夏の終わりの野外セッ…週刊誌みたいなえっちがしたい。昔のアイドルがそう歌っていたのを聴いたことがある気がする。今、僕はその気持ちが痛いほど分かる。まあどっちかというと、アダルトビデオみたいな大胆なえっちがしたいというのが正解か。僕らは海水浴シーズンを終えた誰もいないビーチに遊びにきている。指先から溢れ落ちる細かい白砂越しに波打ち際で無邪気にはしゃぐ狗巻くんを眺めた。汐の音を聴きながらのセックスって最高じゃないか?地平線に沈む夕日をバックに二人で果ててみたい。夏の終わりに盛大にハメをはずすのも悪くないかもしれない。
僕は立ち上がって、手とお尻についた砂を払ってから狗巻くんの方へ走った。
「狗巻くん♡」
後ろから思いっきり抱きつく。びっくりして大きく見開かれた狗巻くんの瞳はいつもより水分量が多くてキラキラ輝いている。爽やかなシャンプーの香りが鼻を擽った。夏の残暑のように疼く下半身。腰を思いっきり引き寄せた。気づいたら僕は、狗巻くんのズボンのベルトのバックルに手をかけていた。
「ゆうた……??」
不安そうな声を他所にカチャカチャと乱暴な音を立ててベルトを解く。チャックをおろしてゆっくりとズボンと下着を下ろした。僕はズボンのチャックから自分の性器だけを取りだして、狗巻くんのお尻の溝をなぞる。ビクビクと跳ね上がる身体。
「誰もいないし……ここでえっちしよ」
「ゆぅた…お、おかk……」
「大丈夫。」
亀頭だけ後孔にくぽっと忍び込ませる。狗巻くんナカはもうトロトロのキツキツで表情さえ戸惑っているけれど、興奮しているのは間違いなかった。海を目の前にしての立ちバック。太腿が激しく打ち付けられる音がビーチに反響する。少しだけひんやりした潮風が頬を横切る爽快感。
「パチュッッ…パチュッッ……」
「あっ…あっ…あんっ…気持ちぃ…よ、今日すっごく締まるね」
「あっあっああっ…!んぐっっ……」
呼吸が浅くなって、声も途切れ途切れになってしまう。最初は恥ずかしがっていた狗巻くんもお尻を思いっきり突き出して自分から腰を振っている。背後から唇を重ねると少ししょっぱかった。カメラに収めたくなるくらいの景色が今目の前にある。やっぱり海っていいな。
「あっ…うっ…もうだめだ!イくイくイくイくっっ!!ごめん、ナカに出すよ」
腰を突き上げて、大量の体液を注ぎ込んだ。性器を抜き取ると、狗巻くんの太腿を伝った白い液が、砂浜にポタポタと落ちる。狗巻くんはその場に跪いた。額から流れる汗が西日を反射して輝く。オレンジ色の光に照らされた裸体のシルエット。思わず唾を飲む。あと、もう少しだけ。僕はまた、砂浜の上に四つん這いになっている狗巻くんの腰を掴んでからグッと自分の方に引き寄せた。首を横に振りながら砂を掻いて、必死に逃げようとする手を抑え込む。
「あっ…ダメ………ゆうた……」
西日が完全に沈むまで僕らは何度もひとつになった。夏の終わりの涼しい波風に身体を預けて。