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    f8i8oh

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    なんとなくコーヒーにハマっている同田貫とおめざを食べる歌仙の話。
    自分の中でたぬ歌なのか歌たぬなのか定まっていないし、もしかしたらコンビかもしれない

    #たぬ歌

    珈琲と茶まんじゅう、早朝にて明け方に目が醒めた時、珈琲が飲みたいと思えば面倒だが道具を持ち出して厨の勝手口側にある井戸の横で珈琲を入れる準備をする。
    珈琲用のやかんを七輪にかけて湯を沸かす間に、豆をゴリゴリと挽く。
    「やぁ、お早う。ご相伴にあずかっても良いかい?」
    「おはようさん」
     内番服に厨仕事用の前掛を着けた歌仙がご丁寧に菓子を乗せた盆と自分用の珈琲用の碗を持って近寄ってくる
    返事の代わりに勝手口の側に用意されている床机しょうぎを対面に置く。
    「やかんを少しずらすよ、温めて食べよう」
    「おう……珈琲に茶饅頭かよ。食い合わせ的にどうなんだよ?」
    「この前たまたま珈琲と一緒にいただいてね、なかなか乙なものだったよ」
     苦笑いを浮かべてやかんをずらして饅頭を二つ、七輪の網に乗せる。
    ちょっと前まで珈琲なんぞ雅じゃないとか言っていたが、こいつも随分と寛容になったもんだと思いながら
    水差しに取り付けた漉し器に挽いた珈琲豆を入れて湯をゆっくり、数回に分けて注ぐと珈琲の香りが立つ
    まどろっこしいがこうした方が旨い珈琲になる。
    「いつ見ても以外に思うが……繊細な手仕事だね」
    「わざわざ豆挽いてまで不味いモン淹れんのも馬鹿らしいだろ?」
    「顕現した頃は、食べ物は胃に入れば同じなんて言っていたのにね」
    焦げ付かないようにマメに饅頭を動かしながら皮肉を混ぜながら感慨深そうに話す歌仙に
     それは主にアンタのせいだ。と言う言葉を飲み込んで
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    NanChicken

    MOURNING結局らくがき漫画にして上げたたぬ歌まんがの元にしたSSを供養
    文章のほうがセリフいっぱい入れられるところがメリットだねぇ
    「ったく、ついてねぇ。追いつかれるぞ」
    本丸への転送ポイントまでもうあと少しというところで、同田貫は来し方の空を振り仰いだ。天空まで立ち上がり広がった鉄床雲の先からゴロゴロと響く重低音は、雨の到来を告げている。
    「お前さんがが寄り道なんぞするからだろ歌仙」
    言われた方は平然として
    「あの店のは絶品なんだよ」
    と応えた。
    あっさり済むはずの短い遠征。夕立の前に帰れる筈だった。
    ポツ、ポツ、と地面に染みが描かれる。
    「ああ、もう来やがった」
    みるみる強くなる降りに、ふたりは急いで大樹の木陰に逃げ込んだ。通り雨ならばいずれ上がるだろう。
    歌仙の手の内には、竹皮で包まれた硬豆腐。江戸への遠征の帰り道、これまでも時折食卓に上ってきたそれは、豆腐にしてはしっかりした歯応えを持つ、古いタイプの食材だった。
    「戻ったら、木の芽の味噌で田楽にしようか。君の好物だろう?」
    「呑気なもんだな」
    そういえばいい酒もあったな、と同田貫が思った刹那、閃光で周りが真っ白になった。
    落雷か?慌てた瞬間に目に焼き付いた見覚えあるシルエット…敵大太刀それは確かに歌仙のすぐ向こう側に立っていた。
    瞬時に眩さは去り、暗反 1314

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