はい、イタリア土産」 任務から戻ってきた竜三が、空港の袋を石川に差し出す。 中身はブランドもののチョコレート、まじまじとパッケージを眺めた御大はあごひげを撫でて笑う。 「妙な気を遣いおって。ヴェネツィアのネズミ退治だけで十分であったのに」 「観光客装ってんだから、土産のひとつもないの変じゃん」 ユウイチもまた、こちらは高級そうなブランドの袋を父であり、主である茂に差し出す。高級革製品の店で買った手袋。 1290 mmikumoDONEユウイチと竜三。リバです。パスは古式ゆかしき数字を足して1桁にしたもの×100。あるいは最新型アンドロイド 2453 mmikumoMOURNINGユウイチと竜三 長い夏の終わりはあっけなく、気づけば朝方にかすかに寒さを感じるようになってきた。 日本を離れ、遥か欧州の水の都市。バカンスシーズンも過ぎた街は、ようやく静かな秋の日常を取り戻そうとしていた。 まだ太陽も低い早朝。駅のそばの宿から外に出て、水辺に立つ。煙草に火をつけ深く吸い込めば、ひやりとした日本とは違う風の味がした。 裏稼業に足を踏み入れて随分とたつ。白い死神に組織を潰され、家族を壊された父が、幼い俺を守るために連合に与したように。 復讐を果たした俺たちは再び裏の世界で狙われる側となり、息子と父…家族を守るために、俺もまた連合の徒となったのだ。 復讐を巡る因果は、父と俺があの世まで持っていくと二人誓った。その選択に後悔はない。 1189 mmikumoDONEキャベツが高い…から思いつきました。石川先生と竜三の食卓白菜ロール 竜三が台所に立っている。肩まで伸ばした髪をポニーテールに結わえ、慣れた手付きでいくつもの鍋を同時に面倒見ていく姿もすっかり見慣れたものだ。 竜三に部屋を貸す代わりに、家事全般を任せて家賃を割り引く。こちらとしては面倒な家事を外注でき、竜三は良い環境で食べたい飯を好きに作れるという利害が一致しての下宿だ。 そのおかげで、以前より健康的になり、弓も心行くまで鍛練できるというものだ。 「センセ、そろそろ飯できるぞ」 「そうか」 胴着のままのこちらに、振り向きもせず言う。全く、自分で作らずともうまい飯が出てくるとは最高である。 シャワーの後にテーブルに行くとすでに皿が並んでいた。 「今日はロール白菜と、なめこのみそ汁と冷奴。あと黒豆」 1247 mmikumoPASTSEKIROの葦名爺孫現代AUを発掘しました。記念においておきます。水無月「お祖父様、少し休憩にしませんか」 葦名ホールディングスの最上階、いわば天守閣とでもいう広間が葦名一心の執務室であった。 そこに入ってきた男が茶器を手にしているのを見て、一心は手を止めた。 「弦一郎。わざわざお前が茶を淹れにきたのか?」 「今日はエマは休暇をとっておりますゆえ。それに、ちょうど草笛に寄る用があり、甘味を買って参りました」 草笛というのは弦一郎の親戚である、九郎の経営する和菓子の店である。 郷土の菓子をはじめとした折々の菓子を求め、県外からわざわざ訪れる客も多いという。 開店から間もなく始めた和カフェも連日賑わっているようだ。 「せっかくの孫の気遣いだ、頂くとしよう」 一心がデスクから立ち上がり、スーツのジャケットを椅子にかける。そして応接用の窓辺のソファに座ると、ゆっくりと足を組んでくつろいだ。 1130