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    さくみ

    @393online

    随時ラクガキか小説更新。大分やりたい放題。なお、勝手に消すことあるます。気に入った、刺さったものあればリアクション、感想等どうぞ🌠

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    さくみ

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    帰した次の日のちょっとしたかなみゆちゃん妄想。

    タイムリミットまでは一年近くいた宇宙人達を帰す事が出来た次の日。静まり帰った家の中は、寂しさもあったけれどまだ耐えられる範囲だった。だっていつかまたきっと会えるはずと思うようにしたから。
    と言うか、
    (こ、今度こそ2人きりの方が緊張なんですけどぉ)
    帰した昨日、同じ日に気持ちが通じたものだから実質家の中で本当に好きな男の子と一緒に過ごすって凄いハードルの高い事をしている気分だった。
    洗濯機を回している時ふとそう思ったら、彷徨との距離感を忘れてしまった。あれ、今までどうしてたんだっけ?
    「未夢ー」
    「ひゃい」
    「おれ買い物行ってくるけど、何か買わなきゃいけないものあったっけ?」
    話しかけられるまで全く気が付かなくて、昨日の事を思い出して、目線が彷徨の唇に行ってしまった。
    「な、何にもないですありませーん」
    顔の温度が急上昇で限界です。これ以上顔を見れない。丁度終わった洗濯機の中身を取り出して逃げるように、いや、わたしは逃げた。
    「お、おいっ未夢」
    彷徨が何か叫んでる気がしたけれど、振り替えれずにバタバタと縁側から外へ出た。
    自己嫌悪。
    洗濯物を干し切って、カゴの横にしゃがむ。何故こうなるのよ。と言うか、彷徨が普通過ぎてなんなのあの余裕。
    だとしても、
    「…わたし変な人にしか見えないじゃない…」
    「本当にな」
    腕組んで明らかに睨んでいる彷徨。
    「って、まだ行ってないのは、早く行きなさいよ!」
    「あからさまに避けられてる気がするから、ちょっと傷付くんだけど。嫌だった?おれに好きって言われたの」
    「えっ」
    違う、それは違う。だって、ずっといつも隣にいて助けてくれていた。気持ちの自覚は遅かったけど、気持ちが同じだったのは本当に嬉しかった。誤解されたくないからちゃんと言わないと。
    「ち、違うのごめんなさい!な、慣れてないっ…だけ、だもん。ち、ちゃんと、す…き…」
    言い切る前に、わたしの体はもう抱き締められていた。
    「ひゃあっ」
    「……なら、いいけど。本当にさ、マジでちょっと傷付くから勘弁してくれよ」
    ボソッと聞こえた。あ、多分本当に気にしちゃったんだ。悪い事しちゃった。
    「…好きだから…ほ、ホントだよ?」
    返事の代わりか分からないけど、ぎゅーっと力がこもった気がする。温かい。変に気にしすぎちゃったんだよねわたし。
    「彷徨…あ、あのっ…なんでそんな普通、なの?」
    「普通って?」
    「いつもと、変わりないというか…」
    言った瞬間、大きな溜息をつかれた。あとちょっぴり照れくさそうにしてる。
    「あーもう!ほらっ、ここ聞けよ全然普通じゃないから」
    耳元に聴こえた心音がバクバクしてる。わたしと同じくらい。
    「…全然、普通じゃねぇから」
    「あ、えと…」
    「未夢」
    わー、そんなに見て来ないでよ。やっぱり緊張する!
    「…っ、は、早く買い物行ってよもぉっ!」
    「あぁ、うん。じゃあ」
    その腕がようやく解かれたけれど、できる限りは。
    「あ、待って!」
    「ん?」
    「やっぱり、い、一緒に行こ?」
    「わかった、いいよ」
    せめて、時間が許す間は、一緒にいたい。
    END
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    ナルマヨが好きなかほるさんには「さよならの前に覚えておきたい」で始まり、「ほら、朝が来たよ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば7ツイート(980字)以上でお願いします。
    #書き出しと終わり #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/801664
    サヨナラの前に覚えておきたいことがあった。キミと過ごした時間と、その思い出。そして、その肌の温もりと匂い。ぼくはもう、誰かをこんなに愛することなんてないと思っていたから、心に刻みつけておきたかったんだ。でも、「お別れの前に、最後の『ふれあい』を……」なんてお願いするのは、男としてどうかと思ったし、実際そんな余裕もなかった。みぬきを養子として迎える手続きに、自分の弁護士資格の手続き。マスコミ対策も苦労した。
     あの頃、真宵ちゃんは何度かぼくに連絡をくれていてた。でも、タイミングが合わず、折り返しを掛けることも忘れ、少し疎遠になっていた時期もあった。ちゃんとゆっくり話をできたのは、全ての手続きが終わった後だったように思う。真宵ちゃんは、泣けないぼくの代わりに泣いてくれた。だから、ぼくは真宵ちゃんに「あの日の真実」と、今は姿が見えない黒幕について、ありのままを話したんだ。
     これで全てが終わったと思った。ぼくは表舞台を離れ、地道にぼくの道を行く。真宵ちゃんは、家元として堂々と陽の当たる道を歩いていく。だから、ここでお別れだと……。でも、実際は想像していたものと全く正反対の反応だった。
    『よか 1359