どこにいても、きっと見つける(マコタツ)目が覚めて隣に真虎さんがいないと血の気が引く。どこかにいなくなってしまったんじゃないかって、携帯電話を慌てて開いた。真虎さんからの着信も、メールもなく、着の身着のまま飛び起きて外へ出た。あてもなく回っても見つかるはずがないと思いながら、いてもたってもいられない。
きょろきょろ頭を振って辺りを見回すと、遠くから小さなビニール袋を提げて歩く真虎さんが見えた。近くのコンビニに行っていたようで、ちょうど戻ってきたところだった。
視界に入った瞬間、真虎さんが微笑んで、オレの焦躁が止む。こんなことが毎日のように続き、俺は真虎さんが戻ってきて嬉しい筈なのに、命が少しずつ削られている気がした。