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    NanChicken

    @NanChicken

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    POIPOI 17

    NanChicken

    MOURNING手入れバグ回の、漫画にならなかった部分の切り落とし詰め合わせ供養。単純に時系列で並べ直してあります
    いつかの遅刻組本丸
    審神者がいます
    文章の切れっぱしを単純に時系列にしただけで、小説にもなっていませんが、漫画の前後のことが入ってます。読まなくても良いあれこれ。
    ある数日間の余録審神者は決して大人しく泣き寝入りする男ではなかった。かつて、この本丸への途絶したルートを、力づくで再開通させた男である。
    一報を入れた古今伝授には、「すぐ修理させるから歌仙の身体の安全を確保しろ」と伝えた後、政府の設備管理サポートを行う部署へ猛然と食って掛かった。
    決して安くはないコストを負担して、他の本丸ではそうそう受け入れないという政府純正の定期メンテナンスを受けてきた。このトラブルの少し前にも保守点検が行われ、完了報告を受け取っているのだ。
    「とにかく一番腕の立つ技師を寄越してください。ボンクラは要らない。前回のメンテでどこか狂ったのは明らかでしょう。
    大事な初期刀を失うような事態が、政府の手落ちで起こるなんてことが許されるはずもない。我々審神者は軍属とはいえ一国一城の主。国家賠償の訴訟も辞さないつもりでおりますが?」
    6371

    NanChicken

    MAIKING一年以上前の書きかけを供養がてらにここに置きます
    未完です

    女審神者が出てきて喋ります
    初期刀は蜂須賀
    初鍛刀は前田

    極修行システムが導入される前の設定となっております
    本丸に遡行軍の小隊が侵入した。


    門の立番だった長曾根は重傷を負いながらも警報を鳴らす。
    すぐさま臨戦態勢を取るが審神者が執務室に居ない。
    長曾根昏倒のため侵入された敵の数が判然としない中、蜂須賀は必死で審神者を探した。

     審神者は、かねてより政府から送られてきている様々な連絡文書と、自らが就任する前の歴史修正主義者の動向、それに対する政府〈保護主義側〉の対応策、ことに刀剣男士の派兵に至る記録を調べていた。資料館代わりに使っていたのは蔵の一つであった。

     不意に警報が轟く。
     資料を戻し、出口へ向かうと、扉は既に破壊されて、一振りの大太刀が開け放たれた戸口にシルエットとなって立っていた。





     剣戟と叫ぶ声の響く中、主の居場所はどこか、と蜂須賀が問い歩くと離れの資料蔵へ向かう姿を前田が見ていた。
    前田と、手近にいた次郎太刀、山姥切国広と離れへ向かい、倒れた数振りの仲間の先で、蔵の扉が破壊されているのを発見。
    走り込むと、大太刀は抜刀せず審神者を組み敷いていた。審神者の白い肌が露わにされかかっている。


    「主から手を離せ!」
    大太刀が何をしようとしているのか、考えたくもなか 8056

    NanChicken

    MOURNINGこれは支部に上げた「二重奏曲」の結末の一つのIF
    ハピエン厨の私自身のためのPルート
    二重奏曲はあのままの引き際で良かったので、これはここに置いておこうとおもいます

    読まないほうが良かったと後悔しない方はどうぞ。
    カーテンコール



     災害の多かった昨年、被害の大きかったこの小さな町に、いくばくかでも元気をもたらし、できれば寄附をしたいから、と大学を卒業した先輩に声をかけられたのは、そろそろ夏も終わろうかという時分だった。
     無名駆け出しではあるが、留学と複数の国際コンペでの入賞経験を経て日本に戻った俺にも、少しばかりの演奏の仕事が回ってきはじめていた。
     先に音楽プロダクションに所属していた同期を頼って、全国の小規模なコンサートイベントなどを回り、都会の市民オーケストラとの共演などにも、指名で呼ばれることが増えて来ていた。


     山鳥教授は来春で常任の教授の座を下りると明言していた。世話になった教授に顔を見せるため、俺は母校の門をくぐった。久しぶりに見た校舎の奥には、欅の巨木が見えていて、胸の鈍い痛みがまた疼いたが、俺はそれを押し留めて教授の部屋へ急いだ。
     その日そこに来ていた見知らぬ先輩は、俺の顔を見るなり立ち上がり
    「山鳥教授、彼はもしや?」
    と大げさな声を出した。
    「ああ、話題の人だ。和泉、よいタイミングで来たものだな。こちら10年前の卒業生、長谷部くんだ。田舎町に引っ込んでいるのが 3117

    NanChicken

    MOURNING結局らくがき漫画にして上げたたぬ歌まんがの元にしたSSを供養
    文章のほうがセリフいっぱい入れられるところがメリットだねぇ
    「ったく、ついてねぇ。追いつかれるぞ」
    本丸への転送ポイントまでもうあと少しというところで、同田貫は来し方の空を振り仰いだ。天空まで立ち上がり広がった鉄床雲の先からゴロゴロと響く重低音は、雨の到来を告げている。
    「お前さんがが寄り道なんぞするからだろ歌仙」
    言われた方は平然として
    「あの店のは絶品なんだよ」
    と応えた。
    あっさり済むはずの短い遠征。夕立の前に帰れる筈だった。
    ポツ、ポツ、と地面に染みが描かれる。
    「ああ、もう来やがった」
    みるみる強くなる降りに、ふたりは急いで大樹の木陰に逃げ込んだ。通り雨ならばいずれ上がるだろう。
    歌仙の手の内には、竹皮で包まれた硬豆腐。江戸への遠征の帰り道、これまでも時折食卓に上ってきたそれは、豆腐にしてはしっかりした歯応えを持つ、古いタイプの食材だった。
    「戻ったら、木の芽の味噌で田楽にしようか。君の好物だろう?」
    「呑気なもんだな」
    そういえばいい酒もあったな、と同田貫が思った刹那、閃光で周りが真っ白になった。
    落雷か?慌てた瞬間に目に焼き付いた見覚えあるシルエット…敵大太刀それは確かに歌仙のすぐ向こう側に立っていた。
    瞬時に眩さは去り、暗反 1314