全世界ネロ会議 気が付くと真っ白い部屋にいた。
壁も床も天井も白く、窓もないのにやけに明るい部屋だ。
部屋には木製の椅子が五つ。
そのうちの一つに、ネロはゆったりと腰かけていたのだった。
椅子はやけに座り心地がよくて、それは大変結構なのだが、問題はこの部屋にいるのがネロ一人ではないことだ。
円形に椅子が配置されているので、同じく椅子に座っている他の四人の顔がよく見える。
どうやらこの部屋にいるのは全員が同じ顔……、すなわち、ネロ自身と同じ顔の男だと認識せざるをえなかった。
もっとも、変身魔法を使えば容姿を変えることはできるのだから、同じ顔の男が何人存在しようとあり得ない話ではない。
だからネロが一番気にかかっているのは、自分たち五人をこの部屋に閉じ込めた存在の思惑だ。
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