綺麗なお姉さんは好きですか?(ジェイ監)※書きかけジェイ監
ジェイドが「綺麗なお姉さん(概念)」だと強めの幻覚をみている監督生。周りに同性がいないせいで倒錯的な感情に陥っているのを、ジェイドは興味深い観察対象として放置したり弄んだり。しかし段々と監督生の幻覚をぶち壊してやりたくなり……?という話が書きたいので途中まで書きました。
授業中、監督生の隣に座っていたジェイドがそっと髪を耳にかけた。それは本当に何気ない仕草で、おそらく彼の日常の中でありふれた光景だった。
だけど、その時監督生に稲妻のごとき衝撃が走った。
何気なく横を見たタイミングで、手袋に包まれた美しく細い指先が、一房垂れた特徴的な黒髪をするりと耳にかける。少しだけ傾げられた首も、伏し目がちな目も、薄く開いた唇も、全てが完璧だったのだ。あまりの美しさに絶句する。
何を血迷ったのか、この時から監督生はジェイドのことを『綺麗なお姉さん(概念)』だと考えるようになってしまった。
「お疲れ様です。そちらの片付けが終わったら上がっていただいて構いませんよ」
「お疲れ様です。私が最後ですか? すみません急ぎますね」
「いえ慌てなくて大丈夫です」
ゆっくりと、でもそもそも脚が長いからほんの数歩でジェイドは監督生の近くへやってきた。
「仕事には慣れましたか?」
「キッチンのことは大分慣れてきましたけどホールはまだ……すみません」
「おや、監督生さんは随分謙虚なのですね。入って一週間でこれだけ出来れば十分でしょう。ホールはイレギュラーが多いですし経験を積めば自然と慣れてきますよ。僕も微力ながらフォローします」
にっこりと完璧に細部まで作られた微笑みを見せられて監督生は目が潰れるかと思った。眩しい、あまりに眩しい。教育担当になった美人なお姉さん(概念)にめちゃくちゃ優しくされて監督生の心臓はドクドクと激しく脈打つ。もううまく頭が回らなくて半端に開いた口から出たのは「はわわ……」という意味をなさないただの呟きだった。
「はわ……?」
「いえすみませんなんでもないです、あの、終わったのでお先失礼します」
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習作 作業時間40分
続きはちゃんと書きたい