凍結騒動「アレ?」
明日は学校が休みだからと、ゆっくりSNSのチェックをしようとベッドに横になりながら開いたアカウントはNanaでも7♡coでもない、七ツ森のものだった。好きなブランドとスイーツ情報を発信してくれるアカウント、あとはごく少数としか繋がっていないアカウントだから異変があるとすぐに気付ける。
「え、え…」
20にも満たないアカウントの確認はすぐに終わり、何度見ても目当てのアカウントは見つからなかった。
「なんで…?」
彼女のアカウントが見当たらない。
流行を追うためにSNSをはじめてみたいのだと相談されたのは一年の終わり。そこからアカウントの作成しアイコンの設定なども2人並んで彼女の携帯を覗き込んで設定したのだ。七ツ森がそのアカウントを見逃すはずはなかった。
思わず身体を起こして、もう一度確認してみるもののやはり彼女はいなかった。
「俺、なんかした…?」
彼女のアカウントが七ツ森に表示されない理由はいくつか考えられる。その最たるものは本人による解除だ。その理由は様々考えられるが、そのどれもが腑に落ちない。
昨日は一緒に下校し行き慣れた喫茶店で限定のケーキをお互い食べては感想を言い合っていた。今日は食堂で共に食事をし、デザートと称してコンビニで手に入れた期間限定のチョコを食べさせあった。