王道学園BL進捗 学生にとって転校生とは一大イベントである。どんな人が来るのかという話題でクラスは持ちきりになるが、俺は別に楽しみではなかった。何故ならここはボンボンのお坊ちゃん共が通う男子校だからである。可愛い女の子が来る可能性が一ミリでも無ければ、俺の敵になりかねない存在が増えるだけなのだ。
「じゃあ転校生を紹介します」
担任の合図と共に教室に入ってきたのは、すらっとした長身に爽やかな笑顔のイケメンであった。周りは皆一瞬で彼に釘付けになった。
「[[rb:石蕗 > つわぶき]][[rb:白翔 > はくと]]です!これからよろしくお願いしまーす!」
彼の元気な挨拶に盛り上がるクラスメイトとは反対に、俺はぽかんと目を丸くした。
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